『SNIPER スナイパー キング＆クイーン』（2021年）は、中国製作のアクション映画。精鋭スナイパー同士の緊迫した戦いを描く。ジン・ミンが犯罪組織の暗殺に挑むが、予想外の展開に。マック・ヘンリー、シュー・トントン出演。99分。
基本情報
- 邦題：SNIPER スナイパー キング＆クイーン
- 原題：狙击之王
- 公開年：2021年
- 製作国：中国
- 上映時間：99分
見どころ
『Miss.デンジャラス』のシュー・トントンが主演を務め、物語後半のキーとなる謎の女を妖艶に演じる。0.2秒が勝負を分ける緊迫のアクションシーンは見応え満点。
あらすじ
精鋭特殊部隊の狙撃手ジン・ミン（マック・ヘンリー）は、犯罪組織のトップ暗殺任務に挑む。作戦遂行中、臓器売買の犠牲者であるジン・タイ（マイケル・トン）とシャオ・メイ（シュー・トントン）を救出するが、命令違反により暗殺に失敗。組織の逆襲を受け、ジン・ミンは追われる身となります。一方、救出されたシャオ・メイもまた、優れた狙撃技術を持つ謎の女性スナイパーとして、ジン・ミンと対峙する立場に。互いに0.2秒の差が命運を分ける、息詰まるスナイパー同士の戦いが展開される。組織の陰謀と裏切りが絡み合い、壮絶な銃撃戦の果てに、ジン・ミンは真実と向き合うことに。
解説
『SNIPER スナイパー キング＆クイーン』は、中国映画らしいダイナミックなアクションと緻密な狙撃シーンを特徴とする作品です。スナイパー映画の醍醐味である「一撃必殺」の緊張感を強調し、特殊部隊の訓練を受けたエリート同士の戦いを描いています。物語は単なるアクションに留まらず、組織の闇や人間ドラマも織り交ぜ、主人公ジン・ミンの葛藤や成長を丁寧に描写。特に、命令と正義の間で揺れるジン・ミンの決断は、観客に道徳的な問いを投げかけます。
映像面では、都市や密林での銃撃戦が臨場感たっぷりに再現され、スナイパー同士の対決シーンは計算されたカメラワークと編集でスリリングに仕上がっています。ただし、一部のレビューでは、ストーリーの定型性やキャラクターの深みに欠ける点、ウィッグの不自然さが指摘されており、演出は「標準的」と評価されることも。ガンアクション愛好者には見応えがある一方、ストーリー重視の観客にはやや物足りない可能性があります。
本作は中国映画市場のアクション需要に応える作品として企画され、低予算ながら国際的な配信を視野に入れた作りとなっています。スナイパー映画の系譜に連なる一作として、緊張感ある戦闘シーンを楽しみたい観客におすすめです。
女優の活躍
本作で主要な女性キャラクター、シャオ・メイを演じるシュー・トントン（徐冬冬）は、物語の鍵を握る存在として際立っています。シャオ・メイは被害者として登場する一方、実は卓越した狙撃技術を持つスナイパーであり、ジン・ミンにとっての強敵として立ちはだかります。シュー・トントンは、この二面性を巧みに演じ分け、弱々しい被害者から冷徹なスナイパーへと変貌する姿を見事に表現。特に、後半の狙撃対決では、冷静沈着な眼差しと流れるような銃の扱いで、アクション女優としての実力を発揮しています。
彼女のアクション場面は、訓練された動きと感情の抑制が際立ち、ジン・ミンとの心理戦でも存在感を示します。シュー・トントンは中国のアクション映画やドラマで活躍する女優として知られ、本作でもその身体能力と表現力が活かされています。物語の中心はジン・ミンですが、シャオ・メイの登場シーンは作品に緊張感と意外性を加え、観客の注目を集める要因となっています。
女優の衣装・化粧・髪型
シュー・トントンの衣装は、シャオ・メイのキャラクター性を反映し、状況に応じて変化します。序盤では、臓器売買の被害者として粗末な服を着ており、薄汚れたシャツとボサボサの髪で弱々しい印象を与えます。この場面ではメイクもほぼ施さず、青白い肌と疲弊した表情で役柄の悲惨さを強調。ヘアスタイルは乱れたロングヘアで、自然な演技を支えています。
一方、スナイパーとして登場する後半では、黒を基調とした戦闘服に一変。タイトなジャケットとパンツは、動きやすさとシャープな印象を両立させ、彼女のアクション場面を引き立てます。メイクは控えめながら、鋭い目元を強調するアイラインと薄いリップで、冷酷なスナイパーの雰囲気を演出。ヘアスタイルは、戦闘時の実用性を考慮したタイトなポニーテールやアップスタイルで、プロフェッショナルな印象を与えます。ただし、一部のレビューでウィッグの不自然さが指摘されており、ヘアスタイルの完成度には賛否両論があります。
全体として、衣装とメイクはシャオ・メイの二面性を視覚的に表現する重要な要素となっており、シュー・トントンの演技を効果的に補完しています。特に戦闘時のスタイリッシュな装いは、アクション映画の魅力を高める一因です。
キャスト
- ジン・ミン：マック・ヘンリー…精鋭特殊部隊の狙撃手。任務遂行中に正義感から命令を無視し、追われる身となる主人公。
- シャオ・メイ：シュー・トントン（徐冬冬）…臓器売買の被害者でありながら、実は凄腕のスナイパー。ジン・ミンと敵対する謎多き女性。
- ジン・タイ：マイケル・トン…シャオ・メイと共に救出される人物。物語の鍵を握る脇役。
その他、ウー・ジンファン、チェン・タオらが犯罪組織のメンバーや脇役として登場。
スタッフ
- 監督：フォ・スイチアン（霍穗强）…中国のアクション映画を中心に手掛ける監督。本作では銃撃戦の臨場感を重視した演出を行う。
- 脚本：チン・ルイ…ストーリーの骨格を構築。アクション重視の展開を意識した脚本。
- 製作：ドン・グァンジエ…低予算ながら国際市場を視野に入れた製作を統括。
- 編集：ワン・ウェイ…スピーディーなカット割りで、狙撃シーンの緊張感を高める。
- 撮影：（情報不足のため詳細不明）…都市や密林の戦闘シーンを効果的に捉えたカメラワークが特徴。
- 音楽：（情報不足のため詳細不明）…アクションを盛り上げるサウンドトラックが使用されている。
総括
『SNIPER スナイパー キング＆クイーン』は、スナイパー同士の戦いを軸に、アクションとサスペンスを融合させた中国製アクション映画です。シュー・トントンの活躍と衣装・メイクの変化は、物語に深みと魅力を加えています。ストーリーの定型性や細部の粗さはあるものの、ガンアクションの迫力は十分に楽しめる作品です。スナイパー映画のファンや、軽快なアクションを求める観客に適した一作と言えるでしょう。
レビュー 作品の感想や女優への思い