『恋の始まりは出馬から!? すべき就職はしないで出師表』は、2020年に放送された韓国ドラマ。正義感溢れるク・セラ（ナナ）が不正に立ち向かい、区議会議員として奮闘する痛快なポリティカル・ラブコメディ。ソ・ゴンミョン（パク・ソンフン）とのロマンスも魅力。
基本情報
- 邦題：恋の始まりは出馬から!? すべき就職はしないで出師表
- 原題：출사표
- 公開年：2020年
- 製作国：韓国
- ジャンル：恋愛
見どころ
クールな役柄を演じることの多かったナナが、とびきりキュートなはっちゃけ演技で新境地を開拓。パク・ソンフンが秘書としてヒロインを支える見守り男子を好演。
女優の活躍
本作の主演を務めるナナ（AFTERSCHOOL）は、ク・セラ役で新たな魅力を発揮し、高い評価を受けました。ナナはこれまでK-POPガールズグループAFTERSCHOOLのメンバーとしてクールで洗練されたイメージが強かったですが、本作では熱血で少し無鉄砲なキャラクターを演じ、コミカルな演技と感情豊かな表現で視聴者を魅了しました。特に、セラの正義感や情熱を体現するシーンでは、ナナの多彩な表情とエネルギッシュな演技が光ります。議会での堂々としたスピーチや、コミカルな場面での変顔、恋愛シーンでの繊細な感情表現など、幅広い演技力が要求される役どころを見事にこなしました。ナナはこの作品で2020 KBS演技大賞のミニシリーズ優秀演技賞を受賞し、女優としての地位を確立しました。視聴者からは「ナナの新たな一面が見られた」「コメディとシリアスのバランスが素晴らしい」との声が多く、彼女の演技はドラマの大きな魅力の一つとなりました。
また、ユ・ダインが演じるユン・ヒスも注目を集めました。弁護士出身の区議会議員で、冷静かつ知的なキャラクターを演じたユ・ダインは、セラとの対比を通じて物語に深みを加えました。彼女の落ち着いた演技と、物語後半での感情的な展開は視聴者に強い印象を与えました。
女優の衣装・化粧・髪型
ナナ演じるク・セラの衣装は、彼女のキャラクター性を強調するデザインが特徴です。セラは庶民的で親しみやすい性格のため、カジュアルかつ実用的な服装が中心。選挙活動中は動きやすいデニムやTシャツ、スニーカーといったラフなスタイルが多く、親近感を演出しています。一方で、議員として活動する場面では、シンプルながらも品のあるブラウスやジャケットを着用し、プロフェッショナルな印象を与えます。色使いは明るいトーンが中心で、セラのポジティブな性格を反映しています。
化粧はナチュラルメイクが基本で、セラの飾らない魅力を引き立てています。ピンクやコーラル系のチークとリップで健康的な印象を強調し、目元は控えめなアイラインとマスカラで自然体をキープ。ドラマのコミカルなシーンでは、表情を際立たせるために軽やかなメイクが採用されました。
髪型については、ナナのトレードマークともいえる短めの前髪（パッツン前髪）が特に話題に。視聴者からは「前髪が可愛い」「セラの元気な性格にぴったり」と好評でした。普段はナチュラルなストレートヘアで、選挙活動や議会シーンではポニーテールやハーフアップで活動的な印象を加えています。この髪型は、セラの若々しさと親しみやすさを強調し、視聴者に強い印象を与えました。
ユ・ダインのユン・ヒスは、対照的にエレガントなスタイルが特徴。スーツやタイトなスカート、ヒールなど、知的なキャリアウーマンらしい衣装が中心です。メイクも落ち着いたトーンで、シャープな印象を与えるアイメイクが特徴的。髪型はロングヘアをまとめ髪にすることが多く、プロフェッショナルな雰囲気を演出していました。
あらすじ
ク・セラ（ナナ）は、正義感が強く、曲がったことが嫌いな女性。しかし、その性格が災いし、就職しても上司と衝突して解雇されることが多い崖っぷちの就活生です。ある日、セラはマウォン区の区議会議員が違法賭博を行う現場を目撃し、逮捕に協力したことで警察から表彰されます。しかし、その影響で勤めていた会社から不当解雇され、仕方なく区役所の事務補助アルバイトとして働くことに。そこで出会ったのは、原則主義者のエリート公務員ソ・ゴンミョン（パク・ソンフン）。セラはゴンミョンの下で働く中で、議会での議員たちの怠惰な態度や不正に憤りを感じ、就職活動を諦めて補欠議員選挙への出馬を決意します。
地元マウォン区で29年間暮らし、住民の声をよく知るセラは、地道な選挙活動を通じて僅差で当選。議員生活をスタートさせるも、不正を働く政治家たちとの対立や、慣れない議会での苦労が続きます。そんな中、幼馴染みでもあるゴンミョンが秘書として支え、二人で不正に立ち向かっていく中で、次第に心を通わせていきます。物語は、セラが区民のために奮闘しながら、ゴンミョンとのロマンスを育む姿を描いた痛快なポリティカルラブコメディです。最終回では、セラがリコール投票の危機に立ち向かい、住民の信頼を得てハッピーエンドを迎えます。
解説
『恋の始まりは出馬から!? すべき就職はしないで出師表』は、政治をテーマにしたラブコメディとして、韓国ドラマの中でもユニークな位置付けです。政治という一見堅苦しい題材を、ユーモアとロマンスで軽快に描き、視聴者に親しみやすいストーリーを提供しています。セラのキャラクターは、庶民の目線から政治の問題に切り込む姿勢が共感を呼び、特に若者や社会問題に関心のある視聴者に支持されました。ドラマは、選挙活動や議会運営のリアルな描写を通じて、韓国の地方政治の仕組みや問題点を垣間見せつつ、コメディ要素を織り交ぜて重くなりすぎないバランスが特徴です。
演出面では、キャッチーなカメラワークやワイドレンズを用いたユニークな映像表現が話題に。特に、セラのコミカルな表情を強調するカメラ目線のシーンや、テンポの良い編集が視聴者を引き込みます。音楽も控えめながら、キャラクターの感情をさりげなく引き立てる選曲が好評でした。視聴率は2％台と低めでしたが、固定視聴者層からは高い評価を受け、ナナとパク・ソンフンのケミストリーがドラマの大きな魅力となりました。
物語のテーマは、正義感と情熱で社会を変えようとする若者の姿と、個人としての成長です。セラとゴンミョンの関係は、最初は衝突しながらも互いを理解し支え合う過程が丁寧に描かれ、視聴者に胸キュンの瞬間を提供します。また、家族や友人との絆も描かれ、セラの人間的な魅力が強調されています。
キャスト
- ク・セラ：ナナ（AFTERSCHOOL） – 正義感溢れる主人公。地元愛と情熱で議員として奮闘。
- ソ・ゴンミョン：パク・ソンフン – 原則主義者の公務員でセラの幼馴染。次第にセラに惹かれる。
- ユン・ヒス：ユ・ダイン – 弁護士出身の区議会議員。セラと対立しつつも協力する場面も。
- チョ・メンドク：アン・ネサン – 議会議長でセラの敵役。権力に固執する政治家。
- キム・ミンジェ：ハン・ジュヌ – セラの元恋人でメンドクの秘書。
その他：パク・ミヒョン、チェ・ヨンス、ファン・スンギなど。
スタッフ
- 演出：ファン・スンギ、チェ・ヨンス – コミカルでテンポの良い演出が特徴。
- 脚本：ムン・ヒョンギョン – 政治とロマンスを融合させた軽快なストーリー。
- 制作：KBS Media Ltd. – 2020 KBS放送の作品。
まとめ
『恋の始まりは出馬から!? すべき就職はしないで出師表』は、ナナの魅力的な演技とパク・ソンフンとのロマンスが光るポリティカルラブコメディです。政治を身近に感じさせるストーリー、ユニークな演出、親しみやすいキャラクター設定が魅力で、視聴者に笑いと感動を提供します。ナナのキュートな衣装や髪型も話題となり、ドラマの楽しさを一層引き立てました。
レビュー 作品の感想や女優への思い