ファムケ・ヤンセン(Famke Janssen)はオランダ出身の女優、モデル、映画監督。1964年11月5日生まれ。『007 ゴールデンアイ』のボンドガールや『X-MEN』シリーズのジーン・グレイ役で知られる。182cmの長身と独特の美貌で、ハリウッドで活躍。監督作『リセット』も評価された。
プロフィール
- 名前:ファムケ・ヤンセン(Famke Janssen)
- 本名:Famke Beumer Janssen
- 生年月日:1964年11月5日(60歳)
- 出生地:オランダ北ホラント州アムステルフェーン
- 国籍:オランダ
- 身長:182cm
- 職業:女優
- 活動期間:1984年〜1992年(モデル)、1992年〜(女優)
- 配偶者:トッド・ウィリアムズ(1995年〜2000年)
生い立ち・教育
ファムケ・ヤンセン(Famke Beumer Janssen)は、1964年11月5日にオランダの北ホラント州アムステルフェーンで生まれました。3人姉妹の長女で、姉のアントニエッタは映画監督、妹のマージョレインは女優として活動しています。両親の離婚後、姉妹は母方の姓である「ブーマー(Beumer)」を使用していましたが、ファムケは芸名として「ヤンセン」を採用しました。母国語のオランダ語に加え、英語とフランス語を流暢に話し、多言語を操る才能を持つ彼女は、幼少期から国際的な視野を持っていました。
高校卒業後、アムステルダム大学で経済学を1年間学びましたが、自身の興味が学問よりもクリエイティブな分野にあると感じ、中退を決意。1984年にアメリカへ移住し、モデルとしてのキャリアをスタートさせました。その後、1990年に名門コロンビア大学に入学し、文学を専攻。学業と並行してモデル活動を続け、シャネルなどの高級ブランドのキャンペーンに参加しました。この時期に演技への関心が高まり、大学在学中から演技の勉強を始め、後に女優への道を本格的に歩むことになります。彼女の知性と多才さは、モデルから女優への転身をスムーズにし、国際的なキャリアを築く基盤となりました。
経歴
ファムケ・ヤンセンは、10代後半からモデルとして活動を開始し、1980年代にはシャネルやイヴ・サンローランなどのキャンペーンで成功を収めました。しかし、モデル業だけでは満足できず、演技の世界に挑戦することを決意。1990年代初頭にモデルを引退し、1992年の映画『海辺の殺人者』でスクリーンデビューを果たしました。このデビュー作は小規模な作品でしたが、彼女の存在感は注目を集め、さらなるチャンスへと繋がりました。
1995年、ジェームズ・ボンドシリーズ『007 ゴールデンアイ』でボンドガールのゼニア・オナトップ役に抜擢され、一躍国際的な知名度を獲得。この役での冷酷かつ魅力的な暗殺者像は、彼女のキャリアにおける転機となりました。
その後、2000年から始まる『X-MEN』シリーズでは、ジーン・グレイ役を演じ、3作連続で準主役として活躍。特に『X-MEN:ファイナル ディシジョン』(2006)でのフェニックスとしての迫真の演技は、批評家やファンから高い評価を受けました。
映画だけでなく、TV番組でも活躍し、『NIP/TUCK マイアミ整形外科医』(2004-2010)やNetflixのホラードラマ『ヘムロック・グローヴ』(2013-2015)で主要な役を演じました。また、2011年には監督デビュー作『リセット』を発表。この作品では脚本と製作も手掛け、カンヌ国際映画祭で上映されるなど、彼女の多才さが証明されました。近年では『聖闘士星矢 The Beginning』(2023)や『Boy Kills World』(2025年公開予定)など、幅広いジャンルでの活躍を続けています。
182cmの長身とエキゾチックな美貌を活かし、アクションからドラマまで多様な役柄をこなす彼女は、ハリウッドで独自の地位を築いています。
私生活
ファムケ・ヤンセンの私生活は、比較的プライベートに保たれており、メディアでの露出は控えめです。1995年に映画監督のトッド・ウィリアムズと結婚しましたが、2000年に離婚。子供はいません。離婚後は特定の長期的なパートナーについての情報が少なく、キャリアに注力している様子がうかがえます。彼女は動物愛護活動にも積極的で、PETA(動物の倫理的扱いを求める人々の会)のキャンペーンに参加するなど、社会的な活動にも関心を示しています。
オランダ出身であることを誇りに思い、インタビューでは故郷の文化や家族との繋がりを大切にしていると語っています。また、多言語を話せることから、国際的なプロジェクトにも積極的に参加。プライベートでは、ヨガや瞑想を趣味とし、心身のバランスを保つことに努めているとされています。ハリウッドでの長年のキャリアを通じて、彼女は知性と優雅さを兼ね備えた女優としてのイメージを確立しました。
主な出演作品
- 1992年:『海辺の殺人者』(Fathers & Sons) – カイル・クリスチャン
- 1994年:『レディX/スーパーモデルは昼の顔』(Model by Day) – レディX(テレビ映画)
- 1995年:『007 ゴールデンアイ』(GoldenEye) – ゼニア・オナトップ
- 1998年:『ザ・グリード』(Deep Rising) – トリリアン・セント・ジェームズ
- 1998年:『セレブリティ』(Celebrity) – ボニー
- 1999年:『TATARI タタリ』(House on Haunted Hill) – エブリン・ストッカード=プライス
- 2000年:『X-メン』(X-MEN) – ジーン・グレイ
- 2001年:『サウンド・オブ・サイレンス』(Don’t Say A Word) – アギー・コンラッド
- 2002年:『アイ・スパイ』(I Spy) – レイチェル・ライト
- 2003年:『X-MEN2』(X2) – ジーン・グレイ
- 2005年:『ハイド・アンド・シーク 暗闇のかくれんぼ』(Hide And Seek) – キャサリン
- 2006年:『X-MEN:ファイナル ディシジョン』(X-Men: The Last Stand) – ジーン・グレイ / フェニックス
- 2008年:『96時間』(Taken) – レノーア
- 2011年:『リセット』(Bringing Up Bobby) – 監督・脚本・製作
- 2012年:『96時間/リベンジ』(Taken 2) – レノーア
- 2013年:『ヘンゼル & グレーテル』(Hansel and Gretel: Witch Hunters) – ミュリエル
- 2013年:『ウルヴァリン:SAMURAI』(The Wolverine) – ジーン・グレイ
- 2014年:『X-MEN:フューチャー&パスト』(X-Men: Days of Future Past) – ジーン・グレイ
- 2015年:『96時間/レクイエム』(Taken 3) – レノーア・セントジョン
- 2019年:『ザ・ビースト』(Primal) – エレン・テイラー医師
- 2021年:『ウェイ・ダウン』(The Vault) – マーガレット
- 2022年:『バッド・トレジャー』(Dangerous) – ショーネシー捜査官
- 2023年:『聖闘士星矢 The Beginning』(Knights of the Zodiac) – ヴァンダー・グラード
- 2025年:『Boy Kills World』(公開予定) – ヒルダ・ヴァン・デル・コイ
- 1991-1992年:『新スタートレック』(Star Trek: The Next Generation) – カマラ(第5シーズン第21話)
- 2004-2010年:『NIP/TUCK マイアミ整形外科医』(Nip/Tuck) – アヴァ・ムーア(11エピソード)
- 2013-2015年:『ヘムロック・グローヴ』(Hemlock Grove) – オリヴィア・ゴッドフリー(33エピソード)
- 2015-2018年:『殺人を無罪にする方法』(How to Get Away with Murder) – イヴ・ロスロ(9エピソード)
- 2016-2018年:『THE BLACKLIST/ブラックリスト』(The Blacklist) – スーザン・“スコティー”・ハーグレイヴ(5エピソード)
- 2017年:『ブラックリスト リデンプション』(The Blacklist: Redemption) – スーザン・“スコティー”・ハーグレイヴ(8エピソード)
- 2019年:『ボクらを見る目』(When They See Us) – ナンシー・ライアン(ミニシリーズ、2エピソード)
まとめ
ファムケ・ヤンセンは、オランダ出身の多才な女優であり、モデル、監督としてのキャリアを通じて世界的な評価を得ています。『007 ゴールデンアイ』や『X-MEN』シリーズでの印象的な役柄で知られ、知性と美貌を兼ね備えた存在感はハリウッドで独特の地位を築きました。監督作『リセット』では新たな才能を示し、テレビドラマでも安定した活躍を見せています。私生活では控えめながら、動物愛護や文化的ルーツへの愛着を示す姿勢が彼女の人間性を表しています。今後も彼女の新作や活動から目が離せません。
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