アンソニー賞、バリー賞を受賞した全米ベストセラー小説。
あの日、少女たちは赤ん坊を殺した
- 著者:ローラ・リップマン
- 邦題:あの日、少女たちは赤ん坊を殺した
- 原題:Every Secret Thing(2003)
- 訳者:吉澤康子
- 出版社:早川書房(ハヤカワ・ミステリ文庫)
- 出版年:2005年
- 映画化:シークレット・デイ あの日、少女たちは赤ん坊を殺した
あらすじ
灼熱の太陽の下、放置された赤ん坊に出会った二人の少女。
乳母車はしだいに熱を帯びますが、家族の姿はどこにも見あたらりません。少女たちは赤ん坊を保護しようとその場から連れ去りますが…。
7年後、施設から出所した少女たちの「あの日」の記憶は曖昧でした。ひとつだけ確かなのは赤ん坊を殺してしまったこと。
少女たちはなぜ赤ん坊を殺害したのか?
そして、二人の身辺で新たに頻発する幼児連れ去り事件の悲しき真相とは?
感想
ルビの間違いや誤植がしばしば。
冒頭、二人の女子がパーティー会場から追い出され、とぼとぼ歩いている描写に引き込まれます。
その後、語り手が次々に変わり、語り手一人ひとりが現在の状況に至るまでの回想を話しますが、これは冗長。ただ、主役を一人に集約しない戦略としてはグッド。
その分、一体どんな結末で終わるんだろうというワクワク感をもち続けられます。
二人の少女の感情の流れ、思いを言葉にできないもどかしさ、世間との距離、人生への期待と諦めなどを生々しく描いていました。
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