ディスコード DISCORD

予告編はこちら。

見どころ

全英でスマッシュヒットを記録した新鋭、ニコラス・マッカーシー監督の長編デビュー作。抑制された映像世界と独特の緊張感が、ホラーの枠を超えた恐怖を生み出します。

異常なほど神経質で束縛する母のもとで育った姉妹。姉は非行を重ね、妹のアニーは独り立ちできる年齢になると家を飛び出しました。

以来、母とは絶縁状態にありましたが、突然の母の死を機に生家を訪問。とこらが、そこで、遺品整理をしていたはずの姉が姿を消し…。

ケイティ・ロッツが演じる主人公の女性アニーが、失踪した姉や家族の謎を追求していきます。

彼女の追求する姿は勇ましく、革ジャンを羽織ってバイクを乗り回している場面がかっこいいと思いました。

上着は革ジャンですが、下はいつも太腿全開の短パンを着ているのが印象的。

おしゃれ、メイク、ヘアスタイルなどれも色っぽい場面はありませんが、ひたむきに追求していく姿がたくましかったです。

映画としてはオカルト・ホラーとサスペンス・ホラーが混ざった感じで、2012年の公開時は新鮮だったかもしれません。

「ドアロック」「アンダー・ザ・ベッド」「スリーピングタイト白肌の美女の異常な夜」など、家宅侵入のストーキング・ホラーを知ってしまった今となっては、インパクトに欠けます。

まあ、知らん人が台所で冷蔵庫から食べ物を漁っている「生活感」を感じられた分、面白い作品ではあります。

アニーがインターネットでユダを検索すると、架空の “ユダ＝サンペドロ・キラー “に行き当たります。しかし、ユダの犯行とされる殺人事件の概要は、実際にはゾディアック・キラーの被害者（実名と場所を含む）。
アニーは完全虹彩異色症（文字どおり “異なる色の虹彩”）として知られる疾患をもっています。その原因は不明ですが、多くの専門家は遺伝的多様性の欠如が原因ではないかと考えています。
「グリック」と「バーロウ」という名前は、スティーブン・キングの「セイラムズ・ロット」にも登場します。