リサ・クドロー

リサ・ヴァレリー・クドローは米国の女優。

1994年から2004年まで放映されたアメリカのシットコム『フレンズ』のフィービー・バフェイ役で世界的に有名になりました。このシリーズで彼女はプライムタイム・エミー賞、映画俳優組合賞、サテライト賞、アメリカン・コメディ賞、TVガイド賞を受賞。フィービーはそれ以来、史上最も偉大なTVキャラクターの一人に選ばれ、クドローのブレイクアウト役とみなされ、彼女の映画界での成功のきっかけとなりました。

リサ・クドローは当初、1989年に大ヒットしたシットコム『チアーズ』のエピソードに、エミリーというキャラクター役で出演した。また、『あなたにムチュー』（1993年）の数エピソードにアーシュラ役で出演した後、オーディションを受けて『フレンズ』のフィービー役を獲得。『あなたにムチュー』での彼女のキャラクターは、フィービーの双子役として『フレンズ』のストーリーに組み込まれました。

1990年代後半、リサはカルト・コメディ映画『ロミーとミッシェルの場合』（1997年）に主演し、続くコメディ・ドラマ『熟れた果実』（1998年）で高い評価を得て、ニューヨーク映画批評家協会賞助演女優賞とインディペンデント・スピリット賞助演女性賞にノミネートされました。

2005年に1シーズンだけ放送されたHBOのモキュメンタリー番組『ザ・カムバック』は、2014年に最終シーズンとなる第2シーズンが放送され、高い評価を得ました。両シーズンともプライムタイム・エミー賞のコメディシリーズ部門優秀主演女優賞にノミネートされました。

2007年、リサは映画『ハートブロッカー』の主演で賞賛を浴び、『P.S. アイラヴユー』にも出演。Showtimeの番組『Web Therapy』（2011～2015年）ではプロデュースと主演を務め、プライムタイム・エミー賞にノミネート。TLC/NBCのリアリティ番組「Who Do You Think You Are」ではプロデューサーを務め、プライムタイム・エミー賞に5度ノミネート。2007年以降、アニメ『HouseBroken』で主役ハニーの声優を務めました。

リサが出演した他の映画は次のようなものです。

• アナライズ・ディス（1999年）
• アナライズ・ザット（2002年）
• ドリトル先生2（2001年）
• バンズラム（2008年）
• ホテル・フォー・ドッグス（2009年）
• イージーA（2010年）
• ネイバーズ（2014年）
• ネイバーズ2／ソリティ・ライジング（2016年）
• ガール・オン・ザ・トレイン（2016年）
• ボス・ベイビー（2017年）
• ロング・ショット（2019年）
• ブックスマート（2019年）

リサ・クドロー

• 名前：リサ・クドロー（Lisa Kudrow）
• 本名：リサ・ヴァレリー・クドロー
• 生年月日：1963年7月30日（61歳）
• 出身地：米国カリフォルニア州ロサンゼルス
• 学歴：ヴァッサー・カレッジ（学士）
• 職業：女優
• 活動期間：1983年から現在
• 配偶者：ミシェル・スターン（1995年に結婚）
• 子供：1人

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生い立ち

リサ・ヴァレリー・クドローは、1963年7月30日、米国ロサンゼルスのエンシーノ地区に生まれました。母は旅行代理店のネドラ、父は頭痛治療専門の医師リー・クドロー。

彼女は中流階級のユダヤ人家庭で育ち、バット・ミツバを受けました。ベラルーシ、ドイツ、ハンガリー、ポーランドのユダヤ人の血を引いています。父方の祖母は後にベラルーシを離れ、父親が育ったブルックリンへ移住しました。

リサはロサンゼルスのターザナ地区にあるポルトラ中学校に通い、ウッドランド・ヒルズ地区にあるタフト高校を卒業。父のように頭痛の専門家になるつもりで、ニューヨーク州ポキプシーのヴァッサー・カレッジで生物学の学士号を取得しました。女優としてブレイクする一方で、父のもとで8年間働き、左利きの人が群発頭痛を発症する可能性の比較に関する父の研究で単位を取得しました。

経歴

1989〜1994年：フレンズ以前

兄の幼なじみだったコメディアンのジョン・ロヴィッツの勧めで、リサ・クドローはロサンゼルスの即興・スケッチ・コメディ学校、ザ・グラウンドリングスのメンバーとしてコメディアンとしてのキャリアを開始。彼女は、ザ・グラウンドリングスでの即興の先生であったシンシア・シゲティのことを「いろいろな面で、最高の出来事だった」といい、演技に対する見方を変えたと評価しています。

コナン・オブライエンや演出家のティム・ヒルマンと即興劇団「Unexpected Company」を短期間だけ結成。また、トランスフォーマー・コメディ一座の唯一の女性レギュラーメンバーでもありました。NBCのシットコム『チアーズ』のエピソードに出演。1990年、『サタデー・ナイト・ライブ』への出演を試みますが、同番組は代わりにジュリア・スウィーニーを抜擢。ボブ・ニューハートのシットコム『Bob』（CBS、1992〜93年）のシーズン1の3エピソードにキャシー・フライシャー役でレギュラー出演。フレンズ』以前には、少なくとも2本のネットワーク制作のパイロット版に出演しています。

• 1989年のNBC『Just Temporary』（別名『Temporary Yours』）でニコール役
• 1990年のCBS『Close Encounters』（別名『Matchmaker』）でバレーガール役

リサは『そりゃないぜ!? フレイジャー』のロズ・ドイル役にキャスティングされましたが、パイロット・エピソードの収録中にペリ・ギルピンへ配役変更されました。2000年、リハーサルがはじまったときにリサは、すべてが抜け落ちていくのを感じてパニックになり事態を悪化させるだけだったと述べています。

結局、彼女が初めてTVでレギュラー出演したのは、NBCのシットコム『あなたにムチュー』の風変わりなウェイトレス、アーシュラ・バフェイでした。

1994〜2004年：『フレンズ』と世界的知名度

メインキャストのなかで最年長のリサ・クドローは、NBCのシットコム『フレンズ』でアーシュラ役を再演し、アーシュラの双子の妹でマッサージ・セラピストのフィービー・バフェイ役で共演しました。

その演技が高く評価され、クドローは『フレンズ』（NBC、1994～2004年）のフィービー役で1998年にエミー賞助演女優賞を受賞し、『フレンズ』のキャストとして初めてエミー賞を受賞しました。リサはフィービー役で批評家から絶賛され、ギネスブック（2005年）によると、リサと共演のジェニファー・アニストンとコートニー・コックスは、『フレンズ』の第9シーズンと第10シーズンで1話あたり100万ドルを稼ぎ、史上最もギャラの高いテレビ女優となりました。それ以来、フィービーは史上最高のテレビキャラクターの一人に選ばれています。

フィービーはリサのブレイク役とされ、ジェニファー・アニストンに次いで番組で2番目に有名なキャストとなり、彼女の成功した映画キャリアを生み出したといわれています。彼女は2004年に番組が終了するまでフィービーを演じました。番組は大ヒットし、クドローは共演者たちとともに世界的な知名度を得ました。彼女のキャラクター、フィービーはとくに人気がありました。『Entertainment Weekly』誌は『フレンズ』のフィービーをリサのベスト・パフォーマンスに選出しました。

『フレンズ』在籍中にリサは『ロミーとミッシェルの場合』、『電話で抱きしめて』、『マーシーX フレンズ以上、恋人未満!?』、『ドクター・ドリトル2』、『アナライズ・ミー』、続編『アナライズ・ユー』などのコメディ映画や、『ワンダーランド』、『熟れた果実』などのドラマ映画に出演。また、『ザ・シンプソンズ』、『Hope and Gloria』、『キング・オブ・ザ・ヒル』など、数々のTV番組にゲスト出演し、『サタデー・ナイト・ライブ』では司会を務めました。

2004年～現在：『フレンズ』終了後

『フレンズ』の後、リサ・クドローは、カムバックを目指す落ち目のシットコムスターを描いたHBOのシングル・シーズン番組『ザ・カムバック』（2005年6月5日初放送）に主人公ヴァレリー・チェリッシュ役で出演。彼女は共同制作者、脚本家、エグゼクティブ・プロデューサーも務めました。オリジナル・シーズンから9年後の2014年、HBOはこのシリーズを復活させ、略式のセカンド・シーズンを放送。リサは『ザ・カムバック』での活躍により、エミー賞の優秀主演女優賞（コメディ・シリーズ部門）に2度ノミネートされました。彼女の制作会社は「Is or Isn’t Entertainment」。リサは、有名人が家系図をたどるイギリスのTV番組『Who Do You Think You Are？』のアメリカ版でエグゼクティブ・プロデューサーを務めています。第1シリーズの題材にはクドロー自身も含まれており、彼女の曾祖母がホロコーストで殺害されたことが判明しました。

リサは、Lstudio.comで即興コメディのウェブ番組『ウェブ・セラピー』を共同制作。2008年にオンラインで始まったこの即興シリーズは、ウェビー賞に数回ノミネートされ、セラピストのフィオナ・ウォリスを演じたリサは、優秀コメディ・パフォーマンス賞1回を受賞。彼女はiChatで患者に3分間のセッションを提供しています。2011年7月、Showtimeで30分番組に改編されたバージョンが初放送されたが、4シーズンで2015年に打ち切られました。リサは『クーガータウン』、『ボージャック・ホースマン』、『Angie Tribeca』、『アンブレイカブル・キミー・シュミット』、『スキャンダル 託された秘密』など複数のTV番組にゲスト出演しています。

また、この頃の映画出演作には次のようなものがあります。コメディ映画では、

• ハッピー・エンディング
• ホテル・バディーズ ワンちゃん救出大作戦
• 小悪魔はなぜモテる?!
• ネイバーズ
• ネイバーズ2
• ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋
• ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー

など。

ほかのジャンルでは恋愛ドラマ映画『P.S. アイラヴユー』、スリラー映画『ガール・オン・ザ・トレイン』に出演。

2020年、リサは『グッド・プレイス』シーズン4第12話「パティ」でアレクサンドリアのヒパティアを演じ、Netflixのコメディ番組『スペース・フォース』にマギー・ネアード役で出演。2021年5月には『フレンズ』のキャスト仲間たちとHBO Maxの台本なしのTVスペシャル『フレンズ: ザ・リユニオン』で再会し、2021年5月に放送しました。

2019年からリサは、メアリー・マコーマックとともに、シンジケート放送のゲーム番組『25 Words or Less』のエグゼクティブ・プロデューサーを務め、リサ自身が番組で出場者と共演する2人の有名人ゲストのうちの1人となることもあります。

私生活

リサ・クドローは1995年5月27日にフランスの広告会社重役ミシェル・スターンと結婚。ふたりはカリフォルニア州ビバリーヒルズに住み、1998年5月7日にジュリアンという息子が生まれました。

リサの妊娠は『フレンズ』の第4シーズンにとりあげられ、異母兄夫婦の代理母として三つ子をもうけることになりました。ビバリーヒルズの自宅に加え、リサはユタ州パークシティにペントハウスを所有していましたが、2017年4月に売却。彼女は2019年、『フレンズ』の仕事中に身体醜形障害を経験したことを明かしました。

出演作品

日本語以外の題名表記は原題または英題です。

映画

TV

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2023.11.10