エロディ・ユン（Élodie Yung）は、仏国出身の女優で、アクション映画やTV番組での力強い演技で知られています。1981年2月22日生まれ、パリ出身。カンボジア系フランス人で、国際的なプロジェクトでの活躍が顕著です。代表作には『G.I.ジョー バック2リベンジ』やNetflixの『デアデビル』のエレクトラ役などがあります。アクションとドラマの両方で評価され、多才な女優として注目されています。
プロフィール
- 名前：エロディ・ユン（Élodie Yung）
- 生年月日：1981年2月22日（44歳）
- 出生地：仏国パリ
- 職業：女優
- 活動期間：2002年～
生い立ち・教育
エロディ・ユンは1981年2月22日、フランスのパリで生まれました。父親はカンボジア人で、母親はフランス人という多文化的な背景を持つ家庭で育ちました。幼少期はパリ郊外のセーヌ＝サン＝ドニで過ごし、文化的多様性が彼女のアイデンティティ形成に影響を与えたとされています。ユンは若い頃から表現することに興味を持ち、演技への情熱を早くから抱いていました。
教育面では、ユンは学業にも優れ、フランスの名門ソルボンヌ大学で法律を学び、2004年に法学の修士号を取得しました。法律を学ぶ一方で、演技への関心が強く、並行して演技の訓練を受けました。ロンドンの名門演劇学校であるロンドン音楽演劇アカデミー（LAMDA）で学び、プロの俳優としての基礎を築きました。この時期、彼女は舞台や短編映画に出演しながら、演技の技術を磨きました。法律と演劇という一見異なる分野での学びが、彼女の多面的な視点と役への深いアプローチを可能にしたと言えるでしょう。
経歴
エロディ・ユンの俳優としてのキャリアは、2000年代初頭にフランスのテレビドラマから始まりました。2002年にフランスのテレビシリーズ『La vie devant nous』でデビューし、若者向けのドラマで注目を集めました。この初期の経験は、彼女にテレビ業界での基盤を築かせ、さらなるステップアップのきっかけとなりました。
2004年、映画『Les fils du vent（Yamakasi 2）』でアクション映画に初出演し、身体能力の高さとダイナミックな演技が評価されました。この作品では、ヤマカシと呼ばれるフランスのフリーランニング集団と共演し、彼女自身の身体能力を活かしたパフォーマンスが話題となりました。その後もフランス映画を中心に活動し、2009年の『Banlieue 13 – Ultimatum（バニリュー13 アルティメット）』では、アクション女優としての地位を確立しました。
国際的なブレイクは、2013年のハリウッド映画『G.I.ジョー バック2リベンジ』でのジンクス役で訪れました。この役は、彼女のアクションスキルとカリスマ性を世界に示す機会となり、グローバルな知名度を獲得しました。ジンクス役では、武道の訓練を活かし、スタントの多くを自らこなしたことで、批評家や観客から高い評価を受けました。
2016年には、Netflixのマーベルシリーズ『デアデビル』のシーズン2でエレクトラ・ナチオスの役を演じ、国際的な人気をさらに高めました。エレクトラ役では、複雑な心理を持つキャラクターを巧みに演じ、アクションシーンと感情的なシーンの両方で存在感を発揮しました。この役は彼女の代表作の一つとなり、後に『ザ・ディフェンダーズ』（2017年）でも同役を再演しました。ユンはこのシリーズで、武術やスタントの訓練をさらに深め、役作りに徹底的に取り組んだことで知られています。
その後も、『The Hitman’s Bodyguard』（2017年）や『The Cleaning Lady』（2022年～）など、映画とテレビの両方で活躍を続けています。特に『The Cleaning Lady』では主演を務め、犯罪と家族愛をテーマにしたドラマで新たな一面を見せています。彼女のキャリアは、フランス映画からハリウッドの大作、さらには国際的なTV番組へと広がり、多文化的な背景を活かした役柄で観客を魅了し続けています。
私生活
エロディ・ユンはプライバシーを重視する傾向があり、私生活に関する情報は控えめに公開されています。彼女はパートナーであるイギリス人俳優のジョナサン・ハワード（Jonathan Howard）と長年交際しており、2018年に娘が生まれたことが公表されています。ユンは母親としての役割を大切にしつつ、忙しい俳優業を両立させています。インタビューでは、家族との時間を大切にし、娘に多文化的な価値観を伝えたいと語っています。
趣味としては、武道やフィットネスに熱心で、役作りのために空手やクラヴマガなどのトレーニングを積んできました。また、旅行や料理にも興味があり、特にアジアとヨーロッパの文化を融合させた料理を楽しむことが好きだと述べています。ユンは自身のルーツであるカンボジア文化にも誇りを持ち、カンボジアの伝統や歴史について学ぶことを楽しんでいるとされています。
出演作品
以下は、エロディ・ユンの主な出演作品の一部です。
TV
- La vie devant nous（2002年）：フランスのティーンドラマでデビュー。
- デアデビル（2016年、シーズン2）：エレクトラ・ナチオス役。アクションとドラマの両方で高い評価を受ける。
- ザ・ディフェンダーズ（2017年）：エレクトラ役で再登場。
- The Cleaning Lady（2022年～）：主演としてフィリピン系移民の女性を演じ、犯罪ドラマで新たな挑戦。
映画
- Les fils du vent（Yamakasi 2）（2004年）：アクション映画で注目を集める。
- Banlieue 13 – Ultimatum（2009年）：フランスのアクション映画でタフな役を演じる。
- G.I.ジョー バック2リベンジ（2013年）：ジンクス役でハリウッド進出。
- The Hitman’s Bodyguard（2017年）：ライアン・レイノルズやサミュエル・L・ジャクソンと共演。
エロディ・ユンは、アクション映画でのダイナミックな演技と、ドラマでの深い感情表現で知られ、国際的なプロジェクトでの活躍が期待されています。彼女の多文化的な背景と訓練された身体能力は、幅広い役柄を演じる力の源となっています。今後も、さらなる活躍が注目される女優です。
レビュー 作品の感想や女優への思い