ルーシー・リュー(Lucy Liu)は米国出身の女優、声優、プロデューサー。アジア系俳優の先駆者として、『チャーリーズ・エンジェル』や『キル・ビル』で知られ、ハリウッドで活躍。エミー賞ノミネートやウォーク・オブ・フェイムの星を獲得。
プロフィール
- 名前:ルーシー・リュー(Lucy Liu)
- 本名:Lucy Alexis Liu
- 別名義:ルーシー・アレクシス・リュー(初期)
- 生年月日:1968年12月2日(56歳)
- 出生地:米国の女優
- ニューヨーク州ニューヨーク市クイーンズ区
- 民族:台湾系アメリカ人
- 身長:160cm]
- 職業:女優
- 活動期間:1989年~
- SNSサイト:Youtube・Instagram・Facebook・X
生い立ち・教育
ルーシー・リューは、1968年12月2日、米国ニューヨーク市クイーンズ区ジャクソン・ハイツで生まれました。両親は台湾からの移民で、父親は土木技師(上海出身)、母親は生物科学者(北京出身)という家庭に育ちました。3人兄弟の末っ子で、決して裕福ではなかった環境の中で、家庭では主に中国語が使用され、5歳になるまで英語をほとんど知りませんでした。この言語的・文化的背景は、彼女のアイデンティティ形成に大きな影響を与えました。
学業面では非常に優秀で、ニューヨーク市立スタイブサント高校に進学しました。この高校は入試倍率が50倍とも言われる超難関校で、理数科教育を重視した英才教育で知られています。全米の高校学力ランキングでも上位に位置し、ルーシーはこの厳しい環境で優れた成績を収めました。その後、ニューヨーク大学に進学しましたが、暗い雰囲気に馴染めず、2年次にミシガン大学へ編入。ミシガン大学ではアジア言語・文化を専攻し、学位を取得しました。この時期、ダンス、ボイストレーニング、絵画、演技の練習に励み、女優としての基盤を築きました。特に、大学4年次に学生演劇『不思議の国のアリス』で舞台に立ち、演技への情熱を深めました。
経歴
ルーシー・リューの女優としてのキャリアは、1989年に学生演劇『不思議の国のアリス』の脇役オーディションに合格したことから始まりました。ロサンゼルスに移住後、オーディションを受けながら飲食業で生計を立て、1991年に人気ドラマ『ビバリーヒルズ高校白書』でウェイトレス役としてテレビデビュー。翌1992年には、香港映画『Rhythm of Destiny』で映画初出演を果たしました。初期は小さな役が多かったものの、1996年の『ザ・エージェント』でハリウッド大作への出演を果たし、注目を集め始めます。
転機となったのは、1998年のTV番組『アリー my Love』でのリン・ウー役です。当初ゲスト出演だった彼女の演技が好評を博し、レギュラーに昇格。この役でエミー賞助演女優賞にノミネートされ、一躍ハリウッドのアジア系トップスターとなりました。2000年には、映画『チャーリーズ・エンジェル』でキャメロン・ディアス、ドリュー・バリモアと共にアレックス・マンディ役を演じ、世界的な人気を獲得。2003年の続編『チャーリーズ・エンジェル フルスロットル』でも同役を務め、アクション女優としての地位を確立しました。
さらに、クエンティン・タランティーノ監督の『キル・ビル Vol.1』(2003年)および『Vol.2』(2004年)で暗殺者オーレン・イシイ(コットンマウス)を演じ、その冷酷かつ魅力的な演技で高い評価を受けました。彼女の多才さは声優業にも及び、『カンフー・パンダ』シリーズ(2008年~2016年)でバイパー役、『ティンカー・ベル』シリーズでシルバーミスト役を担当。2012年からはドラマ『エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY』で、初の女性版ワトソン役を7年間演じ、監督としてもデビューしました。2019年にはハリウッド・ウォーク・オブ・フェイムの星をアジア系女優として2人目に獲得し、2023年の『シャザム!〜神々の怒り〜』では悪役カリプソ役で出演するなど、現代でも精力的に活動を続けています。
ルーシーはアジア系俳優のパイオニアとして、ハリウッドでの多様性を推進。オーディションの機会すら得にくい時代に、自ら積極的に行動することでキャリアを切り開いた姿勢は多くの若手俳優に影響を与えました。2016年にはハーバード大学から人道的な貢献を称えられ表彰されるなど、社会的影響力も持ち合わせています。
私生活
ルーシー・リューの私生活は比較的プライベートに保たれており、メディアへの露出は控えめです。過去には映画監督ザック・ヘルム(2004年)、俳優ウィル・マコーマック、投資家ノーム・ゴッテスマンとの交際が報じられましたが、結婚には至っていません。2015年8月27日、彼女は自身のTwitterとInstagramで、代理母出産により第一子となる息子ロックウェル・ロイド・リューが誕生したことを発表しました。ロックウェルとの時間を大切にし、SNSで時折その様子を公開しています。彼女は子育てと女優業を両立させ、母親としての役割も積極的に楽しんでいる様子が伺えます。
ルーシーはビューティーにも独自のこだわりを持ち、髪を染めず自然な漆黒を維持し、肌のツヤを重視するシンプルなメイクを好むと語っています。また、母親との強い絆も知られ、重要なイベントには母親を同伴することが多いです。2001年には乳がん体験を公表し、健康意識の高さやチャリティ活動への参加も見られます。
出演作品
- ビバリーヒルズ高校白書(1991年、テレビドラマ、ウェイトレス役)
- Rhythm of Destiny(1992年、映画、初出演)
- ザ・エージェント(1996年、映画)
- アリー my Love(1998年~2002年、テレビドラマ、リン・ウー役、エミー賞ノミネート)
- ペイバック(1999年、映画、パール役)
- シャンハイ・ヌーン(2000年、映画)
- チャーリーズ・エンジェル(2000年、映画、アレックス・マンディ役)
- チャーリーズ・エンジェル フルスロットル(2003年、映画、アレックス・マンディ役)
- キル・ビル Vol.1(2003年、映画、オーレン・イシイ役)
- キル・ビル Vol.2(2004年、映画、オーレン・イシイ役)
- カンフー・パンダシリーズ(2008年~2016年、アニメ映画、バイパー役、声優)
- ティンカー・ベルシリーズ(2008年~、アニメ映画、シルバーミスト役、声優)
- エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY(2012年~2019年、テレビドラマ、ジョーン・ワトソン役)
- Why Women Kill ファビュラスな女たち(2019年~、テレビドラマ、シモーヌ役)
- シャザム!〜神々の怒り〜(2023年、映画、カリプソ役)
- レッド・ワン(2024年、映画、Zoe役)
- プレゼンス 存在(2025年、映画、Rebekah役)
- フューチュラマ(2001年~2002年、テレビアニメ、ゲスト、本人役)
- キング・オブ・ザ・ヒル(2002年、テレビアニメ、ゲスト)
- ジャッキー・チェン・アドベンチャー(2004年~2005年、テレビアニメ、ゲスト、大人ジェイド・チェン役)
- ザ・シンプソンズ(2005年、テレビアニメ、ゲスト)
- スター・ウォーズ: ビジョンズ(2021年、アニメ、野盗のボス役、英語吹き替え)
レビュー 作品の感想や女優への思い