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昨日、悲別で

「見どころ」にPR表現を含みます。

『昨日、悲別で』は、1984年3月9日から6月1日まで日本テレビ系列で放送されたテレビドラマ。全13回で、脚本は倉本聰氏が担当しました。

北海道の架空の炭鉱町・悲別を舞台に、上京して夢を追う若者と故郷に残る人々の心の交流を描いています。主演の天宮良氏をはじめ、石田えり氏、斉藤慶子氏らが出演し、当時の炭鉱町の衰退と若者の葛藤をリアルに表現しています。エンディングテーマは風の「22才の別れ」です。

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基本情報

  • 原題:昨日、悲別で
  • 公開年:1984年
  • 製作地:日本
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女優の活躍

『昨日、悲別で』では、数多くの女優さんが活躍しており、特に石田えり、斉藤慶子、五月みどり、村田香織らが印象的な役柄を演じていらっしゃいます。

まず、石田えりは小沼ゆかり役を務めました。ゆかりは、父親の炭鉱事故による死をきっかけにグレて家出をし、東京で主人公の中込竜一と再会する複雑なキャラクターです。石田えりは、この役で若き日の葛藤と成長を繊細に表現され、当時の視聴者に強い印象を残しました。彼女の演技は、故郷の悲しみと都会の誘惑の間で揺れる心を巧みに描き出し、ドラマの情感を深めています。石田えり氏は本作以前から映画などで活躍されていましたが、このドラマでさらに注目を集め、以後のキャリアに繋がったと言えます。

次に、斉藤慶子は中込夕子役を演じられました。夕子は主人公・竜一の妹で、地元スーパーに勤めながら家族を支える健気な女性です。しかし、物語が進むにつれ、故郷の閉塞感に耐えかねて家出を決意します。斉藤慶子氏は、大学在学中に芸能界デビューされた方で、本作は彼女の初期の代表作の一つです。素朴で純粋な妹役を自然体で演じ、家族の絆や個人の夢を追求する姿を感動的に伝えています。以後、斉藤慶子氏は多くのドラマや映画で活躍され、幅広い役柄をこなすベテラン女優として知られています。本作での彼女の演技は、若々しさと内面的な強さを兼ね備え、視聴者の共感を呼びました。

五月みどり氏は中込春子役で、竜一と夕子の母親を演じられました。春子は炭鉱労働者の妻として苦労を重ね、夜は小さな飲み屋「春ちゃん」を経営する逞しい女性です。五月みどり氏は、ベテラン女優として知られ、本作では母親の愛情と現実的な生き様を力強く表現されています。彼女の活躍は、ドラマのリアリティを高め、炭鉱町の生活を象徴する存在として欠かせません。村田香織氏は坂口由美役で、竜一のガールフレンドを演じられました。由美はダンスのオーディションに合格し、ニューヨークへ旅立つ夢を実現する役柄です。村田香織氏は、本作で若者の希望と別れの切なさを体現し、爽やかな演技で注目されました。

また、風見りつ子氏は内山良子役で、地元の食堂を営む女性を演じ、室町あかね氏は魚津章子役でダンススクールの先生として登場します。

これらの女優さんたちは、それぞれの役でドラマの多層的な人間関係を豊かにし、全体のストーリーを支えています。本作は、女優さんたちの活躍により、女性の視点から見た炭鉱町の衰退と再生のテーマが強調され、当時の社会問題を反映した作品となりました。石田えり氏や斉藤慶子氏のような若手女優のフレッシュな演技と、五月みどり氏のようなベテランの安定した存在感が融合し、ドラマの魅力となっています。以降、これらの女優さんたちはそれぞれの分野で活躍を続け、斉藤慶子氏は司会やバラエティでも人気を博しています。本ドラマは、彼女たちのキャリアの転機となった作品と言えるでしょう。

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女優の衣装・化粧・髪型

本ドラマの女優さんたちの衣装、化粧、髪型は、1980年代の時代背景を反映した自然で現実的なスタイルが特徴です。石田えり氏演じる小沼ゆかりは、故郷の炭鉱町から上京した設定のため、初期はシンプルなワンピースやスカートを中心とした素朴な衣装が多く見られます。化粧は薄めで、ナチュラルメイクが基調となり、髪型はミディアムヘアに軽いパーマを施したものが多く、若々しさと荒れた心境を表現しています。東京でのシーンでは、少し派手めのブラウスやジーンズを着用し、都会の影響を受けた変化を表しています。

斉藤慶子氏の 中込夕子は、地元で働く妹役として、日常着のエプロン付きのブラウスやスカートが主な衣装です。化粧はほとんどせず、すっぴんに近い自然な顔立ちを活かし、髪型はストレートのロングヘアで、家族思いの純朴さを強調しています。家出後のシーンでは、ジャケットやパンツスタイルに変わり、内面的な成長を示唆する工夫が見られます。五月みどり氏の中込春子は、母親役としてエプロンや作業着風のワンピースを着用し、化粧は控えめで、髪型はショートカットやアップスタイルが多く、労働者の逞しさを体現しています。

村田香織氏の坂口由美は、ダンサー志向の役柄のため、レオタードやダンスウェアが登場し、化粧は明るめのアイシャドウとリップで活発さを演出、髪型はポニーテールやボブスタイルで動きやすさを考慮しています。全体として、衣装は当時のファッショントレンドを取り入れつつ、炭鉱町の現実味を損なわないよう、地味めで実用的なものが選ばれています。化粧は時代的にナチュラル志向が強く、髪型もパーマやストレートが主流で、役柄の性格を視覚的に補完する役割を果たしています。これらの要素は、ドラマのリアリズムを高め、視聴者に親しみやすさを提供しています。

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あらすじ

物語は、北海道の小さな炭鉱町・悲別で始まります。主人公の中込竜一(天宮良氏)は、20歳の青年で、父親の炭鉱事故による死をきっかけに、故郷を離れて東京へ上京します。赤坂のタップショーの店「Tap Tips」でウエイターをしながら、ダンスの修業に励みます。竜一の心の独白から物語が展開し、故郷の友人たちや家族との交流が描かれます。悲別町は炭鉱の閉山が迫り、町全体が衰退の危機に直面しています。

故郷に残った友人、二口伸夫(梨本謙次郎氏)と佐々木和美(布施博氏)は、地元で生き抜く道を探ります。伸夫は炭鉱で働き、和美は駅長として町の交通を支えています。一方、東京で竜一は、ダンスの師匠や仲間たちと出会い、厳しい修業を続けます。そこで再会する小沼ゆかり(石田えり氏)は、父親の死後グレて家出をし、東京で政界スキャンダルに巻き込まれます。竜一とゆかりの関係は、互いの孤独を癒すものとなりますが、故郷の現実が二人を試します。

竜一の妹・夕子(斉藤慶子氏)は、地元スーパーで働きながら家族を支えますが、閉塞感に耐えかねて家出します。母親の春子(五月みどり氏)は、飲み屋を経営し、末吉元吉(大滝秀治氏)と愛人関係にあり、家族の生活を維持します。由美(村田香織氏)は竜一の恋人で、ダンスオーディションに合格し、ニューヨークへ旅立ちます。物語は、竜一の帰郷や友人たちの結婚、炭鉱の閉山を巡るドラマが交錯し、若者たちの別れと成長を描きます。最終回では、竜一が故郷に戻り、ゆかりとの再会で締めくくられ、希望の光が示されます。全編を通じて、炭鉱町の厳しい現実と夢を追う若者の葛藤が、感動的に語られます。

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解説

『昨日、悲別で』は、倉本聰氏の脚本らしい、社会問題を織り交ぜた人間ドラマです。当時の北海道の炭鉱町の衰退を背景に、若者たちの夢と現実の狭間を描いています。モデルとなった上砂川町や歌志内市の実際の風景が使用され、リアリティを高めています。炭鉱の閉山は、戦後日本の産業構造の変化を象徴し、町の存続や住民の生活が脅かされる様子が克明に表現されています。主人公の竜一は、上京してタップダンスを学ぶことで、個人の成長を遂げますが、故郷の絆が常に彼を引き戻します。この対比が、ドラマの核心です。

キャストの多くが若手で、天宮良氏の主演デビュー作としても知られています。石田えり氏のゆかり役は、女性の自立と苦悩を体現し、斉藤慶子氏の夕子役は、家族の視点から町の閉塞感を伝えます。五月みどり氏の母親役は、ベテランの安定感でドラマを支えています。演出の石橋冠氏らは、北海道ロケを活かし、自然の美しさと町の荒廃を対比的に描いています。エンディングの「22才の別れ」は、別れの切なさを強調し、視聴者の涙を誘いました。平均視聴率9.9%と、当時の金曜劇場としては堅調で、再放送も繰り返されています。本作は、倉本聰氏の「北の国から」シリーズに通じるテーマを持ち、地方の過疎化や若者の流出を社会的に問いかけます。40年経った今も、地方創生の観点から価値ある作品です。

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キャスト

  • 中込竜一:天宮良
  • 小沼ゆかり:石田えり
  • 坂口由美:村田香織
  • 佐々木和美:布施博
  • 二口伸夫:梨本謙次郎
  • 中込春子:五月みどり
  • 末吉元吉:大滝秀治
  • 中込夕子:斉藤慶子
  • 二口与作:千秋実
  • 内山良子:風見りつ子
  • 大川直子:大川直子
  • 魚津章子:室町あかね
  • 安原敬:安原敬
  • 出村勝司:出村勝司
  • 高木美樹:高木美樹
  • 加藤千明:加藤千明
  • 代日芽子:代日芽子
  • 大村波彦:大村波彦
  • 林家こぶ平:林家こぶ平
  • 荻島真一:荻島真一
  • 田中浩二:田中浩二
  • 奥村力:奥村力
  • マーサ:マーサ
  • マンディ:マンディ
  • 永久健三:永久健三
  • 田真介:田真介
  • 本間窓奈:本間窓奈
  • 今村昌宏:今村昌宏
  • 原章人:原章人
  • 畑井宏彦:畑井宏彦
  • 阿部克則:阿部克則
  • 福井貴一:福井貴一
  • 石川三千宏:石川三千宏
  • 韮沢優一:韮沢優一
  • 橋本直樹:橋本直樹
  • 宮功:宮功
  • 伊島安章:伊島安章
  • 武田憲明:武田憲明
  • 石坂勇:石坂勇
  • 藤木佳子:藤木佳子
  • 古川真司:古川真司
  • その他多数

スタッフ

  • 脚本:倉本聰
  • 演出:石橋冠、小松伸生、中山秀一
  • プロデューサー:吉川斌
  • 制作協力:札幌テレビ放送、生田スタジオ
  • 音楽:坂田晃一
  • 主題歌:風「22才の別れ」
  • 撮影:片野憲司 他
  • 照明:高羽昇
  • 美術:門奈昌彦
  • 装置:田村美則
  • 装飾:加藤久雄
  • 衣裳:桜井輝行
  • 化粧:山崎りえ子
  • 効果:丸岡宏聡
  • 編集:伊藤信行
  • タップ指導・振付:中野ブラザース

その他多数。

レビュー 作品の感想や女優への思い