AneCan（アネキャン）は、小学館が発行していた月刊女性ファッション雑誌。愛称は「姉キャン」で、姉妹誌であるCanCamのお姉さん版として位置づけられていました。
2007年3月7日（4月号）に創刊され、2016年11月7日発売の12月号をもって休刊となりました。発行期間中、20代後半から30代の女性を主なターゲットとし、ファッションを中心に美容、生活、恋愛などのトピックを扱っていました。特に、押切もえさんをはじめとする専属モデルたちが誌面を彩り、読者に憧れを与える存在として人気を博しました。
雑誌の特徴として、ほぼ全面フルカラー印刷で、1冊あたり250から500ページ程度のボリュームがありました。創刊時のコンセプトは、CanCamの読者層が成長した「お姉さん世代」に向けたもので、2006年にパイロット版として春季と秋季に「お姉さん系CanCam」が刊行された後、本格的に月刊誌としてスタートしました。ピーク時には発行部数が32万部を超えましたが、2016年頃の広告環境の変化や読者ニーズの多様化により、約8万部まで減少したことが休刊の背景にあります。ウェブサイト「AneCan.tv」も2017年10月31日に閉鎖されました。
押切もえさんの活躍を中心に振り返ると、彼女はCanCam時代から人気モデルとして知られ、2007年のAneCan創刊時から専属モデルとして移籍。蛯原友里さん、高垣麗子さんと並ぶトップ3として、表紙や特集で頻繁に登場しました。押切さんは、ファッション提案だけでなく、連載「Oshikiri Be-Do!」や「SALON de MOE」を担当し、読者の日常に寄り添うアドバイスを提供。モデル活動以外にも小説家や画家として多才ぶりを発揮し、AneCanを通じてその魅力を発信していました。2016年の休刊号では、押切さんが自筆メッセージを寄せ、10年間の感謝を述べています。
AneCan（アネキャン）2007年4月号（創刊号）／表紙は押切もえ Amazon
コンセプト
AneCanのコンセプトは、「お姉さん系CanCam」としてまとめられます。これは、10代後半から20代前半にCanCamを楽しんだ女性たちが、20代後半から30代になり、子供がいない層をターゲットに設定したものです。CanCamの可愛らしさを基調としつつ、より大人っぽく洗練されたファッションやライフスタイルを提案。トレンドに敏感なアラサーOLの心を掴む内容が特徴で、カジュアルなコーディネートを中心に、仕事とプライベートの両立を意識した実用的なアドバイスが満載でした。
押切もえさんの活躍がこのコンセプトを体現しており、彼女はCanCam卒業後、AneCanで「頑張りすぎない自分らしさ」をテーマにモデルを務めました。例えば、夫との出会いが自分を変えたエピソードをCanCamの連載で語るなど、読者に共感を呼ぶストーリーを共有。コンセプトの核である「輝き続ける女性」を象徴する存在として、押切さんは連載を通じて美容やファッションのTipsを届け、読者の日常を豊かにする役割を果たしました。全体として、AneCanは「キュンとするニュース」や「ストフィー買い」などのコーナーで、楽しく実用的な情報を提供し、女性の自己実現をサポートする雑誌でした。
押切もえの連載
押切もえさんはAneCanで複数の連載を担当し、読者に美容、ファッション、生活のアドバイスを提供していました。主な連載は「Oshikiri Be-Do!」と「SALON de MOE」で、これらは彼女の経験を基にした実践的な内容が特徴です。連載を通じて、押切さんの多才な側面（モデル、小説家、画家）が反映され、読者の日常をサポートする役割を果たしました。以下に各連載の詳細をまとめます。
Oshikiri Be-Do!
2009年1月号から開始された連載で、「押切美容道」の意味。美容を中心に、ファッションやライフスタイルの「道」を指南する内容です。押切さんが自身の経験から学んだ美容Tipsを共有し、読者の悩み解決を図る形式。例として、スキンケアのルーチン、季節ごとのメイク術、ボディメイクの方法などが取り上げられました。2010年頃には夫婦エピソードを交え、プライベートな視点も加わり、読者の共感を呼びました。
連載期間は2009年から2013年頃までで、毎号のように美容の「道」をテーマに、具体的な製品紹介やテクニックを詳述。例えば、夏のボディケアではUV対策と保湿のバランスをアドバイスし、秋のレイヤードでは肌見せの工夫を提案。読者からの相談コーナーも設けられ、押切さんの温かい回答が人気でした。
SALON de MOE
2014年頃から始まった連載で、サロン形式の美容・ライフスタイル相談室。押切さんがホスト役となり、読者の質問に答えるスタイルです。
内容は美容だけでなく、ファッションのコーディネート、仕事とプライベートのバランス、精神的なアドバイスまで多岐にわたり。例として、2014年5月号では母の日美容特集でスキンケアの温故知新をテーマに、伝統的な方法と現代の製品を組み合わせた提案。2015年1月号では着やせテクを磯山さやかさんとコラボし、ボディポジティブなメッセージを発信。
連載期間は2014年から2016年の休刊までで、押切さんの画家・小説家としての視点が加わり、芸術的な美容アプローチも特徴。読者参加型で、変顔流行のエピソードのようにユーモアを交え、親しみやすい内容でした。
最終号では連載の総括として、10年間の美容道を振り返るメッセージを込めました。
小括
これらの連載は、押切もえのブログ「moe mode」でも撮影裏話が共有され、例えば2012年12月号の私服企画では10ページにわたり詳細なコーデを披露。2016年7月の連載撮影では9月号の楽しみを予告するなど、ブログと連動していました。アヴリル・ラヴィーンとの対談（2014年1月号）のように、連載外の企画も美容テーマで連動。
全体として、押切さんの連載はAneCanの魅力の核となり、読者に「輝き続ける」インスピレーションを与えました。
各月ダイジェスト
AneCanは月刊誌として、各月ごとに季節やトレンドに合わせたテーマを設定し、押切もえさんをはじめとするモデルたちの活躍を中心に展開していました。以下では、創刊から休刊までの主な号を年単位でダイジェストし、特に押切さんの関わったハイライトを詳述します。各月の内容はファッション特集、美容企画、インタビューなどが中心で、押切さんの連載「Oshikiri Be-Do!」や「SALON de MOE」が毎号のように読者の支持を集めていました。押切さんはしばしば表紙やメイン特集に登場し、彼女の私服コーデや美容アドバイスが人気でした。実際の詳細はバックナンバーから抽出されたものを基にしています。
2007年（創刊年）
4月号で創刊。創刊号は確か分厚い2冊だったような。いずれも表紙は押切もえさん。春の新生活特集として、カジュアルオフィススタイルを提案。押切さんの移籍後初登場で、連載がスタートし、読者からの反響が大きく、彼女の自然体な魅力が誌面を明るくしました。また、桜シーズンに合わせたデートファッション、押切さんがピンクを基調としたコーデを披露。5月号はゴールデンウィークの旅行コーデ、押切さんのトラベルスタイル特集。6月号で梅雨対策美容、押切さんがヘアアレンジを提案。7月号は夏のボディケア、押切さんのサマーメイク連載。8月号ではビーチスタイル、押切さんが水着企画で活躍し、健康的なボディラインをアピール。9月号は秋トレンド予報、押切さんのレイヤード術。10月号でハロウィン特集、押切さんがパーティーコーデ。11月号はコート選び、押切さんの冬準備アドバイス。12月号でクリスマスパーティーコーデ、押切さんがジュエリーとの組み合わせを提案。全体として、CanCamからの移行をスムーズにし、押切さんの活躍が雑誌の基盤を築きました。
2008年
1月号で新年福袋特集、押切さんがおしゃれ散歩連載を強化し、リアルなショッピングガイドを提供。2月号はバレンタイン企画、押切さんのチョコレートメイク。3月号で春ファッション、押切さんが花柄ドレスを着用。4月号では新年度の仕事服、押切さんのオフィスコーデ特集。5月号で母の日ギフト、押切さんがアクセサリー提案。6月号はジューンブライド特集、押切さんがウェディングドレス姿を披露し、読者の憧れを誘いました。7月号でサマーバケーション、押切さんのリゾートスタイル。8月号は花火大会コーデ、押切さんが浴衣企画。9月号で秋色メイク、押切さんの連載で秋メイクTips。10月号はハロウィンアップデート、押切さんのコスチュームアイデア。11月号で冬支度、押切さんがブーツ選び。12月号は年末パーティー、押切さんがドレスアップ術。押切さんの活躍が目立ち、トップモデルとして複数号の表紙を担当し、発行部数を押し上げました。
2009年
1月号で押切もえさんが初の単独連載「Oshikiri Be-Do!」開始、美容とファッションの道を指南。2月号はチョコレート特集、押切さんの甘いスタイル。3月号で卒業・入学スタイル、押切さんがフォーマルコーデ。4月号は桜お花見コーデ、押切さんのピクニックファッション。5月号でゴールデンウィーク旅行、押切さんのトラベルバッグ提案。6月号は雨の日ファッション、押切さんの防水アイテム特集。7月号で夏祭り、押切さんがゆかたコーデ。8月号はビーチリゾート、押切さんがボディメイク企画で登場し、ダイエットアドバイス。9月号で秋のレイヤード、押切さんの重ね着術。10月号はハロウィンパーティー、押切さんの仮装メイク。11月号でブーツ特集、押切さんのシューズ選び。12月号はクリスマスギフト、押切さんのプレゼントアイデア。押切さんの画家デビューが話題になり、連載に芸術的な視点が加わりました。
2010年
ピーク期。1月号で新春セール、押切さんがバーゲン攻略。2月号はバレンタインデート、押切さんのロマンチックコーデ。3月号で春の新作バッグ、押切さんがアクセサリー特集。4月号はオフィスコーデ刷新、押切さんのビジネススタイル。5月号で母の日美容、押切さんのスキンケア連載。6月号はブライダル特集、押切さんが花嫁メイク。7月号で夏のクールビズ、押切さんの軽やか仕事服。8月号は海辺スタイル、押切さんが連載で夫婦エピソードを匂わせ、読者の興味を引きました。9月号で秋トレンド、押切さんのカラーコーデ。10月号でハロウィンコスチューム、押切さんの遊び心ある企画。11月号はコート&ニット、押切さんの暖かレイヤリング。12月号で年越しパーティー、押切さんのパーティードレス。発行部数32万部達成、押切さんの人気に大きく支えられました。
2011年
1月号で福袋ガイド、押切さんがお買い得アイテム紹介。2月号はチョコメイク、押切さんの連載でバレンタイン美容。3月号で春色ワンピース、押切さんがドレス特集。4月号は新生活準備、押切さんの引越しファッション。5月号で旅行特集、押切さんの旅スタイル。6月号は梅雨美容、押切さんのヘアケア。7月号でサマーセール、押切さんのショッピング術。8月号はビーチファッション、押切さんが水着企画。9月号で秋のアクセサリー、押切さんのジュエリー連載。10月号はハロウィン企画、押切さんのパーティーアイデア。11月号で冬のレイヤリング、押切さんのコートコーデ。12月号はクリスマスイルミネーションコーデ、押切さんのライトアップスタイル。押切さんが小説家として活躍し、連載に文学的なエッセンスが加わり、読者の共感を呼びました。
2012年
1月号で新年ダイエット、押切さんがボディケア連載。2月号はバレンタインギフト、押切さんのプレゼント選び。3月号で桜ファッション、押切さんがお花見コーデ。4月号は仕事服アップデート、押切さんのオフィスルック。5月号で母の日プレゼント、押切さんのギフトアイデア。6月号はジューンウェディング、押切さんがブライダル特集。7月号で夏の軽やかスタイル、押切さんのサマードレス。8月号は花火大会、押切さんが浴衣企画。9月号で秋メイク、押切さんのコスメ連載。10月号でハロウィンアップ、押切さんの仮装術。11月号でブーツ&コート、押切さんの冬準備。12月号で年末特集、押切さんがパーティーコーデ。押切さんの連載が読者の相談室風に進化し、リアルなアドバイスが好評でした。12月号では小型本誌もあり、押切さんの私服企画が10ページにわたり掲載され、じっくり読める内容でした。
2013年
1月号で福袋、押切さんがセールガイド。2月号はチョコレート、押切さんが甘いメイク。3月号で春トレンド、押切さんの新作紹介。4月号は新年度、押切さんの仕事服。5月号でゴールデンウィーク、押切さんの旅行企画。6月号は雨対策、押切さんの梅雨スタイル。7月号でサマー、押切さんの夏コーデ。8月号はビーチ、押切さんが水着特集。9月号で秋準備、押切さんの移行ファッション。10月号で専属モデル全員集合特集、押切さんが中心に活躍し、トップ3のショットが掲載。11月号で冬支度、押切さんのコート選び。12月号でパーティー、押切さんのドレスアップ。押切さんの活躍で誌面が活性化し、2月号では表紙を飾り、冬の白やパンツスタイルを提案しました。
2014年
1月号で新春、押切さんが新年企画。2月号で岡田准一さんが男性初表紙（蛯原さんと）、押切さんの連載が継続。3月号で春、押切さんの花柄コーデ。4月号でオフィス、押切さんのビジネス特集。5月号で母の日、押切さんのギフト連載「Oshikiri Be-Do！」で温故知新をテーマに。6月号でブライダル、押切さんのウェディングアイデア。7月号で夏、押切さんのサマーメイク。8月号で海、押切さんのリゾートスタイル。9月号で秋、押切さんのレイヤード。10月号でハロウィン、押切さんのパーティー企画。11月号でコート、押切さんの冬アウター。12月号でクリスマス、押切さんのジュエリー特集。押切さんの連載「SALON de MOE」が人気を博しました。
2015年
新モデル加入。1月号で磯山さやかさんぷにモデルデビュー、押切さんが着やせテクを提案し、表紙を飾る。2月号バレンタイン、押切さんのチョコ企画。3月号春、押切さんの新作コーデ。4月号新生活、押切さんの準備特集。5月号旅行、押切さんの旅スタイル。6月号梅雨、押切さんの雨対策。7月号サマー、押切さんの夏服。8月号ビーチ、押切さんが水着で登場。9月号秋、押切さんの移行ファッション、大石参月さん加入。10月号ハロウィン、押切さんの仮装。11月号冬、石川理咲子さん加入、押切さんのコート特集。12月号年末、押切さんのパーティー企画。押切さんが結婚発表前後の活躍で、連載に人生観が反映されました。
2016年
休刊年。1月号新年、押切さんが新春コーデ、着やせテクで磯山さんとコラボ。2月号バレンタイン、押切さんのギフト。3月号春、押切さんが春気分特集でユニクロパンツを提案。4月号オフィス、押切さんの仕事服。5月号母の日、押切さんの美容企画。6月号ブライダル、押切さんのウェディング。7月号夏、押切さんのサマーコーデ。8月号ビーチ、押切さんのリゾート特集。9月号秋、押切さんのオトナデビュー提案。10月号ハロウィン、押切さんのきれいめ服。11月号冬準備、押切さんのアウター企画。12月号最終号で押切もえさんが表紙、自筆メッセージを寄せ、10年間の感謝を述べ、AneCanファッションヒストリーやモデルたちの未来を特集。押切さんの10年を振り返る内容が感動を呼びました。
歴代モデル一覧
- 押切もえ（1979年12月29日生まれ、千葉県出身、身長169cm）：CanCamから移籍、トップ3の一人。連載「Oshikiri Be-Do!」「SALON de MOE」を担当。AneCanの顔として表紙多数、ファッション提案と私生活エピソードで人気。
- 蛯原友里（1979年10月3日生まれ、宮崎県出身、身長168cm）：トップ3。エビちゃんブームの中心、表紙常連。
- 高垣麗子（1979年10月1日生まれ、東京都出身、身長170cm）：トップ3。洗練されたスタイルで支持。
- 有村実樹（1986年2月26日生まれ、栃木県出身、身長168cm）：2010年4月加入。連載「Beauty Salon Miki」。
- 森絵里香（1982年5月2日生まれ、静岡県出身、身長167cm）：2011年11月加入。連載「絵里香書店」。
- 葛岡碧（1984年1月30日生まれ、宮城県出身、身長169cm）：2011年1月加入。連載「碧のおしゃれ散歩」。
- 近藤しづか（1984年10月10日生まれ、千葉県出身、身長166cm）：2013年11月加入。連載「しづか御膳」。
- 安座間美優（1986年12月26日生まれ、広島県出身、身長169cm）：2014年6月加入。連載「みゅうJAPAN！」。
- 大石参月（1988年3月22日生まれ、静岡県出身、身長160cm）：2015年9月加入。
- 石川理咲子（1990年3月15日生まれ、愛知県出身、身長168cm）：2015年11月加入。
- 磯山さやか（1983年10月23日生まれ、茨城県出身、身長155cm）：ぷにモデル、2015年1月加入。
まとめ
以上のように、AneCanは押切もえさんの活躍と連載を軸に、多くの女性に影響を与えた雑誌でした。
レビュー 作品の感想や女優への思い