『インサイド』(2016年)は米国・スペイン合作のスリラー映画。妊娠中の女性が、夫を失った悲しみの中でクリスマスイブを過ごす中、謎の女性に家を襲われ、胎児を狙われる恐怖を描いています。フランス映画「インサイド」のリメイクで、暗い家の中での攻防戦が緊張感を高めます。主演のレイチェル・ニコルズとローラ・ハリングの対決が見どころですが、オリジナルに比べて緊張感が薄いとの評価もあります。
基本情報
- 邦題:インサイド
- 原題:Inside
- 公開年:2016年
- 製作国・地域:アメリカ、スペイン
- 上映時間:89分
- ジャンル:スリラー
女優の活躍
映画『インサイド』の主な女優は、レイチェル・ニコルズが演じるサラ・クラークです。彼女は妊娠後期の女性として、夫を事故で失った喪失感を抱えながら、物語の中心に位置づけられています。耳が不自由になった設定が、恐怖を増幅させる要素となっています。サラは家に侵入した謎の女性から逃れ、胎児を守るために必死に戦います。彼女の活躍は、鏡の破片を武器にしたり、トイレのタンク蓋を使って反撃したりするシーンで顕著です。これらのアクションは、彼女の決断力と生存本能を強調しています。
レイチェル・ニコルズの演技は、批評家から賛否両論です。一部のレビューでは、彼女の演技が不均等で、感情の表現が十分でないと指摘されていますが、他の意見では、妊娠中の脆弱さと強さを上手く体現していると評価されています。特に、クライマックスのプールでの戦闘シーンでは、彼女の身体的な活躍が物語のハイライトとなっています。彼女は物語を通じて、恐怖に直面しながらも母性本能を発揮し、観客を引き込みます。
もう一人の主要女優は、ローラ・ハリングが演じる謎の女性(マドレーヌ)です。彼女はサイコパス的な侵入者として、サラの胎児を執拗に狙います。彼女の活躍は、クロロホルムを使ってサラを眠らせる場面や、注射で陣痛を誘発するシーンで際立ちます。ローラ・ハリングの演技は、多くのレビューで絶賛されており、悪役としてのカリスマ性と人間的な脆さを表現しています。彼女は警察官を騙したり、複数の人物を殺害したりする冷徹さを示し、物語の緊張を駆動します。
他の女優として、ジリアン・アプターがサラの母親役で登場します。彼女の活躍は短いですが、物語の転換点で重要な役割を果たします。アンドレア・ティヴァダルは女性警察官アリスとして、ウェルネスチェックで家を訪れますが、侵入者に殺害されます。これらの女優たちは、物語のサブプロットを支えていますが、主役二人の対決が本作の核心です。全体として、女優たちの活躍は、ホラー要素を強調し、心理的な深みを加えています。
女優の衣装・化粧・髪型
レイチェル・ニコルズ演じるサラの衣装は、妊娠中の設定を反映したゆったりとしたものが中心です。自宅で過ごすシーンが多いため、パジャマやシンプルなシャツとパンツを着用しています。これらの衣装は、動きやすさを優先しつつ、彼女の脆弱さを視覚的に表現しています。映画の後半では、戦闘で服が破れたり血まみれになったりする描写があり、恐怖のリアリティを高めます。
サラの化粧は、自然で控えめです。妊娠中の日常を描くため、軽いファンデーションとナチュラルなリップが施され、疲労や恐怖を表すために目元のクマが強調されています。髪型は、ミディアムレングスのストレートヘアで、物語の進行とともに乱れていきます。これにより、彼女の心理的な混乱を象徴しています。
ローラ・ハリング演じる女性の衣装は、侵入者らしいダークなものが特徴です。黒いコートやフード付きの服を着用し、夜の闖入をカモフラージュしています。衣装は機能的で、戦闘シーンでは動きを妨げないデザインです。化粧は、濃いアイメイクと赤いリップで、サイコパス的な狂気を強調しています。髪型はダークブラウンのロングヘアで、しばしば顔を覆うようにスタイリングされ、謎めいた雰囲気を演出します。
他の女優の衣装については、ジリアン・アプターは母親らしい暖かみのあるセーターとスカートを着用しています。アンドレア・ティヴァダルは警察官の制服で、プロフェッショナルな印象です。これらの要素は、物語のリアリズムを支えていますが、主役女優の外見がホラーの緊張を主導します。
あらすじ
物語は、シカゴ郊外で始まります。妊娠後期のサラ・クラークは、夫マットを交通事故で失い、耳が不自由になりました。出産予定日の前日であるクリスマスイブに、彼女は一人で家にいます。隣人のアイザックが訪れ、プレゼントを交換します。サラは母親に電話し、到着を待っていますが、眠りに落ちます。
夜中、ドアを叩く音で目覚めます。女性が車の故障を理由に助けを求めますが、サラはドアを開けず、夫がいるふりをします。しかし、女性は夫の死を知っており、サラの名前を呼びます。サラは警察を呼びますが、捜査では誰も見つかりません。サラは再び眠りますが、女性が家に侵入し、クロロホルムで気絶させ、陣痛誘発剤を注射します。
サラは目を覚まし、女性が胎児を奪おうとしていることに気づきます。二人は激しく争い、サラはバスルームに逃げ込みます。女性は電話を奪い、アイザックを装って対応します。サラは鏡を割り、ガラスの破片を武器にします。アイザックが訪れますが、女性に殺害されます。サラの母親が到着し、サラは誤って彼女を刺殺してしまいます。
女性はアイザックの恋人ブライアンを殺し、警察官のマイクとアリスが再訪します。女性はサラを装いますが、マイクに気づかれます。サラは階段を降り、女性にマイクが刺されます。アリスも射殺されます。サラは外に逃げ、警察車で逃走を試みますが、木に衝突します。隣家で女性のストーキングの証拠を見つけます。
クライマックスでは、プールで対決します。女性は事故で自分の子を失った復讐を明かします。二人はプールカバーに落ち、サラは溺れかけますが、女性がカバーを切り、サラを救おうとして溺死します。サラはプールで出産し、警察が到着します。
解説
映画『インサイド』は、2007年のフランス映画「インサイド」の英語版リメイク。監督のミゲル・アンヘル・ビバスは、オリジナルを尊重しつつ、独自の要素を加えています。物語はホームインベイションのホラーで、妊娠と出産のテーマを軸に、心理的な恐怖を描きます。暗い照明と最小限の対話が、緊張感を高めていますが、オリジナルに比べて過激さが抑えられている点が批判されています。
テーマとしては、胎児誘拐と復讐が中心です。女性の動機は、事故による喪失感から来ており、母性の歪んだ形を表現しています。サラの耳の障害は、孤立感を強調し、ホラーの効果を増幅します。レビューでは、ニコルズとハリングの演技が評価される一方、脚本の粗さとキャラクターの非現実的な行動が指摘されます。例えば、ライトを使わない夜のシーンや、武器の選択が不自然です。
批評家の反応は分かれています。Rotten Tomatoesでは32%の支持率で、緊張感の欠如を問題視する声が多いです。一方、ロサンゼルス・タイムズのノエル・マレーは、暗闇の使い方を称賛しています。ロジャー・イーバート・ドットコムのブライアン・タレリコは、存在意義を疑問視します。観客レビューでは、オリジナルファンから失望の声が目立ちますが、娯楽性はあるとの意見もあります。
製作面では、スペインのノストロモス・ピクチャーズが担当し、シッチェス映画祭でプレミア上映されました。音楽のヴィクトル・レイエスは、緊張を煽るスコアを提供します。全体として、B級ホラーとして楽しめますが、オリジナルを知る視聴者には物足りないかもしれません。続編の可能性は示唆されていませんが、テーマの深みが再評価される余地があります。
キャスト
- レイチェル・ニコルズ:サラ・クラーク
- ローラ・ハリング:女性(マドレーヌ)
- ベン・テンプル:アイザック
- ジリアン・アプター:サラの母親
- アンドレア・ティヴァダル:アリス・ドノヴァン
- クレイグ・スティーブンソン:マイク・マコガン
- スタニー・コペ:ヒューゴ・ガルシア
- リチャード・フェリックス:リック・スタイン
- スティーブ・ハワード:婦人科医
- バブー・チャム:タクシー運転手
- マールテン・スワン:マシュー・フィールズ
- デイビッド・チェヴァース:ブライアン
スタッフ
- 監督:ミゲル・アンヘル・ビバス
- 脚本:ハウメ・バラゲロ、マヌ・ディエス、ミゲル・アンヘル・ビバス
- 撮影:ホス・インチャウステギ
- 編集:ルイス・デ・ラ・マドリード
- 音楽:ヴィクトル・レイエス
- 製作会社:ノストロモス・ピクチャーズ




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