フィレンツェはイタリア共和国トスカーナ州の州都。アルノ川が流れる美しい都市で、人口は約38万人です。ルネサンスの発祥地として、世界的に有名で、UNESCOの世界遺産に登録されています。街中には、壮大なドゥオモ大聖堂やウフィツィ美術館、ミケランジェロのダビデ像などが点在します。これらは、芸術と建築の宝庫を象徴しています。
フィレンツェは、ファッションや革製品の中心地でもあります。グッチやフェラガモなどの高級ブランドがここで生まれ、世界中の観光客を魅了します。また、トスカーナ料理が楽しめ、ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナのような肉料理やワインが人気です。気候は温暖で、四季折々の風景が美しいです。
経済的には、観光業が主ですが、製造業や教育も盛んです。歴史的な橋や広場が、街の魅力を高めています。現代のフィレンツェは、伝統と革新が融合した都市として、国際的に評価されています。
歴史
フィレンツェの歴史は、古くエトルリア人の時代に遡ります。紀元前6世紀頃に定住が始まり、紀元前59年にローマの植民地としてフロレンティアが建設されました。中世になると、毛織物産業で繁栄し、ギルド制度が発展しました。13世紀には、共和制が確立され、ダンテやペトラルカのような文学者が活躍しました。
14世紀から16世紀にかけて、ルネサンスの中心となりました。メディチ家がパトロンとして、ミケランジェロやレオナルド・ダ・ヴィンチを支援しました。この時代に、銀行業が隆盛し、ヨーロッパの金融ハブとなりました。フィレンツェ共和国は、芸術と人文主義の象徴です。
16世紀後半、メディチ家がトスカーナ大公となり、都市はさらに発展しました。18世紀にはロレーヌ家が統治し、近代化が進みました。1865年から1871年までイタリア王国の首都となり、統一に貢献しました。20世紀には、第二次世界大戦で被害を受けましたが、復興を遂げました。現在は、歴史遺産を活かした観光都市として栄えています。
おもな教育機関・映画演劇学校
高等教育機関
フィレンツェには、多くの著名な教育機関があります。フィレンツェ大学は、市内で最も古く、最大の大学で、12の学部を持ち、約6万人の学生が在籍します。人文科学、医学、工学などの分野で高い評価を受けています。欧州大学院大学(EUI)は、社会科学と人文科学に特化した大学院で、国際的な研究機関として知られています。
芸術関連機関
芸術関連の機関として、アカデミア・ディ・ベッレ・アルティ(美術アカデミー)は、ルネサンス美術の伝統を継承し、絵画や彫刻を教えます。ポリモーダは、ファッションとデザインの専門学校で、世界的なブランドと連携した教育を提供します。マリスト大学フィレンツェ校やロレンツォ・デ・メディチ・インスティテュート(LdM)は、国際学生向けのプログラムが充実しています。
映画演劇学校
映画と演劇の学校も活発です。ニューヨーク・フィルム・アカデミー(NYFA)フィレンツェ校は、映画制作と演技を専門とし、短期ワークショップも行います。フォーカス・ムービー・アカデミーは、映画アカデミーと演劇学校を兼ね、プロの教師による実践教育が特徴です。アカデミア・デッラルテは、身体演劇と現代ダンスに焦点を当て、ヨーロッパの伝統を基にしたトレーニングを提供します。
また、LdMインスティテュートのフィルム・アンド・メディア・アーツ部門は、映画制作の全プロセスを学び、ウェブやゲームアプリもカバーします。アカデミア・シネマ・トスカーナのインターナショナル・サマー・スクールは、英語で映画制作と演技を教えます。AEFフィレンツェは、演劇史やイタリア文化を組み合わせたコースがあり、コミメディア・デッラルテを学べます。
これらの機関は、フィレンツェの芸術遺産を活かした教育環境を提供します。
登場する映画
フィレンツェは、多くの映画の舞台となっています。街の美しい風景や歴史的建造物が、物語を彩ります。
例えば、「インフェルノ」(2016年、ゾブリスト教授の謎を追うシーンで登場)では、ドゥオモやヴェッキオ宮殿が描かれ、ミステリアスな雰囲気を生み出します。「ハンニバル」(2001年、レクター博士の逃亡先として)も、街の暗い側面を強調します。
ロマンティックな作品として、「眺めのいい部屋」(1985年、ルーシー・ハニーチャーチ役のヘレナ・ボナム=カーターがフィレンツェで恋に落ちる)は、ピッティ宮殿やアルノ川の景色が魅力です。「ティー・ウィズ・ムッソリーニ」(1999年、ルカの養育に関わる女性たち)は、ファシズム時代のフィレンツェを背景に、英国人女性の物語を描きます。
現代アクション映画では、「6アンダーグラウンド」(2019年、チームのミッションシーンで)で、高速カーチェイスが街中を駆け巡ります。「フロム・スクラッチ」(2022年、Netflixシリーズ、アミーのイタリア生活で登場)は、料理と恋愛をテーマにフィレンツェの日常を映します。「メディチ:マスターズ・オブ・フローレンス」(2016-2019年シリーズ、コジモ・デ・メディチ役のダスティン・ホフマンら)は、ルネサンス期の権力闘争を歴史的に再現します。
他の作品として、「ハウス・オブ・グッチ」(2021年、パトリツィア・レッジャーニ役のレディー・ガガのシーンで一部登場)や「ヴァージン・テリトリー」(2007年、中世のフィレンツェを舞台にしたコメディ)があります。「ロスト・イン・フローレンス」(2017年、エリック・ラザードの心の旅)も、街の魅力を活かしたラブストーリーです。これらの映画は、フィレンツェの多面的な魅力を世界に伝えています。
出身女優・モデル
フィレンツェ出身の女優やモデルは、イタリア映画界や国際的に活躍しています。
ローズ・マッゴーワンは、1973年にフィレンツェで生まれ、アメリカで育ちました。「スクリーム」(1996年、テイタム・ライリー)や「チャームド 魔女3姉妹」(1998-2006年、ペイジ・マシューズ)で知られ、ホラーやファンタジー作品で人気です。
アルバ・ロルヴァケルは、1979年フィレンツェ生まれの女優で、イタリア映画を中心に活躍します。「ハングリー・ハーツ」(2014年、ミナ)や「奇跡の教室」(2014年、母親役)で、カンヌ国際映画祭女優賞を受賞しました。姉のアリス・ロルヴァケル監督作品にも出演します。
ジェルマーナ・パオリエーリは、1906年フィレンツェ生まれの往年の女優で、「蝶の夢」(1939年、ピンキー)や「ジュゼッペ・ヴェルディの生涯」(1938年、脇役)に出演し、イタリア映画の黄金期を支えました。ニコレッタ・マキャヴェッリは、フィレンツェにルーツを持ち、「ナヴァホ・ジョー」(1966年、エステラ)で西部劇に出演しました。
モデルとして、ラウラ・マシは、フィレンツェ出身で、ソーシャルメディアで人気のインフルエンサー兼モデルです。ファッションやライフスタイルを発信します。また、フィレンツェはファッションの街なので、多くのモデルがここでキャリアをスタートさせますが、著名な出身者としてこれらが挙げられます。これらの女性は、フィレンツェの芸術的土壌を体現しています。
出身女性アスリート
フィレンツェ出身の女性アスリートは、多様なスポーツで活躍しています。カテリーナ・バンケッリは、1996年フィレンツェ生まれの水球選手で、イタリア代表のゴールキーパーです。2024年パリオリンピックに出場し、チームの守備を支えました。オリエンテ・フィレンツェ所属で、国内リーグでも優勝経験があります。
アリア・グアーニは、1987年フィレンツェ生まれのサッカー選手で、ディフェンダーとして知られます。フィオレンティーナやアトレティコ・マドリードでプレーし、イタリア代表としてUEFA女子欧州選手権に出場しました。キャプテンとしてチームをリードします。
マルティナ・トレヴィザンは、1993年フィレンツェ生まれのテニス選手です。2020年全仏オープンで準々決勝進出を果たし、WTAツアーで活躍します。がん克服の物語でも注目を集めました。ブルーナ・ベルトリーニは、1909年フィレンツェ生まれの多競技アスリートで、バスケットボールと陸上競技でイタリア代表となり、1930年代に活躍しました。
また、ラリッサ・イアピチーノは、フィレンツェ近郊生まれですが、フィレンツェのクラブで育ち、走り幅跳びでイタリア記録を更新しました。これらの女性は、フィレンツェのスポーツ文化を象徴し、国際舞台でイタリアを代表しています。



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