セリーヌ(CELINE)は、1945年にフランス・パリでセリーヌ・ヴィピアナにより創業されたラグジュアリーファッションブランド。元々は子供向けオーダーメイド靴の専門店としてスタートし、1960年代に女性向けプレタポルテやアクセサリーに拡大。ミニマリズムとエレガンスを基調としたデザインで知られ、1996年にLVMHグループ傘下に。現在のクリエイティブディレクターはマイケル・ライダー。バッグやアパレルが世界的に人気。
現状(2026年時点)
2026年現在、セリーヌはLVMHグループの主要ブランドとして、安定した成長を続けています。売上高は前年比で大幅に増加しており、特にアジア市場、特に韓国での拡大が目覚ましく、2023年の韓国売上は513.2%増という驚異的な数字を記録しました。これは、K-popアイドルを起用したマーケティング戦略の成功によるものです。 ブランドの売上は2023年に22億ユーロに達し、2026年も引き続き好調で、グローバルな小売ネットワークを強化中です。パリ本社を拠点に、178店舗を世界的に展開し、約2,500人の従業員を抱えています。
クリエイティブ面では、2024年にヘディ・スリマーンが退任し、マイケル・ライダーが新クリエイティブディレクターに就任しました。これにより、ブランドの方向性が再定義されつつあります。2026年の新コレクション「Printemps 2026」では、Chasseurジャケット、Soft Triompheバッグ、バレエシューズなどのアイテムが登場し、女性向けのレディ・トゥ・ウェアを中心に、機能性とエレガンスを融合させたデザインが特徴です。 公式ウェブサイトでは、最新のコレクションがオンラインで閲覧可能で、ギフト向けアイテムも充実。COVID-19後の回復期を経て、デジタル販売も強化され、eコマースの売上が全体の大きな割合を占めています。
市場戦略として、K-popやアジアのセレブリティを積極的にアンバサダーに起用。2024年にTWSやSuzy Bae、Liu Shishiを追加し、韓国や中国市場でのプレゼンスを高めています。 特に、ソウルに7階建てのフラッグシップストアを開設し、アジア地域の小売拡大を進めています。また、日本市場では大阪の御堂筋に新店舗「CELINE MIDOSUJI」をオープンし、現地イベントを開催。ブランドのグローバル売上は、ヘディ・スリマーン時代に26億ユーロに達するなど、過去最高を更新しています。
持続可能性の観点では、LVMHの環境イニシアチブに沿って、素材の倫理的調達やリサイクルを推進。2026年現在、ブランドは「クワイエット・ラグジュアリー」の象徴として、ミニマリストな消費者に支持され続けています。ただし、クリエイティブディレクターの交代によるブランドイメージの変化が、今後の課題です。全体として、セリーヌはラグジュアリー市場のトップティアに位置づけられ、安定した地位を維持しています。
歴史
セリーヌの歴史は、1945年にさかのぼります。創業者のセリーヌ・ヴィピアナ(1915-1997)と夫のリチャード・ヴィピアナが、パリの52 rue Malteに子供向けオーダーメイド靴のブティックを開店したのが始まりです。 当初は戦後復興期のフランスで、高品質な子供靴を提供し、赤い象のロゴで知られました。 1948年までに3店舗を展開するほど成功を収め、1950年代には女性向け靴やアクセサリーに事業を拡大。1960年代に入り、女性向けプレタポルテ(既製服)にシフトし、ラグジュアリーなスポーツウェアを提案。バッグ、ローファー、手袋などのレザーグッズも加わり、機能性とエレガンスを融合させたスタイルが確立されました。
1970年代には、ブランドの象徴的なダブルCモチーフ(Triomphe)が登場。これは、セリーヌ・ヴィピアナがデザインしたもので、現在もバッグなどに使用されています。 1980-1990年代は、グローバル展開の時代。1987年にベルナール・アルノー(現LVMH CEO)が一部株式を取得し、1996年に完全にLVMH傘下に。1997年、マイケル・コースがクリエイティブディレクターに就任し、ブランドを復活させました。 彼の時代に、モダンなシルエットとシャープなジャケットが人気を博し、セリーヌはラグジュアリーファッションの主要プレイヤーとなりました。
2007年、フィービー・フィロがクリエイティブディレクターに就任。これがセリーヌの黄金時代です。フィロは、ミニマリズムと洗練されたソフィスティケーションを導入し、「オールド・セリーヌ」として知られるスタイルを確立。女性のための実用的でヒップなファッションを提供し、業界に新しい方向性を示しました。 バッグのLuggageやTrapezeがヒットし、売上を急増させました。フィロは2017年に退任し、後任にヘディ・スリマーンが就任。スリマーンはブランド名からアクセントを外し(CélineからCelineへ)、メンズウェアを導入。ヴィンテージ風のグランジスタイルを取り入れ、売上を3倍に増やしました。 彼の時代に、Triompheバッグがアイコン化し、セレブリティの支持を集めました。
2024年、スリマーンの退任後、マイケル・ライダーが就任。新章として、伝統を尊重しつつ現代的な解釈を加えています。 セリーヌの歴史は、子供靴から始まった小さなブティックが、世界的なラグジュアリーブランドへ進化する物語。常に女性のライフスタイルを反映し、クオリティと革新を追求してきました。今日のセリーヌは、LVMHのポートフォリオの中で、DiorやLouis Vuittonと並ぶ重要な存在です。
歴代グローバル・アンバサダー
セリーヌは、グローバルな影響力を高めるため、K-popアイドルやアジアのセレブリティを積極的にアンバサダーに起用しています。以下に歴代の主なグローバル・アンバサダーをまとめます。なお、日本専用のアンバサダーは公式に指定されていない場合が多く、グローバルアンバサダーが日本市場でも活動する形が一般的です。特に、Danielle(NewJeans)が大阪の新店舗オープンイベントに出席するなど、日本関連のプロモーションで活躍しています。
グローバル・アンバサダー
セリーヌのグローバル・アンバサダーは、多様なバックグラウンドを持つ人物が選ばれ、ブランドの多世代対応を象徴しています。以下は主な歴代リスト(就任年順):
- リサ(BLACKPINK):2020-2024年。就任当時、K-popアイドルとして初のグローバル・アンバサダー。ファッションショーやキャンペーンで活躍し、若い世代のファンを獲得。
- Park Bo-gum(俳優):2022年-現在。初の男性俳優アンバサダー。シンガポールや大阪のイベントでブランドを代表。2024年のパリ本社イベントにも出席。
- V(BTS, Kim Taehyung):2023年-現在。軍服務中だが、ELLE Koreaのカバーやポップアップイベントで影響力発揮。ブランドの韓国売上増に貢献。
- Danielle(NewJeans):2024年-現在。韓国系オーストラリア人で、若いファン層をターゲット。Chelseaジャケットなどのキャンペーンに出演。大阪店舗オープンでHarajukuスタイルを披露。
- ペ・スジ(歌手・女優):2024年-現在。Miss A出身で、TVシリーズ「Start-Up」などに出演。複数世代を繋ぐイメージで起用。
- リウ・シーシー(女優):2024年-現在。中国市場向けに就任。新クリエイティブディレクター就任後の初の新アンバサダー。
- TWS(K-popグループ):2024年-現在。6人組ボーイズバンド。韓国小売拡大の一環で起用。ソウルフラッグシップストアオープンに合わせ発表。これらのアンバサダーは、ファッションウィークやソーシャルメディアでブランドを宣伝。ヘディ・スリマーン時代にK-pop戦略が強化され、売上増に寄与しました。
日本アンバサダー
セリーヌの日本専用アンバサダーは公式に発表されていないため、グローバルアンバサダーが日本市場をカバーしています。特に、DanielleとPark Bo-gumが2024年の大阪「CELINE MIDOSUJI」オープンイベントで活躍。DanielleはNewJeansのメンバーとして、日本ファンに人気で、Harajukuファッションを披露しました。 日本市場では、グローバル戦略の一環として、これらのアンバサダーがプロモーションを担っています。将来的に日本専任の起用が増える可能性もあります。
セリーヌのアンバサダー戦略は、ブランドの多文化性を強調し、アジア市場の成長を支えています。


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