ダイアン・ソーン(Dyanne Thorne)は米国の女優、舞台女優、歌手。ナチス女性収容所長イルザ役で知られる「イルザ」シリーズの主演で国際的に有名になりました。ラスベガスでのショーやコメディ舞台でも活躍し、多才なエンターテイナーとして長く活躍しました。生涯を通じて演技とパフォーマンスに情熱を注ぎ、晩年は夫とともに結婚式の司会も務めました。
プロフィール
- 名前:ダイアン・ソーン(Dyanne Thorne)
- 本名:ドロシー・アン・サイブ(Dorothy Ann Seib)
- 生年月日:1936年10月14日
- 出生地:アメリカ合衆国ニュージャージー州パークリッジ
- 没年月日:2020年1月28日(享年)
- 死没地:アメリカ合衆国ネバダ州ラスベガス
- 配偶者:ハワード・マウラー(1975年結婚)
生い立ち・教育
ダイアン・ソーンは、1936年10月14日にアメリカ合衆国ニュージャージー州パークリッジで、ドロシー・アン・セイブとして生まれました。主に母親の手により育てられ、地元の公立学校に通いました。パークリッジ高校では学校新聞の特集ライターを務めるなど、文章力に秀でていました。
高校卒業後、ニューヨーク大学に進学し、演技の勉強を始めました。有名な女優ウタ・ハーゲンのもとで演技を学びました。また、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)で人類学を学び、比較宗教学の博士号を取得したという情報もあります。知的で好奇心旺盛な性格が、後の多様なキャリアの基盤となったようです。
経歴
ダイアン・ソーンは、バンドのボーカリストとしてショービジネスの世界に入りました。ニューヨークの舞台で女優として活動を始め、コメディスケッチやトークの相方としても人気を博しました。アレン&ロッシ、ヴォーン・ミーダーなどのコメディアンと共演したアルバムもリリースし、「ザ・トゥナイト・ショー」「レッド・スケルトン・ショー」などのテレビ番組に出演しました。
1960年代には映画に進出し、『遭遇』(1965年)でロバート・デ・ニーロと共演するなど、端役を積み重ねました。1967年には『スタートレック』シーズン2「アクションの切れ味」でアイオシアン・ガール役を演じ、SFファンにも印象を残しました。
1970年代に入り、彼女のキャリアは大きく花開きます。特に1975年の『イルザ ナチ女収容所 悪魔の生体実験』で残虐で官能的な収容所長イルザを演じ、カルト的な人気を獲得しました。この作品は低予算ながら強烈なインパクトで世界的に話題となり、続編が作られるきっかけとなりました。
その後も『アラブ女収容所 悪魔のハーレム』(1976年)、『シベリア女収容所 悪魔のリンチ集団』(1977年)、『女体拷問人 グレタ』(1977年)などの「イルザ」シリーズで主演を続けました。他の出演作には『ポイント・オブ・テラー』(1971年)、『ブラッド・サバス』(1972年)、『チェスティ・アンダーソン U.S.ネイビー』(1976年)などがあります。
1980年代以降は活動を控えめにしつつ、1987年の『アリア』や1985年の『ヘルホール』などに出演。2010年代にも夫とともに『ハウス・オブ・フォビドゥン・シークレット』(2013年)や『エクスプロイテーション』(2018年)に出演するなど、晩年まで演技を続けました。舞台ではラスベガスでのショーにも出演し、多角的なキャリアを築きました。
服飾・美容
ダイアン・ソーンは、舞台や映画でグラマラスなイメージを確立しました。特に「イルザ」シリーズでは、軍服風の衣装や露出度の高い衣裳を着こなし、強烈なビジュアルインパクトを与えました。ピンナップモデルとしても活動し、雑誌でヌードやセクシーなポーズを披露した時期もあります。
ファッション面では、1960年代から1970年代のグラマラスでボリュームのある髪型や、女性らしい曲線を強調したスタイルが特徴的でした。ラスベガスでのショーでは、華やかなステージ衣装をまとい、観客を魅了しました。美容については、自然な美貌を活かしつつ、時代に合わせたメイクアップで多様な役柄を演じ分けました。年齢を重ねても優雅さを保ち、晩年の活動でも魅力的な姿を見せていました。
私生活
ダイアン・ソーンは1975年に作曲家、指揮者、ミュージシャン、俳優のハワード・モーラーと結婚しました。夫婦は5本の映画で共演し、ラスベガスでのショー制作にも共同で取り組みました。世界各地を巡る公演活動を通じて、固い絆で結ばれました。
晩年は夫とともに非宗派の牧師として認定され、「A Scenic Outdoor Wedding」という結婚式の司会サービスを運営していました。商業的なチャペルとは異なる自然な屋外式典を提供し、多くのカップルを祝福しました。時には「イルザ」風の衣装で式を執り行うリクエストにも応じるなど、ユーモアを交えた活動を続けました。
2020年1月28日、ラスベガスで膵臓がんにより83歳で亡くなりました。夫ハワードがその死を公表し、彼女の温かい人柄とプロフェッショナリズムを偲ぶ声が多く寄せられました。
出演作品
- 遭遇(1965年)
- ポイント・オブ・テラー(1971年)
- エロティック・アドベンチャーズ・オブ・ピノキオ(1971年)
- ブラッド・サバス(1972年)
- イルザ ナチ女収容所 悪魔の生体実験(1975年)
- アラブ女収容所 悪魔のハーレム(1976年)
- チェスティ・アンダーソン U.S.ネイビー(1976年)
- 女体拷問人 グレタ(1977年)
- シベリア女収容所 悪魔のリンチ集団(1977年)
- ヘルホール(1985年)
- アリア(1987年)
- ハウス・オブ・フォビドゥン・シークレット(2013年)
- ハウス・オブ・ザ・ウィッチドクター(2013年)
- エクスプロイテーション(2018年)
ほか、テレビシリーズ『スタートレック』など多数の出演があります。





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