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アイム・スティル・ヒア

「見どころ」にPR表現を含みます。

『アイム・スティル・ヒア』は2024年に公開されたブラジル、フランス合作の映画。1970年代の軍事政権下ブラジルで元国会議員の夫が連行され消息不明に。妻エウニセが家族を守りつつ夫を捜す実話ベースの感動のドラマ。アカデミー賞国際長編映画賞受賞作。フェルナンダ・トーレスが主人公エウニセ・パイヴァを演じ、その圧倒的な演技力で観客を引き込みます。

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基本情報

  • 邦題:アイム・スティル・ヒア
  • 原題:Ainda Estou Aqui
  • 英題:I’m Still Here
  • 公開年:2024年
  • 製作国:ブラジル、フランス
  • 上映時間:137分
  • ジャンル:ドラマ
  • 配給:クロックワークス

女優の活躍

本作『アイム・スティル・ヒア』では、フェルナンダ・トーレスが主人公エウニセ・パイヴァを演じ、その圧倒的な演技力で観客を引き込みます。彼女は軍事政権下のブラジルで夫を失い、過酷な尋問に耐えながらも家族を守り続ける強い女性を体現。第97回アカデミー賞主演女優賞にノミネートされ、第82回ゴールデングローブ賞主演女優賞(ドラマ部門)を受賞するなど、高い評価を受けました。トーレスは感情の機微を繊細に表現し、特に尋問シーンでは言葉を超えた表情と動作でエウニセの内面的な葛藤を鮮やかに描き出しています。

また、老年期のエウニセを演じたフェルナンダ・モンテネグロも注目を集めます。モンテネグロは『セントラル・ステーション』でアカデミー賞主演女優賞にノミネートされたブラジルを代表する名女優であり、本作では老年期のエウニセの深い哀しみと不屈の精神を静かな迫力で表現。実の母娘であるトーレスとモンテネグロの共演は、時間の経過とともに変化するエウニセの人生をよりリアルに感じさせ、観客に強い印象を与えます。二人の演技は、ブラジルの歴史的悲劇を背景に、個人の闘いと希望を力強く浮かび上がらせています。

女優の衣装・化粧・髪型

フェルナンダ・トーレスの衣装は、1970年代のブラジルの一般的な家庭の主婦を反映し、シンプルかつ実用的なデザインが特徴です。物語の前半では、リオデジャネイロのコパカバーナ海岸での穏やかな生活を象徴する、明るい色調のワンピースやカジュアルなブラウスが登場します。これらの衣装は、彼女の家庭的な側面と当時のブラジルの文化的背景を表現。軍事政権による抑圧が強まるにつれ、衣装は徐々に地味な色合いになり、エウニセの精神的な重圧を視覚的に示唆します。尋問シーンでは、粗末な服を着せられ、彼女の尊厳が奪われる様子が強調されます。

一方、老年期のエウニセを演じるフェルナンダ・モンテネグロは、落ち着いた色合いの上品なドレスやスカートを着用し、人生の重みを背負った威厳ある姿を表現しています。化粧に関しては、トーレスは物語の初期では自然なメイクで健康的な美しさを強調し、尋問後はほぼノーメイクで疲弊した表情を際立たせています。モンテネグロのメイクも控えめで、年齢を重ねた女性の自然な美しさと強さを引き出しています。髪型は、トーレスが演じる若いエウニセでは肩までの長さで軽くウェーブがかかったスタイルが多く、当時の流行を反映しつつ、家庭的な雰囲気を演出。モンテネグロの老年期エウニセでは、短く整えられた白髪のヘアスタイルが採用され、穏やかながらも毅然とした印象を与えます。

これらの衣装、化粧、髪型は、時代背景やキャラクターの心理状態を丁寧に反映し、物語のリアリティを高めています。

あらすじ

1970年代、軍事独裁政権下のブラジル、リオデジャネイロ。元国会議員のルーベンス・パイヴァ(セルトン・メロ)と妻エウニセ(フェルナンダ・トーレス)は、5人の子どもたちと共に穏やかな生活を送っていました。しかし、スイス大使誘拐事件をきっかけに、軍の抑圧が市民に波及。ある日、ルーベンスは軍に連行され、消息を絶ちます。突然夫を奪われたエウニセは、必死にその行方を追いますが、彼女自身も軍に拘束され、過酷な尋問を受けます。

極限の状況の中、エウニセは沈黙を貫き、夫の行方を捜し続けます。数日後釈放されるものの、夫の消息は知らされず、絶望の中でも彼女は諦めません。エウニセの声は、静かに、しかし力強く、歴史を動かす力へと変わっていきます。この物語は、ブラジルの暗い歴史を背景に、家族の絆と抵抗の精神を描いた実話に基づく感動作です。

解説

『アイム・スティル・ヒア』は、ウォルター・サレス監督が16年ぶりにブラジルにカメラを向けた意欲作で、1971年のルーベンス・パイヴァ誘拐事件を基にした実話です。ブラジル映画として初めてアカデミー賞国際長編映画賞を受賞し、作品賞と主演女優賞にもノミネートされました。サレス監督は、幼少期にパイヴァ家と親交があり、個人的な記憶を反映し、抑圧された時代における個人の闘いを描きました。

本作は、暴力を直接描かず、20以上の音声レイヤーを用いて心理的恐怖を表現する独自の演出が特徴です。原作者マルセロ・ルーベンス・パイヴァの「拷問を視覚的に描かない」という要望に応え、暗闇に響く音で恐怖を伝える手法は、観客の想像力を刺激し、深い印象を残します。サレス監督は、ブラジルの現代社会が再び過去の影に傾く中、「同じ過ちを繰り返さないための作品」と語り、物語の緊急性を強調しています。

フェルナンダ・トーレスとフェルナンダ・モンテネグロの母娘共演は、時間の経過と命の継承を象徴し、歴史的悲劇を希望と再生の物語として昇華させました。第81回ヴェネツィア国際映画祭脚本賞受賞やゴールデン・グローブ賞主演女優賞受賞など、国際的な評価も高く、ブラジルの歴史を世界に知らしめる傑作です。

キャスト

  • フェルナンダ・トーレス(エウニセ・パイヴァ):主人公の妻で、夫の行方を追い続ける強い女性。第97回アカデミー賞主演女優賞ノミネート。
  • セルトン・メロ(ルーベンス・パイヴァ):元国会議員で、軍に連行される夫役。家族の絆を象徴する演技。
  • フェルナンダ・モンテネグロ(老年期のエウニセ):トーレスの実母で、『セントラル・ステーション』でアカデミー賞ノミネート経験を持つ名女優。

スタッフ

  • 監督:ウォルター・サレス(『セントラル・ステーション』『モーターサイクル・ダイアリーズ』で知られるブラジルの名匠)
  • 脚本:ムリロ・ハウザー、エイトール・ロレガ(第81回ヴェネツィア国際映画祭脚本賞受賞)
  • 原作:マルセロ・ルーベンス・パイヴァ(実体験に基づく自伝的書籍)
  • 音楽:ウォーレン・エリス(情感豊かなスコアで物語を支える)
  • 撮影:アドリアン・テイジド(リオの風景と抑圧のコントラストを美しく捉える)
  • 配給:クロックワークス(日本配給)、提供:クロックワークス、プルーク
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