1978年に松竹で公開された映画『鬼畜』は松本清張の同名短編小説を原作とし、野村芳太郎監督により描かれた人間ドラマ。零細印刷屋の主人とその妻が、不倫の果てに生まれた三人の幼い子供たちを巡る悲劇を描き、主演の緒形拳と岩下志麻の迫真の演技が光る。

映画『秋刀魚の味』は1962年に公開され小津安二郎の遺作となった作品。平山周平は妻を亡くし、娘路子と次男と3人で暮らす。路子の結婚を巡り、孤独と老いを意識する。周平の旧友や恩師の姿を通じて、路子を幸せに送り出す決意をするが、自身は寂しさを抱える。

『真昼の罠』は新人の八木美津雄が自らの脚本を、初めて監督したアクションもの。トラック運転手の哲夫は、田舎娘の芳江を同乗させ、林で犯してしまう。後日、チンピラに絡まれトラブルを起こし、クビに。岩下志麻が田舎から上京した純朴な女性として登場。

1960年に松竹で公開された映画『乾いた湖』は、安保闘争の時代を背景に、若者たちの刹那的な生活と内面的な葛藤を描いた青春ドラマ。主人公の大学自治会学生が中心となり、肉体的な遊戯や政治的な野心が交錯する姿を通じて、青春の輝きと虚無感を表現。

『ネバー・サレンダー 肉弾凶器』（2006年）はイラク帰還の元海兵隊員ジョン・トリトンが、妻ケイトをダイヤ泥棒団に誘拐されたことから、過酷な追跡劇を繰り広げるアクション映画。WWEスターのジョン・セナが主演デビューを飾り肉弾戦と銃撃戦が満載。ケリー・カールソンがヒロイン役として単なる被害者像を超えた積極的な抵抗の姿をみせる。

『エントラップメント』は1999年公開の米英独合作のケイパー映画。ショーン・コネリーとキャサリン・ゼタ＝ジョーンズが主演。老練な美術泥棒と保険会社調査員の駆け引きを描くサスペンスで、2000年問題を背景に緊張感溢れるアクションとロマンスが魅力。

『噂のギャンブラー』は2012年公開のアメリカ・イギリス合作のコメディドラマ。実在の女性ギャンブラー、ベス・レイマーの自伝を基にスポーツ賭博の世界に飛び込む女性の波乱万丈な人生を描く。主演のレベッカ・ホールは持ち前の知性とエネルギッシュな演技。

「プレステージ」は、2006年公開のクリストファー・ノーラン監督によるサスペンス映画。19世紀末のロンドンを舞台に、因縁で結ばれた二人のマジシャンが壮絶なトリック合戦を繰り広げる。ヒュー・ジャックマンとクリスチャン・ベールが主演し観客を魅了。

『ワンダー・ウーマンとマーストン教授の秘密』は2017年の米国映画。ウィリアム・モールトン・マーストン博士がワンダーウーマンを生み出す過程と、彼と妻エリザベス、恋人オリーブのポリアモリー関係を描写。レベッカ・ホールとベラ・ヒースコート際立つ活躍。

『それでも恋するバルセロナ』は2008年に公開されたアメリカ・スペイン合作のロマンティック・コメディ映画。ウディ・アレン監督がバルセロナを舞台に、情熱的で複雑な四角関係を描写。ペネロペ・クルスがアカデミー賞助演女優賞を受賞した話題作。

『ナイト・ハウス』は2020年に公開された米英合作のサイコホラー映画。監督はデヴィッド・ブルックナー、主演はレベッカ・ホール。夫の自殺後、湖畔の家で不可解な現象に悩まされる女性が、夫の秘密と家の謎に迫る物語。緊張感と心理的な恐怖が織りなす作品。

2001年のアメリカ映画『PERFUME パフューム』は、ニューヨークのファッション業界を舞台にした群像劇。華やかな世界の裏に潜む人間関係や野心、葛藤を描くドラマ。豪華キャストが織りなすリアルな人間模様が魅力で、とくに女性キャストの活躍が際立つ。

2022年製作のアメリカ映画『ナニー』は、移民女性の苦悩を描くサイコロジカルホラー。セネガル出身のアイシャがニューヨークでナニーとして働き、息子を呼び寄せる夢を追いながら、奇妙な現象に直面。主演のアナ・ディオプが圧倒的な存在感を発揮。

『帰郷／荒れ地に燃える恋』はトーマス・ハーディの小説を基にした1994年の英米合作映画。愛と裏切りが交錯する壮大なロマンス。エクスムーア国立公園の美しい自然を背景に情熱と悲劇を描く。主演のキャサリン・ゼタ＝ジョーンズが圧倒的な存在感を発揮。