カーメイン・シェー(佘詩曼)は香港の女優。TVBドラマ『金枝慾孽』『宮心計』『使徒行者』で知られ、3度のTVB最優秀女優賞を受賞。1997年の香港小姐3位を機にデビュー。香港と中国本土で活躍し、演技力と気品で「TVBの看板女優」といわれます。2023年には映画『金手指』で新たな評価を得ました。
プロフィール
- 名前:カーメイン・シェー(佘詩曼)
- 生年月日:1975年5月28日(50歳)
- 出生地:香港
- 職業:女優、歌手
- ジャンル:映画・TVドラマ
- 活動期間:1997年~現在

各種表記
- 繁体字:佘詩曼
- 簡体字:佘诗曼
- 和名表記:カーメイン・シェー
- 英語名:Charmaine Sheh
生い立ち・教育
カーメイン・シェー(佘詩曼)は、1975年5月28日に香港で生まれました。父親は公務員、母親は主婦という一般的な家庭に育ち、幼少期は穏やかで安定した環境で過ごしました。香港の名門校である聖母無原罪女書院(Immaculate Heart of Mary College)で初等・中等教育を受け、学業成績は優秀でした。1994年にスイスへ留学し、ジュネーヴのホスピタリティ学校でホテル経営を学びました。この留学経験は、彼女の国際的な視野と語学力(英語、広東語、マンダリン)を磨く機会となり、後に女優としての多様な役柄に活かされました。スイスから帰国後、1997年に香港小姐(ミス香港)コンテストに出場し、3位を獲得。このことがきっかけで香港無綫電視(TVB)と契約を結び、芸能界入りを果たしました。正式な演技教育は受けていませんが、TVBの俳優養成クラスでの訓練と現場経験を通じて、卓越した演技力を身につけました。
経歴
カーメイン・シェーの女優としてのキャリアは、1997年の香港小姐コンテストでの3位入賞を機に始まりました。翌1998年、TVBドラマ『明天不一樣』でデビュー。清純なイメージと自然な演技で注目を集め、1999年の『刑事偵緝檔案IV』(Detective Investigation Files IV)でアンディ・ラウ(劉德華)やルイス・クー(古天樂)と共演し、広く認知されました。この時期、彼女は脇役から徐々に主要な役柄へとステップアップし、TVBの若手スターとして成長しました。
2000年代初頭には、『倚天屠龍記』(2000年)でヒロイン趙敏(ジウ・マン)を演じ、武侠ドラマでの凛とした演技が好評を博しました。2004年の『金枝慾孽』は彼女のキャリアの転機となり、清朝の後宮で野心的な妾・爾淳(ジ・シュン)を演じ、2004年のTVBアニバーサリーアワードで「最優秀キャラクター賞」を受賞。この作品は香港ドラマの金字塔として知られ、彼女の名を一気に高めました。2006年の『鳳凰四重奏』では、4つの異なる時代で異なる女性像を演じ、演技の幅を証明。2009年の『宮心計』では、善と悪の間で葛藤する宮女役で初のTVB最優秀女優賞を受賞しました。
2014年の『使徒行者』は、潜入捜査官をテーマにした現代ドラマで、彼女のタフで知的な刑事役「釘姐」が大ヒット。2014年と2020年に再びTVB最優秀女優賞を受賞し、香港女優として史上最多の3回受賞を達成。映画界でも活躍し、『72家租客』(2010年)や『使徒行者』(2016年)でスクリーンに進出。2023年の『金手指』では、アンディ・ラウとトニー・レオン(梁朝偉)との共演で、強烈な女性実業家役を演じ、批評家から高い評価を受けました。
2010年代以降、彼女はTVBとの専属契約を終了し、フリーの女優として中国本土での活動を拡大。『延禧攻略』(2018年)や『鬢邊不是海棠紅』(2020年)など、中国ドラマで主演を務め、国際的な人気を獲得。2021年には自身のスタジオを設立し、プロデューサーとしても活動を開始。近年は香港と中国本土を行き来しながら、ドラマ、映画、バラエティ番組に出演し、多忙なキャリアを続けています。
私生活
カーメイン・シェーの私生活は、メディアの注目を集めつつも、比較的プライベートなものであり、彼女自身は恋愛や家族の話題を控えめに扱っています。クリスチャンとして知られ、信仰が精神的な支えとなっているとインタビューで語っています。恋愛面では、1990年代後半から2000年代にかけて、俳優のチェン・ハオ(陳浩民)や実業家との交際が報じられましたが、いずれも短期間で終わり、結婚には至っていません。2018年に『延禧攻略』の共演者ウィルバー・パン(潘瑋柏)との噂が浮上しましたが、彼女はこれを否定し、「仕事に集中したい」と明言。2023年のインタビューでは、49歳で独身であることについて、「結婚は縁次第」と語り、仕事と自己成長を優先する姿勢を示しました。
家族との関係は良好で、特に母親との絆が深いとされています。2020年に母親の健康問題が報じられた際、彼女は撮影を一時中断して香港に帰郷し、家族を支えました。慈善活動にも積極的で、子供や貧困層への支援を行う財団に寄付を行い、2021年には香港の医療従事者支援イベントに参加。彼女の気品とプロ意識は、ファンや業界関係者から広く尊敬されています。
出演作品
カーメイン・シェーの出演作品は、香港と中国本土のテレビ・映画で多岐にわたり、彼女の演技力の多様性を示しています。以下は代表作の一部です。
- 刑事偵緝檔案IV(1999年)…アンディ・ラウ、ルイス・クーと共演し、若手女優として注目を集めた刑事ドラマ。
- 倚天屠龍記(2000年)…武侠ドラマのヒロイン趙敏役で、凛とした魅力とアクション演技を披露。
- 金枝慾孽(2004年)…清朝後宮の野心的な妾役でブレイク。TVB最優秀キャラクター賞を受賞。
- 鳳凰四重奏(2006年)…4つの時代で異なる女性を演じ、演技の幅を証明した意欲作。
- 宮心計(2009年)…宮廷ドラマで複雑な宮女役を演じ、初のTVB最優秀女優賞を受賞。
- 使徒行者(2014年)…潜入捜査官「釘姐」役で大ヒット。2度目のTVB最優秀女優賞を受賞。
- 72家租客(2010年)…香港映画でコミカルな役を演じ、映画界での存在感を示した。
- 延禧攻略(2018年)…中国本土の清朝ドラマで、知的なヒロイン役を演じ、国際的な人気を獲得。
- 鬢邊不是海棠紅(2020年)…中国ドラマで、京劇の世界を舞台に情感豊かな演技を披露。
- 金手指(2023年)…アンディ・ラウ、トニー・レオンと共演。実業家役で映画界での新たな評価を得た。
これらの作品は、彼女の清純なイメージから強烈なキャラクターまで、多彩な演技力を証明しています。
まとめ
カーメイン・シェー(佘詩曼)は、香港ドラマ界のトップ女優として、3度のTVB最優秀女優賞を受賞し、『金枝慾孽』『使徒行者』で不動の地位を築きました。香港小姐3位を機にデビューし、香港と中国本土で幅広く活躍。スイス留学で培った国際的視野と、クリスチャンとしての信念が彼女の演技と人生を支えています。私生活では独身を貫き、家族と慈善活動に献身。2023年の『金手指』で映画界でも新たな評価を得るなど、進化を続ける彼女は、香港エンターテインメントの象徴として輝き続けています。





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