デューン

『デューン』は、アメリカの作家フランク・ハーバートが1965年に発表したSF大作。

当初は『アナログ』誌に2つの連載小説として発表。

1963年から64年の『デューン・ワールド』
1965年の『デューンの預言者』

ロジャー・ゼラズニーの『This Immortal』と並んでヒューゴー賞最優秀小説賞を受賞し、1966年には第1回星雲賞最優秀小説賞を受賞しました。デューン・クロニクルズの第1作。世界で最も売れたSF小説のひとつ。

デューン
舞台
続編
映画化
ゲーム化

著者：フランク・ハーバート
表紙装丁：ジョン・シェーンヘル
言語：英語
シリーズ：デューン・シリーズ
ジャンル：サイエンス・フィクション（SF）
出版：1963〜65年連載、1965年8月単行本化
出版社：チルトン・ブックス
出版地：米国
媒体：印刷物（ハードカバー＆ペーパーバック）
頁数：412（初版）、896（ペーパーバック）
続刊：デューン・メサイア

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Bitly

舞台

『デューン』の舞台は遠い未来、地球人の血を引く封建的な星間社会で、さまざまな貴族が惑星の領地を支配しています。

この小説は若きポール・アトレイデスの物語で、彼の一族は惑星アラキスの統治を引き受けます。この惑星は人を寄せ付けず、人口もまばらな砂漠の荒れ地ですが、メランジュ（スパイス）という、寿命を延ばし精神能力を高める薬物の唯一の供給源。

メランジュは宇宙航行にも必要で、多次元的な認識と先見性が要求されます。メランジュはアラキスでしか生産できないため、この惑星の支配は垂涎の的であり、危険な事業でした。

物語は、政治、宗教、エコロジー、テクノロジー、そして人間の感情が重層的に絡み合い、帝国の各派閥がアラキスとそのスパイスの支配権をめぐって対立する様を描いています。

続編

フランク・ハーバートは5つの続編を執筆しています。

Dune Messiah
Children of Dune
God Emperor of Dune
Heretics of Dune
Chapterhouse: Dune

1986年のハーバートの死後、息子のブライアン・ハーバートと作家のケヴィン・J・アンダーソンが1999年以降、十数作にわたってシリーズを続けています。

映画化

この小説の映画化難しく複雑なことで知られています。1970年代には、カルト映画監督のアレハンドロ・ホドロフスキーが、この小説を原作とする映画製作を試みました。3年の開発期間の後、予算が膨らみ続けたため、このプロジェクトは中止。

1984年、デヴィッド・リンチ監督による映画化が公開されましたが、批評家からはほとんど否定的な反応しか得られず、興行的にも失敗。

また、2000年のSci-Fiチャンネルのミニシリーズ『Frank Herbert’s Dune』と2003年の続編『Frank Herbert’s Children of Dune』（後者は『Dune Messiah』と『Children of Dune』の出来事を組み合わせたもの）にも映画化されました。

このような流れのなか、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督による2度目の映画化が2021年10月21日に公開され、好評を博しました。全世界で4億3400万ドルの興行収入を記録し、アカデミー賞では作品賞を含む10部門にノミネートされ、最終的に6部門を受賞。ヴィルヌーヴ監督の映画は原作小説のほぼ前半をカバーしています。