『ER緊急救命室』は、1994年から2009年までNBCで放送されたアメリカ合衆国の医療ドラマ。シカゴのクック郡総合病院の救急室を舞台に、医師や看護師たちの専門的・倫理的・個人的な課題を描きます。全15シーズン、331話で構成され、医療フィクションの先駆けとして128の賞を受賞しました。最高視聴率は4800万人を記録しています。
基本情報
- 邦題:ER緊急救命室
- 原題:ER
- 製作国・地域:アメリカ合衆国
- 再生時間:各話43分
- シーズン数:15
- エピソード数:331
- ジャンル:恋愛
女優の活躍
『ER緊急救命室』では、多くの女優が重要な役割を果たし、医療現場での女性の活躍を象徴的に描いています。
ジュリアナ・マーグリーズは看護師キャロル・ハサウェイ役で、オリジナルキャストとして登場します。初回で自殺未遂の設定が変更され、レギュラー化しました。1999年まで出演し、エミー賞を受賞するなど、キャリアの転機となりました。
シェリー・ストリングフィールドはスーザン・ルイス医師役で、オリジナルメンバーとして参加します。2001年に復帰し、2005年まで在籍しましたが、名声によるストレスで一時離脱しました。彼女の演技は、医師の内面的葛藤を深く表現しています。
ローラ・インズはケリー・ウィーバー医師役で、第2シーズンから加入します。看護師から医師へ昇進するキャラクターで、長期的に活躍しました。障害を抱える役柄を通じて、多様な視点を提供しています。
ミン・ナはジン・メイ・“デブ”・チェン(ジン・メイ・チェン)医師役で、第1シーズン中盤からデビューします。第2シーズン不在後、第6シーズンに復帰し、安定した演技で貢献しました。
グロリア・ルーベンはジーニー・ブーレイ役で、第2シーズンから登場します。HIV関連のエピソードを強調し、社会問題を扱う演技が評価されています。
アレックス・キングストンはエリザベス・コーデイ医師役で、第8シーズン加入します。国際的背景を活かしたストーリーで、ドラマに深みを加えました。
マリア・ベロはアンナ・デル・アミコ医師役で、腫瘍学の要素を追加します。モーラ・ティアニーはアビー・ロックハート看護師役で、第8シーズンから参加し、家族問題を描きました。
パーミンダ・ナーグラはニーラ・ラスゴトラ医師役で、後期シーズンに加入します。多文化的な視点を導入し、作品の多様性を高めました。これらの女優たちは、医療の専門性と個人的ドラマを融合させ、女性のキャリア成長を体現しています。
あらすじ
物語は、シカゴのクック郡総合病院の救急室を中心に展開します。医師や看護師たちが、日々の緊急事態に対応しながら、専門的・倫理的・個人的な課題に直面します。典型的なエピソードは、病院内のシーンが中心で、患者の急患対応、医療危機、対人関係を扱います。
シーズンによっては、病棟外のストーリーも登場します。例えば、第6シーズンではドクター・ロスとグリーンのロードトリップが描かれます。第8シーズンではハワイ編があり、第9シーズン以降はコンゴやダルフールでの紛争関連のエピソードが含まれます。
社会問題を積極的に取り入れ、HIV/AIDS、臓器移植、精神疾患、人種差別、人身売買、安楽死、貧困、ゲイ権利などをテーマにします。革新的なフォーマットとして、1997年の「Ambush」はライブ放送され、2002年の「Hindsight」は逆タイムのクリスマスシフトを描きました。
クロスオーバーも特徴で、「Brothers and Sisters」ではThird Watchと連携し、ドクター・ルイスが警察と協力します。全体を通じて、医療現場の現実をリアルに表現しています。
全体解説
『ER緊急救命室』は、アメリカ史上2番目に長いプライムタイム医療ドラマで、Grey’s Anatomyに次ぎます。331話で医療フィクションのパイオニアとして位置づけられます。128の賞を受賞し、442回のノミネートを記録しました。批評家からは高評価を得ており、Time誌のRichard Zoglinは「医療職業の現実的描写」と称賛しています。
Hollywood ReporterのMiles Bellerは「心臓の鼓動のように真実」と評します。TV Guideの史上最高番組で22位、Entertainment Weeklyの新クラシックで19位、Writers Guildの101ベストで28位にランクインします。
医療の正確性を重視し、時間圧縮ながらルールを遵守します。社会問題の啓発に貢献し、コンゴやダルフールのエピソードで2500万人の視聴者を啓発しました。視聴率のピークは「Hell and High Water」で4800万人、45%のシェアを記録します。
衰退期でも遺産を残し、医療ドラマのモデルを確立しました。キャストの交代が頻繁で、ドラマチックな死や突然の辞職がストーリーを駆動します。ゲストスターの活用も成功の鍵で、Ewan McGregorやSally Fieldらが登場します。
全体として、医療現場の緊張感と人間ドラマを融合させた革新的な作品です。視聴者に医療の現実を伝え、多くのフォロワー作品に影響を与えました。
シーズン解説
シーズン1(1994-1995)
25話で構成され、視聴率20.0、3010万視聴者で第2位を獲得します。2時間のPilotエピソードから始まり、オリジナルキャストを中心に展開します。初回視聴率が高く、NBCの成功基盤を築きました。医療学生のジョン・カーターの成長が焦点です。
シーズン2(1995-1996)
22話、視聴率22.0、3570万視聴者で第1位です。新加入のグロリア・ルーベンとローラ・インズが登場します。視聴率が上昇し、トップを獲得しました。HIV関連のストーリーが強調されます。
シーズン3(1996-1997)
22話、視聴率21.2、3390万視聴者で第1位です。キャスト交代が始まり、シェリー・ストリングフィールドが離脱します。医療危機の描写が深まります。
シーズン4(1997-1998)
22話、視聴率20.4、3330万視聴者で第2位です。1話あたりのコストが1300万ドルで、TNT再放送が100万ドル/話です。ライブ放送エピソードが革新的です。
シーズン5(1998-1999)
22話、視聴率17.8、2960万視聴者で第1位です。ジュリアナ・マーグリーズが離脱します。感情的な別れが描かれます。
シーズン6(1999-2000)
22話、視聴率16.9、2980万視聴者で第4位です。ミン・ナが復帰し、外部ストーリーが増加します。ロードトリップが印象的です。
シーズン7(2000-2001)
22話、視聴率15.0、2700万視聴者で第2位です。HD移行(1080i)が始まります。新しい関係性が発展します。
シーズン8(2001-2002)
22話、視聴率14.2、2610万視聴者で第3位です。アンソニー・エドワーズとエリック・ラ・サールが離脱し、グリーンが死亡します。ハワイ編が登場します。
シーズン9(2002-2003)
22話、視聴率13.1、2270万視聴者で第6位です。コンゴストーリーが開始され、国際的なテーマが増えます。
シーズン10(2003-2004)
22話、視聴率12.9、2150万視聴者で第8位です。キャストの変化が続き、ドラマが深化します。
シーズン11(2004-2005)
22話、視聴率10.4、1750万視聴者で第16位です。ノア・ワイリーが離脱し、家族時間を理由にします。新しいキャラクターが導入されます。
シーズン12(2005-2006)
22話、視聴率8.1、1420万視聴者で第30位です。ストーリーが多様化します。
シーズン13(2006-2007)
23話、視聴率7.4、1200万視聴者で第40位です。オリジナルキャストの離脱が進みます。
シーズン14(2007-2008)
19話、視聴者870万で第54位です。ライターストライキの影響で短縮され、最終シーズンへの延長です。
シーズン15(2008-2009)
22話、視聴率6.7、900万視聴者で第37位です。最終話が1610万視聴者を記録し、広告料425,000ドルです。シリーズの締めくくりとして、過去のキャラクターがゲスト登場します。
主要キャスト
- アンソニー・エドワーズ:マーク・グリーン医師(オリジナル、第8シーズンで死亡)
- ジョージ・クルーニー:ダグ・ロス医師(オリジナル、第5シーズン離脱、映画進出)
- シェリー・ストリングフィールド:スーザン・ルイス医師(オリジナル、第3シーズン離脱、第7シーズン復帰から第10シーズン離脱)
- ノア・ワイリー:ジョン・カーター(医学生から医師、第11シーズン離脱、第12・15シーズンゲスト復帰)
- エリック・ラ・サール:ピーター・ベントン医師(オリジナル、第8シーズン離脱)
- ジュリアナ・マーグリーズ:キャロル・ハサウェイ看護師(オリジナル、第5シーズン離脱)
- ミン・ナ:ジン・メイ・“デブ”・チェン医師(第1シーズン中盤加入、第2シーズン不在、第6シーズン復帰)
- グロリア・ルーベン:ジーニー・ブーレイ(第2シーズン加入)
- ローラ・インズ:ケリー・ウィーバー医師(第2シーズン加入)
- マリア・ベロ:アンナ・デル・アミコ医師(第8シーズン加入)
- アレックス・キングストン:エリザベス・コーデイ医師(第8シーズン加入)
- ポール・マクレーン:ロバート・ロマノ医師(ゲストからレギュラー)
- ケリー・マーティン:ルーシー・ナイト(医学生)
- ゴラン・ヴィシュニック:ルカ・コヴァッチ医師(第8シーズン加入)
- マイケル・ミシェル:クレオ・フィンチ医師
- エリック・パラディノ:デイブ・マリッチ医師
- モーラ・ティアニー:アビー・ロックハート看護師(第8シーズン加入)
- シャリフ・アトキンス:マイケル・ギャラント(医学生)
- メキ・ファイファー:グレッグ・プラット医師
- パーミンダ・ナーグラ:ニーラ・ラスゴトラ医師(後期加入)
- スコット・グライムズ:アーチー・モリス医師
- リンダ・カーデリーニ:サム・タガート看護師
- シェーン・ウェスト:レイ・バーネット医師
- ジョン・ステイモス:トニー・ゲイツ(パラメディック)
- デイビッド・ライオンズ:サイモン・ブレナー医師
- アンジェラ・バセット:ケイト・バンフィールド医師
- ジュリー・ボーウェン:ロクサンヌ・プリーズ
ゲスト出演者
ゲスト出演者は主に患者役で登場し、多様な俳優が出演します。331話を通じて、頻出のリカーリングキャラクターがいます。例えば、パラメディック、スタッフ、医師などです。
著名なゲストには、イーワン・マクレガー、スティーブ・ブシェミ、ジェームズ・ウッズ、サリー・フィールドらがいます。彼らは単発または複数話で登場し、医療ドラマのリアリティを強化します。
社会問題エピソードでは、国際的な俳優が起用され、クリスマス逆タイムエピソードで多様な患者が描かれます。ゲストの活用が、作品の多角性を高めています。
- エイミー・ライアン:1995年、シスター・エリザベス役。
- オクタヴィア・スペンサー:1998年、マリア・ジョーンズ役。
- デイヴィ・チェイス:2000年
- スーザン・サランドン:2001年
- エイミー・カールソン:2002年
- カット・デニングス:2005~2006年、ゾーイ・バトラー役でリカーリング出演。
- ルーニー・マーラ:2009年、メーガン役。
スタッフ
作成はマイケル・クリクトンで、1974年の脚本を基盤にします。2008年に没後もクレジットされています。エグゼクティブ・プロデューサーはジョン・ウェルズで、ショーランナーとして第1から4シーズンを主導し、以降も関与します。
クリストファー・チュラックは全シーズンのプロデューサーで、最多監督を務めます。リディア・ウッドワードは第3から6シーズンのエグゼクで、第5シーズンのショーランナーです。
キャロル・フリント、ジャック・オーマンは第7から9シーズンのショーランナー、デイビッド・ザベルは第12シーズン以降のショーランナーで、41話を執筆します。
ニール・ベア、R. スコット・ジェミル、ジョー・サックス(緊急医)、ディー・ジョンソン、リサ・ズワーリング(小児科医)が参加します。作曲はジェームズ・ニュートン・ハワード(1994-2006,2009テーマ)、マーティン・デイヴィッチ(2006-2009作曲・テーマ)です。
カメラはシングルカメラ方式です。製作会社はConstant c Productions、Amblin Television、Warner Bros. Televisionです。パイロットはLinda Vista Hospitalで撮影され、以降はWarner Bros. Studiosのセットです。医療正確性を重視しています。



コメント 雑学・感想など