「ハロウィン・レザレクション」は2002年に公開された米国のホラー映画で、人気ホラーシリーズ「ハロウィン」の第8作目。殺人鬼マイケル・マイヤーズの生家を舞台に、インターネット中継のリアリティショーが恐怖の舞台となるサスペンス・ホラー。ジェイミー・リー・カーティスが再びローリー役で登場し、リック・ローゼンタールが監督を務めました。
基本情報
- 邦題:ハロウィン レザレクション
- 原題:HALLOWEEN: RESURRECTION
- 公開年:2002年
- 製作国:米国
- 上映時間:94分
- ジャンル:ホラー
あらすじ
前作「ハロウィンH20」から数年後、殺人鬼マイケル・マイヤーズの妹ローリー・ストロード(ジェイミー・リー・カーティス)は、彼との壮絶な戦いの後、精神病院に入院しています。ローリーはマイケルが生きていると確信し、彼を倒すための準備を密かに進めていました。しかし、マイケルが病院に現れ、彼女を襲います。ローリーは罠を仕掛けて対抗しますが、マイケルの反撃により命を落とします。
舞台は変わり、格闘技好きで金儲けを企むフレディ・ハリス(バスタ・ライムス)が、マイケルの生家でインターネット中継のリアリティショー「デンジャーテインメント」を企画します。この企画では、6人の大学生(サラ、ルディ、ジム、ジェナ、ビル、ドナ)がマイケルの生家に一晩滞在し、その様子をライブ配信するというものです。彼らは頭に小型カメラを装着し、家の中を探索しますが、そこには本物のマイケルが潜んでいました。参加者が次々と襲われる中、サラ(ビアンカ・カジリッチ)とフレディは生き残りを賭けて戦います。サラの友人ディカードの助けもあり、マイケルを倒そうと奮闘しますが、恐怖は最後まで続きます。
解説
「ハロウィン・レザレクション」は、ジョン・カーペンターが創造した「ハロウィン」シリーズの第8作目で、2000年代初頭のインターネットブームを反映した作品です。前作「ハロウィンH20」で一応の完結を見せた物語を無理やり続けたことで、ファンからは賛否両論が寄せられました。特に、シリーズの象徴であるローリー・ストロードの扱いや、リアリティショーという現代的な設定が、従来のホラー映画の雰囲気と異なる点で議論を呼びました。しかし、POV(主観視点)カメラの使用や、インターネット中継という斬新なアイデアは、当時のホラー映画としては革新的な試みと言えるでしょう。監督のリック・ローゼンタールは、シリーズ第2作「ハロウィンII/ブギーマン」(1981年)でもメガホンを取っており、マイケルの不気味な存在感を再現する一方で、現代的な要素を取り入れることで新たな恐怖を描こうとしました。音楽はダニー・ラックスが担当し、ジョン・カーペンターのオリジナル主題曲を効果的に使用していますが、全体的にシリーズの緊張感を維持しきれなかったとの評価もあります。興行収入は約3700万ドルで、製作費1300万ドルを上回る成功を収めましたが、批評家の評価は低めでした。
女優の活躍
本作では、ジェイミー・リー・カーティス、ビアンカ・カジリッチ、タイラ・バンクス、ケイティー・サッコフ、デイジー・マクラキンといった女優陣が活躍しました。以下に各女優の役割と活躍を詳しく述べます。
ジェイミー・リー・カーティス(ローリー・ストロード役)
シリーズの象徴であるローリーを演じ、冒頭で強烈な印象を残します。精神病院での彼女の演技は、トラウマを抱えた女性の脆さと強さを表現し、シリーズファンに深い感動を与えました。しかし、登場時間は短く、物語の序盤で退場するため、彼女の存在感は限定的です。
ビアンカ・カジリッチ(サラ・モイヤー役)
本作の事実上の主人公で、大学生としてリアリティショーに参加します。恐怖に立ち向かう勇敢さと、ディカードとのモバイル通信を通じて生き延びようとする機転を利かせた演技が光ります。彼女の叫び声や怯えた表情は、ホラー映画のヒロインとして説得力がありました。
タイラ・バンクス(ノーラ・ウィンストン役)
タイラ・バンクスはリアリティショーのスタッフとして登場し、制作側の一員として冷静な態度を見せますが、マイケルの襲撃に巻き込まれます。モデル出身の彼女は、限られた出番ながらも存在感を発揮し、現代的な女性像を表現しました。
ケイティー・サッコフ(ジェナ役)
大学生の一人で、ショーへの参加に興奮する若者を演じます。彼女の陽気なキャラクターは物語に活気を与え、恐怖が始まる前の軽快な雰囲気を演出しました。ホラー映画での彼女の演技は、その後のキャリアにもつながる一歩となりました。
デイジー・マクラキン(ドナ役)
好奇心旺盛な大学生を演じ、マイケルの生家での探索シーンで活躍。彼女のキャラクターは、恐怖に直面するリアルな反応を見せ、観客に感情移入を促しました。
女優の衣装・化粧・髪型
本作の女優たちの衣装、化粧、髪型は、2000年代初頭の若者文化やホラー映画の雰囲気を反映しています。衣装デザインはブラッド・コーチが担当し、各キャラクターの個性を際立たせました。
ジェイミー・リー・カーティス(ローリー)
精神病院の患者として、白やグレーのシンプルな患者服を着用。化粧はほぼなく、髪は乱れたショートカットで、トラウマに苛まれた女性の荒々しい姿を表現。彼女の外見は、シリーズ初期の清楚なイメージとは対照的でした。
ビアンカ・カジリッチ(サラ)
カジュアルな大学生らしいデニムやTシャツを着用し、動きやすい服装が目立ちます。化粧はナチュラルで、髪はロングでポニーテールやルーズなスタイルが多く、恐怖の中でも実用性を重視したルック。終盤の戦闘シーンでは、汚れた服が彼女の闘志を象徴していました。
タイラ・バンクス(ノーラ)
スタッフとしてプロフェッショナルな印象を与えるジャケットとパンツの組み合わせ。化粧はモデルの経験を活かした洗練されたスタイルで、髪はタイトにまとめられたアップスタイル。彼女のルックは、ショーの裏方としての落ち着いた雰囲気を強調しました。
ケイティー・サッコフ(ジェナ)
明るい性格を反映したカラフルなトップスやスカートを着用。化粧は若々しく、チークやリップを強調したメイクで、髪は肩までのカジュアルなウェーブ。彼女のスタイルは、2000年代のポップな若者文化を体現していました。
デイジー・マクラキン(ドナ)
冒険心を表すカーゴパンツやタンクトップのラフなスタイル。化粧は控えめで、髪はショートで無造作なスタイルが多かった。探索シーンでの彼女の外見は、好奇心旺盛なキャラクターを強調していました。
キャスト
- ジェイミー・リー・カーティス(ローリー・ストロード)
- ブラッド・ロリー(マイケル・マイヤーズ)
- バスタ・ライムス(フレディ・ハリス)
- ビアンカ・カジリッチ(サラ・モイヤー)
- タイラ・バンクス(ノーラ・ウィンストン)
- ケイティー・サッコフ(ジェナ)
- ショーン・パトリック・トーマス(ルディ)
- ルーク・カービー(ジム)
- トーマス・イアン・ニコラス(ビル)
- ライアン・メリマン(マイルス・バートン)
- デイジー・マクラキン(ドナ)
- ガス・リンチ(ハロルド)
- ビリー・ケイ(スコット)
スタッフ
- 監督:リック・ローゼンタール
- 脚本:ラリー・ブランド、ショーン・フッド
- 原案:ラリー・ブランド
- キャラクター創造:ジョン・カーペンター、デブラ・ヒル
- 製作:ポール・フリーマン
- 製作総指揮:ムスタファ・アッカド
- 撮影:デビッド・ゲッデス
- 編集:ロバート・A・フェレッティ
- 音楽:ダニー・ラックス
- 主題曲:ジョン・カーペンター
- 美術:トロイ・ハンセン
- 衣装デザイン:ブラッド・コーチ
- キャスティング:ロス・ブラウン、メリー・ウェスト、ロビン・ナシフ、パトリック・ベーカ
レビュー 作品の感想や女優への思い