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アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダル

「見どころ」にPR表現を含みます。

『アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダル』は1990年代にフィギュアスケート界を震撼させた「ナンシー・ケリガン襲撃事件」の中心人物、トーニャ・ハーディングの半生を描いた伝記ドラマ。貧困家庭で育ち、虐待的な母親のもとで厳しく鍛えられたトーニャは、天賦の才能を発揮し、アメリカ人女性初のトリプルアクセル成功を果たす。しかし、ライバルへの陰謀が絡むスキャンダルにより、栄光の絶頂から転落。ブラックユーモアを交え、被害者としての彼女の視点から事件を再考する本作は、批評家から高く評価され、アカデミー賞助演女優賞を受賞。

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基本情報

  • 邦題:アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダル
  • 原題:I, Tonya
  • 公開年:2017年
  • 製作地:アメリカ
  • 上映時間:119分
  • ジャンル:ドラマ、スポーツ
  • 配給:ショウゲート
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見どころ

『スーサイド・スクワッド』のマーゴット・ロビーが主演を務め、4カ月のスケート特訓を経て複雑な役に挑んだ。映画ならではのアングルで活写されたスケートシーンは必見。

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女優の活躍

本作の主役を務めたマーゴット・ロビーは、トーニャ・ハーディング役で見事な変身を遂げ、女優としての実力を遺憾なく発揮いたしました。オーストラリア出身のロビーは、フィギュアスケートの本格的な演技に挑むため、約4ヶ月間にわたり集中的なトレーニングを重ねました。元アイスホッケー選手としての経験を活かし、週5回、1日4時間のスケート練習を欠かさず、プロのコーチ、サラ・カワハラ氏の指導のもとでトリプルアクセルの着氷を再現。実際のスケートシーンでは、スタントマンであるハイド・マンガー氏とアンナ・マルコバ氏の助けを借りつつ、CGIを活用してリアルな演技を完成させました。この努力が功を奏し、ロビーの演技は第90回アカデミー賞主演女優賞にノミネートされるなど、世界的な称賛を浴びました。彼女のトーニャは、荒々しくも繊細な内面を巧みに表現し、貧困と虐待の影に怯えながらも闘志を燃やす女性像を鮮やかに描き出しています。また、プロデューサーとしても参加したロビーは、物語のトーンをブラックコメディに傾ける重要な役割を果たし、映画の独自性を高めました。

一方、トーニャの冷徹な母親、ラヴォナ・ゴールディ役を演じたアリソン・ジャネイは、本作でキャリアの集大成ともいえる演技を披露いたしました。ジャネイは、トーニャを過酷にしごく母親の複雑な心理を、毒舌と微かな愛情の狭間で絶妙に体現。彼女の存在感は圧倒的で、観客を不気味さと同情の渦に巻き込みました。この演技により、第90回アカデミー賞助演女優賞をはじめ、ゴールデングローブ賞、英国アカデミー賞などで助演女優賞を総なめにする快挙を成し遂げました。ジャネイの台詞回しは鋭く、ユーモアと残酷さを融合させた独特の魅力があり、映画のダークなトーンを支える柱となりました。他の女優陣では、ジュリアン・ニコルソン演じるコーチのダイアン・ロウリーが、トーニャのメンターとして温かな支えを提供する姿を優しく演じ、物語に深みを加えています。また、ケイトリン・カーバーによるナンシー・ケリガンの再現も、事件の被害者としての純粋さを際立たせ、対比を強調しました。これらの女優たちの活躍により、本作は単なるスキャンダル再現を超えた、人間ドラマとして昇華されています。

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女優の衣装・化粧・髪型

本作の衣装デザインは、1990年代のアメリカ下層階級の生活をリアルに反映しつつ、フィギュアスケートの華やかさを融合させた点で秀逸です。衣装デザイナーのリンジー・フェザーストーン氏は、マーゴット・ロビーのトーニャ役に96着もの衣装を用意し、時代ごとの変遷を細やかに表現しました。幼少期のトーニャは、母親の手作り衣装を着用し、粗末なフリル付きのドレスが貧困を象徴。スケート競技衣装は、派手なスパンコールやビーズを散りばめたものですが、プロのスケーターとは異なり、DIY感が漂うデザインが特徴です。例えば、1991年の全米選手権での衣装は、赤と黒のコントラストが効いた大胆なワンピースで、トーニャの反骨精神を表しています。私服では、80年代後半のグランジ風スタイルが目立ち、フランネルシャツやデニムジャケット、ハイウエストのパンツが日常の荒々しさを強調。事件後のシーンでは、シンプルなTシャツとジーンズが、転落した人生を静かに語ります。これらの衣装は、トーニャの「白人下層階級(white trash)」イメージを強調し、観客に強い印象を残しました。

化粧面では、メイクアップアーティストのデボラ・ラ・ミア・デナヴァー氏が、ロビーの変身を支えました。トーニャのメイクは、競技時と日常で対照的です。スケートシーンでは、鮮やかな赤リップとスモーキーなアイシャドウが、ステージ映えするドラマチックなルックを演出。一方、日常シーンでは、薄いファンデーションに軽いチーク、ナチュラルな眉が、疲弊した表情を際立たせます。事件後のシーンでは、クマや荒れた肌の質感を細かく再現し、内面的な苦痛を視覚化。ジャネイのラヴォナ役メイクは、厳しい表情を強調する深いシワと灰色のシャドウが特徴で、加齢の残酷さを描きました。

髪型は、ヘアスタイリストのアドリアナ・ボー氏が担当し、トーニャのシグネチャースタイルを忠実に再現。ロビーのブロンドヘアは、ビールで染色して本物のトーニャの色合いを出し、ボリュームたっぷりのパーマヘアが80年代のトレンドを体現。競技時はタイトなアップスタイルにポニーテールが加わり、動きやすさを考慮。日常では、ルーズなウェーブヘアやスクランチーが、奔放な性格を表します。ジャネイのショートヘアは、乱雑なカットで母親の苛烈さを強調。こうした細やかなディテールが、女優たちの没入感を高め、観客に時代を鮮やかに蘇らせました。

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あらすじ

物語は1974年のオレゴン州ポートランドから始まります。4歳のトーニャ・ハーディング(マーゴット・ロビー)は、虐待的な母親ラヴォナ(アリソン・ジャネイ)によって強制的にスケートを始めます。父親の不在と貧困の中で、トーニャは天才的な才能を発揮し、コーチのダイアン・ロウリー(ジュリアン・ニコルソン)の指導のもとで急成長。12歳でトリプルルッツを成功させ、フィギュアスケート界の注目を集めます。しかし、母親の過酷なしごきと手作りの粗末な衣装が、彼女のイメージを損ないます。15歳のトーニャは、年上のジェフ・ギルーリー(セバスチャン・スタン)と恋に落ち、結婚しますが、ジェフの家庭内暴力が影を落とします。1986年のスケートアメリカで2位となり、トーニャはトリプルアクセルに挑戦。1991年の全米選手権でアメリカ人女性初のトリプルアクセルを成功させ、優勝を飾ります。1992年のアルベールビルオリンピックでは4位に終わり、ジェフとの離婚を経験しますが、再婚し、1994年のリレハンメルオリンピックを目指します。

そんな中、ライバルのナンシー・ケリガン(ケイトリン・カーバー)への嫉妬から、ジェフの友人ショーン・エッカート(ポール・ウォルター・ハウザー)が脅迫状を送る計画を立てます。事態はエスカレートし、1994年1月6日、全米選手権直前のデトロイトで、ケリガンの膝を襲撃する事件が発生。ケリガンは欠場し、トーニャは優勝してオリンピック出場権を獲得しますが、FBIの捜査がジェフとショーンに及び、トーニャも事件への関与を疑われます。トーニャはFBIに証言しますが、母親のラヴォナが密告者だったことが発覚し、家族の絆は崩壊。オリンピックでは技術点の低さで8位に終わり、裁判で3年の執行猶予と罰金、生涯の競技禁止処分を受けます。事件後、トーニャはボクシングに転向し、プロデビュー。ジェフは服役後、名前を変えて再婚し、ラヴォナは孤独に暮らします。エピローグでは、トーニャが3度目の結婚をし、息子を育てながら、過去を振り返る姿が描かれます。ドキュメンタリースタイルのインタビューが挿入され、登場人物たちの矛盾した証言が物語に深みを加えています。このあらすじは、栄光と転落のコントラストを鮮烈に描き、観客にトーニャの複雑な人生を伝えています。

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解説

本作『アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダル』は、単なるスキャンダル再現映画ではなく、階級社会の残酷さとメディアの影響力を鋭く風刺した作品です。監督のクレイグ・ギレスピーは、トーニャ・ハーディングを「被害者」として描くことで、従来の報道が彼女を一方的に悪役視した偏見を問い直します。脚本のスティーブン・ロジャースは、トーニャ本人のインタビューを基に、ブラックコメディの要素を織り交ぜ、虐待、DV、貧困という重いテーマをユーモラスに昇華。第四の壁を破るインタビュー形式は、信頼できない語り手(unreliable narrator)を用い、真実の曖昧さを強調します。これにより、観客は事件の「真実」を自ら探求するよう促されます。

テーマ的には、女性アスリートの苦難が中心です。トーニャの成功は、身体的・精神的な犠牲の上に成り立っており、母親の虐待や夫の暴力が、彼女の「白人下層階級」イメージを助長。フィギュアスケートのエリート主義が、衣装や音楽選択で彼女を排除する様子は、階級差別のメタファーです。また、事件後のメディア露出がトーニャを商品化し、自己破壊を招く過程は、現代のSNS社会を予見するようです。批評家からは、Rotten Tomatoesで90%の支持率を獲得し、「同情と批評のバランスが絶妙」と絶賛されました。一方で、一部ではトーニャの被害者像を過度に美化し、事実を歪曲したとの指摘もありますが、これは意図的な「ファンタジー」として機能し、議論を呼ぶ魅力となっています。第90回アカデミー賞や2017年インディペンデント・スピリット賞ではアリソン・ジャネイの受賞が象徴するように、脇役の深みが物語を豊かにし、スポーツ映画の新境地を開きました。全体として、本作は娯楽性と社会性を兼ね備え、観る者にトーニャの「人間性」を再認識させる力作です。

キャスト

  • マーゴット・ロビー(トーニャ・ハーディング役)
  • アリソン・ジャネイ(ラヴォナ・ゴールディ役)
  • セバスチャン・スタン(ジェフ・ギルーリー役)
  • ジュリアン・ニコルソン(ダイアン・ロウリー役)
  • ケイトリン・カーバー(ナンシー・ケリガン役)
  • ポール・ウォルター・ハウザー(ショーン・エッカート役)
  • ボビー・カナヴェイル(ハーディング裁判官役)
  • マット・ウォルシュ(FBI捜査官役)
  • メイソン・グッドウィン(4歳のトーニャ役)
  • ミア・ファーラー(10歳のトーニャ役)

スタッフ

  • 監督:クレイグ・ギレスピー
  • 脚本:スティーブン・ロジャース
  • 製作:ブライアン・アンケレス、スティーブン・ロジャース、マーゴット・ロビー、トム・アカーリー
  • 製作総指揮:レン・ブラヴァトニック、アヴィヴ・ギラディ、ヴィンス・ホールデン、トビー・ヒル
  • 音楽:ピーター・ナシェル
  • 撮影:ニコラス・カラカトサニス
  • 編集:タティアナ・S・リーゲル
  • 衣装デザイン:リンジー・フェザーストーン
  • メイクアップ:デボラ・ラ・ミア・デナヴァー
  • ヘアスタイリスト:アドリアナ・ボー
  • 振付:サラ・カワハラ
  • 製作会社:30West、Neon

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劇場映画
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洋画好き(字幕派)。だいたいU-NEXTかNetflixで、妻と2匹の猫と一緒にサスペンスやスリラーを観ています。詳細は名前をクリックしてください。猫ブログ「碧眼のルル」も運営。

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