1997年の経済危機を背景に、化粧品会社VIVIの社長キム・ヒョンジュンが、借金返済のため元恋人でエレベーターガールのオ・ジヨンをミス・コリアに育て上げるラブコメディ。20話構成で、恋愛と人生の逆転劇を描く。
基本情報
- 邦題：ミス・コリア
- 原題：미스코리아
- 公開年：2013年
- 製作国：韓国
- ジャンル：恋愛
見どころ
「パスタ～恋が出来るまで～」の主演、監督、脚本家が再び集結。1997年を背景に、アラサーになって再会する初恋の人、究極の美への飽くなき追求や女同士の戦いなどを描く。
女優の活躍
『ミス・コリア』では、ヒロインのオ・ジヨンを演じたイ・ヨニが注目を集めました。イ・ヨニは、これまで『ファントム』や『九家の書～千年に一度の恋』などの話題作に出演し、その演技力が高く評価されてきた女優。本作では、高校時代は学校のマドンナだったものの、現在は百貨店のエレベーターガールとして働く、コンプレックスを抱えながらも前向きなジヨンを熱演。彼女の自然体で愛らしい演技は、視聴者に共感を呼び、特に女性視聴者からの支持を獲得しました。ジヨンがミス・コリアを目指す過程で、過酷なトレーニングやライバルとの競争を通じて成長する姿を、イ・ヨニは繊細かつ力強く表現。彼女の明るい笑顔と「ワイキキ！」という勇気の掛け声は、ドラマの象徴的なシーンとして記憶されています。この役を通じて、イ・ヨニは女優としての新たな魅力を開花させ、視聴率6.2%を記録した最終回でもその存在感を存分に発揮しました。
また、脇を固める女優陣も見逃せません。イ・ミスクは、VIVI化粧品の共同経営者で、ヒョンジュンのビジネスパートナーであるマ・エリ役を演じ、貫禄ある演技で物語に深みを加えました。ソン・ソンミは、ジヨンのライバルとして登場する美貌の持ち主コ・ファランを演じ、複雑な感情を巧みに表現。彼女たちの演技は、ドラマのヒューマンストーリーとしての魅力を一層引き立てました。
女優の衣装・化粧・髪型
『ミス・コリア』の衣装やメイクアップ、ヘアスタイルは、1997年の韓国を舞台にしたレトロな雰囲気を反映しつつ、ミス・コンテストの華やかさを強調するデザインが特徴です。イ・ヨニ演じるオ・ジヨンの衣装は、物語の進行に合わせて変化します。序盤では、エレベーターガールとしてのシンプルな制服が登場し、彼女の平凡な日常を象徴。ミス・コリアを目指す過程では、トレーニングウェアやカジュアルな服装が登場し、ジヨンの努力と成長を表現します。コンテストシーンでは、鮮やかなドレスやエレガントなイブニングガウンが登場。たとえば、ジヨンが着る赤や青のドレスは、彼女の自信と美しさを引き立て、視聴者に強い印象を与えました。これらの衣装は、当時の韓国のファッショントレンドを反映しつつ、コンテストの華やかさを際立たせるデザインが施されています。
メイクアップに関しては、ジヨンのメイクは当初は控えめでナチュラルなものですが、ミス・コリアのトレーニングが進むにつれ、鮮やかなリップカラーやアイラインが強調され、華やかな舞台メイクへと変化します。特に、コンテストシーンでは、輝く肌を強調するファンデーションや、目を大きく見せるアイメイクが施され、ジヨンの変身を視覚的に表現。ヘアスタイルも同様に、普段はシンプルなポニーテールやダウンヘアが中心ですが、コンテストではエレガントなアップスタイルやカールが施され、彼女の美しさを最大限に引き出しています。ライバル役のコ・ファラン（ソン・ソンミ）も、洗練されたメイクとゴージャスなドレスで対比的に描かれ、女優たちの美の競演がドラマの魅力の一つとなっています。
あらすじ
1997年、韓国はIMF経済危機の真っただ中。VIVI化粧品の社長キム・ヒョンジュン（イ・ソンギュン）は、会社の経営難と借金取りに追われる日々を送っています。起死回生の策として、ヒョンジュンは自社からミス・コリアを輩出することで会社を救うことを思いつきます。彼が目をつけたのは、百貨店のエレベーターガールとして働く高校時代の初恋の相手、オ・ジヨン（イ・ヨニ）。かつて学校のマドンナだったジヨンは、現在はリストラの危機に瀕しており、自信を失っています。ヒョンジュンはジヨンをミス・コリアに育て上げることを決意しますが、過去の別れのわだかまりから、ジヨンは彼の提案を冷たく拒否。しかし、投資家のユン（イ・ソンミン）から「ミス・コリア輩出なら投資する」との約束を取り付け、ヒョンジュンはジヨンを説得。過酷なトレーニングとライバルとの競争を乗り越えながら、ジヨンは自分自身を取り戻し、ヒョンジュンとの関係も深めていきます。果たして、ジヨンはミス・コリアに輝き、会社を救うことができるのか？ 愛と夢を追いかけるヒューマンストーリーが展開します。
解説
『ミス・コリア』は、1997年のIMF経済危機という韓国の歴史的背景を巧みに取り入れたロマンティック・コメディです。経済的困窮や社会的不安を背景に、逆境を乗り越えようとする人々の前向きな姿を描き、視聴者に希望と共感を与えます。ドラマの中心となるミス・コリアコンテストは、単なる美の競演ではなく、個々のキャラクターの成長や夢の追求を象徴する舞台として機能。ジヨンの変身は、外見だけでなく内面的な自信の回復も描かれており、女性視聴者にとって特に共感を呼びました。
また、ヒョンジュンとジヨンの恋愛は、過去の初恋と現在の再会を通じて進展し、一途な想いが物語に温かみを加えています。脇役たちのエピソードも豊富で、ジヨンの家族やライバルたちの人間模様が、物語に深みとユーモアをもたらします。『パスタ～恋が出来るまで～』のキャスト・スタッフが再結集した本作は、軽快なテンポと心温まるストーリーで、平均視聴率9.5%を記録するなど人気を博しました。
キャスト
- キム・ヒョンジュン（イ・ソンギュン）：VIVI化粧品の社長。借金に追われる中、ミス・コリア輩出で会社を救おうとする。一途でいじらしい性格。
- オ・ジヨン（イ・ヨニ）：元学校のマドンナで、現在はエレベーターガール。ミス・コリアを目指し成長するヒロイン。
- マ・エリ（イ・ミスク）：VIVI化粧品の共同経営者。現実的で厳格な女性。
- コ・ファラン（ソン・ソンミ）：ジヨンのライバル。美貌と野心を持つコンテスト参加者。
- ユン（イ・ソンミン）：投資家。ミス・コリア輩出を条件に投資を約束。
- ソンセン（イ・ギウ）：借金取りのヤクザ。ヒョンジュンを監視するが、次第に協力者に。
スタッフ
- 演出：クォン・ソクチャン（『パスタ～恋が出来るまで～』『キツネちゃん、何しているの？』）
- 脚本：ソ・スクヒャン（『パスタ～恋が出来るまで～』）
- 製作：MBC、ANNEX TELECOM
- 音楽：チェ・ソンウク
- 美術：キム・ヒョンジュン（1997年のレトロな雰囲気やコンテストの華やかさを再現）
まとめ
『ミス・コリア』は、経済危機という重いテーマを背景にしながらも、ユーモアとロマンスで希望を描く作品。イ・ヨニの魅力的な演技、時代を反映した衣装やメイク、個性豊かなキャスト陣が織りなす物語は、視聴者に笑いと感動を与えます。ミス・コリアを目指す過程で、登場人物たちが自分自身と向き合い、夢を追いかける姿は、現代の視聴者にも響く普遍的なテーマです。
レビュー 作品の感想や女優への思い