ナターシャ・リュー・ボルディッツォ

ナターシャ・リュー・ボルディッツォ（中国名: 劉承羽）は、オーストラリア出身の女優・モデル。イタリア系の父親と中国系の母親を持ち、テコンドーの黒帯を持つ武道家でもあります。Netflix映画『Crouching Tiger, Hidden Dragon: Sword of Destiny』で女優デビューし、『グレイテスト・ショーマン』や『スター・ウォーズアソーカ』などに出演。国際的に活躍する新進女優です。

プロフィール
生い立ち・教育
経歴
私生活
出演作品

プロフィール

名前：ナターシャ・リュー・ボルディッツォ（Natasha Liu Bordizzo）
別名義：劉承羽
生年月日：1994年8月25日（30歳）
出生地：オーストラリア、ニューサウスウェールズ州シドニー
民族：イタリア系オーストラリア人、中国系オーストラリア人
ジャンル：映画、TV
活動期間：2015年～
活動内容：女優、モデル

Natasha Liu Bordizzo Talks Ahsoka At Star Wars Celebration

Natasha Liu Bordizzo talks about Ahsoka at Star Wars Celebration.

生い立ち・教育

ナターシャ・リュー・ボルディッツォは、1994年8月25日にオーストラリアのシドニーで生まれました。父親はイタリア系、母親は中国系で、異文化の融合した家庭環境で育ちました。この多文化的な背景は、彼女の演技やキャリアにおける多様性に影響を与えています。幼少期から活発で、両親からダンスか武道の選択を迫られた際、武道を選びました。テコンドーを長年学び、15歳のときに黒帯（段位）を獲得。さらに、ケンポ空手やムエタイのトレーニングも積み、身体能力の高さを培いました。この武道の経験は、後のアクション映画での役柄に大きく役立ちました。

学業面では、シドニー女子高校に通い、優秀な成績を収めました。高校卒業後、シドニー工科大学（University of Technology Sydney）に進学し、法学とコミュニケーション学のダブルディグリーを目指して学び始めました。しかし、女優としてのキャリアが始まると、学業を一時中断し、演技の道に専念することを決意しました。彼女の知的な一面と武道のスキルは、彼女のユニークな魅力としてオーディションで注目される要因となりました。

経歴

ナターシャの女優としてのキャリアは、2016年に始まりました。初めて受けたオーディションで、香港の著名なアクション監督ユエン・ウーピン（袁和平）が手掛けたNetflix映画『Crouching Tiger, Hidden Dragon: Sword of Destiny』（邦題：ソード・オブ・デスティニー）の主役、スノーヴァース（雪瓶）役に抜擢されました。この役は、武術を駆使するキャラクターで、彼女のテコンドーの黒帯や剣術のトレーニングが活かされました。年齢、容姿、英語の流暢さ、そして武道の能力がキャスティングの決め手となったとされています。このデビュー作の成功を受け、彼女はシドニーからロサンゼルスに移り、国際的な俳優としてのキャリアを本格的にスタートさせました。

2017年には、マイケル・グレイシー監督のミュージカル映画『グレイテスト・ショーマン』にテン・ヤン（鄧燕）役で出演。ヒュー・ジャックマン、ザック・エフロン、ゼンデイヤらと共演し、世界的ヒットを記録しました。ナターシャは歌やダンスの経験がなかったため、撮影準備には苦労したと語っていますが、ニューヨークでの撮影は彼女にとって刺激的な経験でした。この映画は全世界で4億3200万ドルの興行収入を上げ、実写ミュージカル映画として歴史的な成功を収めました。

2018年には、中国の人気コメディ映画シリーズ『唐人街探偵 NEW YORK MISSION』（原題：唐人街探案2）で、ニューヨーク市警の女性刑事チェン・イン（陳英）を演じ、準主役として注目を集めました。同年、米豪合作のスリラー映画『ホテル・ムンバイ』（2019年公開）では、2008年のムンバイ同時多発テロを題材にした作品で、オーストラリア人バックパッカーのブリー役を演じました。デーヴ・パテールやアーミー・ハマーと共演し、緊迫感のある演技で評価されました。

2019年には、Netflixのミステリードラマ『The Society』でヘレナ役を務め、若者を中心に人気を博しました。2021年には、アクションコメディ映画『ガンズ・アキンボ』でダニエル・ラドクリフと共演し、ノヴァ役を演じました。さらに同年、アマゾンプライムのエロティック・スリラー『観察者』でマーゴット・ジュリア役を務め、多様なジャンルでの演技力を示しました。

2022年には、Netflixのアクション映画『Day Shift』でヘザー役を演じ、ジェイミー・フォックスと共演。2023年には、ディズニープラスの『スター・ウォーズアソーカ』で、マンダロリアンの戦士サビーヌ・レンを演じ、スター・ウォーズのファンからも高い評価を受けました。この役は、彼女のアクション経験と表現力が生かされた代表作の一つです。

2025年には、『デューン砂の惑星PART2』や『ミッション：インポッシブル／ファイナル・レコニング』など、大作映画への出演も予定されており、彼女のキャリアはさらに拡大しています。

私生活

ナターシャ・リュー・ボルディッツォの私生活については、公開されている情報は限られています。両親は学者であると明かしていますが、兄弟の有無や家族構成の詳細は明らかにしていません。彼女はプライバシーを重視し、SNSやインタビューでも個人的な話題は控えめです。ロサンゼルスを拠点に活動していますが、シドニーへの愛着も強く、故郷への思いをインタビューで語ることがあります。

武道への情熱は私生活でも続き、テコンドーや空手のトレーニングを継続しているとされています。また、ファッションにも関心があり、2019年にはシャネルの展覧会「マドモアゼルプリヴェ」に参加し、ブランドの歴史やデザインに感銘を受けたことを語っています。彼女の多文化的な背景は、英語、中国語、イタリア語の文化を融合させた独自のアイデンティティを形成しており、演技やモデル活動にもその個性が反映されています。