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ナンスプロイテーション

ここでは、ナンスプロイテーション(Nunsploitation)について解説しています。まずジャンルの特徴と歴史を簡潔に述べ、その後に代表作7本を各々約400文字前後で、読みやすく段落を分けて説明していきます。

概要

ナンスプロイテーションは、エクスプロイテーション映画のサブジャンルで、主にキリスト教の修道女や女子修道院を舞台とした作品群を指します。

このジャンルは、宗教的な抑圧と性的欲求の葛藤をセンセーショナルに描き、暴力、拷問、ヌードなどの要素を多用します。典型的なストーリーでは、修道女たちが独身生活の制約に苦しみ、異端審問や悪魔憑きを通じて内面的な葛藤が爆発します。

これらの映画は、低予算で制作され、観客の好奇心やタブーへの興味を刺激するエクスプロイテーションの特徴を備えています。また、しばしばカトリック教会の腐敗や権力の乱用を批判的に描き、宗教機関への風刺を含んでいます。

特徴

ナンスプロイテーションの主な特徴は、宗教とセックスの融合です。修道女の純潔が強調される一方で、抑圧された欲求が暴力的または性的な形で噴出します。例えば、鞭打ちや拷問のシーンが頻出し、ホラーやエロティックな要素が絡み合います。背景は中世やルネサンス期の修道院が多く、閉鎖的な環境が緊張感を生み出します。

このジャンルは、単なる娯楽を超えて、女性の性的自由や教会の偽善を問いかける側面もあります。ただし、エクスプロイテーション映画の性質上、過度にセンセーショナルで、芸術性より衝撃を優先する傾向があります。

これにより、観客はタブーを破る快楽を得る一方で、宗教批判のメッセージを受け取ることができます。

歴史

ナンスプロイテーションの歴史は、1960年代初頭に遡りますが、本格的なブームは1970年代のヨーロッパ、特にイタリアで起こりました。きっかけとなったのは、ケン・ラッセルの『肉体の悪魔』(The Devils、1971年、英国)で、この作品の論争的な内容がジャンルを普及させました。イタリア、スペイン、ドイツ、日本などで多くの作品が制作され、モンツァの修道女(Sister Virginia Maria)の物語のような実話に基づくテンプレートが用いられました。

1980年代に入ると衰退しましたが、現代でもポール・バーホーベンの『ベネデッタ』(2021年)のように復活が見られます。このジャンルは、映画の検閲緩和と反体制的なムードが背景にあり、教会からの非難を浴びながらもカルト的な人気を博しました。

代表作

肉体の悪魔(1971年)

ケン・ラッセル監督の『肉体の悪魔』は、17世紀フランスのルーダンで起こった実話を基にした作品。

カリスマ的な司祭ウルバン・グランディエが、修道女たちの集団ヒステリーと悪魔憑きの告発に巻き込まれます。修道女ジャンヌはグランディエへの妄想的な恋慕から、彼を魔術師として非難し、公衆の前で裸体での憑依シーンが繰り広げられます。最終的にグランディエは拷問を受け、火刑に処されます。

この映画は、性的抑圧の心理的影響を深く探求し、教会と国家の腐敗を批判します。白い石造りのセットが孤立感を象徴し、宗教的熱狂と性的逸脱が融合したビジュアルが衝撃的です。公開当時は暴力とヌードで大論争を呼び、検閲を受けました。批評家からは「サディストのための祭典」と酷評される一方、現代では71%の好評価を得ています。

ナンスプロイテーションの先駆けとして、ジャンルを定義づけ、後続作品に影響を与えました。

聖獣学園(1974年)

鈴木則文監督の日本製ナンスプロイテーション『聖獣学園』は、ピンク映画の要素を取り入れた作品。

主人公の少女マヤは、母の死の真相を探るため聖心修道院に入ります。そこでレズビアンの修道院長や好色な大司教の腐敗を目撃し、鞭打ちや棘の鞭による拷問などの残虐シーンが描かれます。マヤは母を殺した司祭が実父だと知り、復讐を果たします。

テーマは宗教機関の腐敗と性的虐待で、近親相姦や復讐が加わり、冒涜的な要素が強いです。視覚的に美しく、コミカルな高揚感もあります。批評家からは「芸術的に見事」と評価されつつ、ゴミのような要素も指摘されます。

この映画は、ナンスプロイテーションをアジアに広げ、ピンキー・バイオレンスのサブジャンルとして位置づけられます。

Flavia the Heretic(1974年)

ジャンフランコ・ミンゴッツィ監督の『Flavia the Heretic』は、オスマン帝国のオトラント侵攻を背景にしたイタリア・フランス合作映画。

主人公フラビアは修道女として過去の不幸に苦しみ、侵略者の指導者アフメドと協力して復讐します。タランチュラのカルトや文化衝突が描かれます。

テーマは宗教的抑圧と復讐で、キリスト教とイスラムの対立を強調します。ナンスプロイテーションらしい搾取要素が満載です。批評は限定的ですが、ジャンルの典型例として知られます。

この作品は、歴史的事件を活用し、ジャンルの多様性を示します。

マリア 尼僧の匂ひ(1977年)

ヘスス・フランコ監督の『マリア 尼僧の匂ひ』は、異端審問時代のポルトガルが舞台。少女マリアは少年との戯れを司祭に見つかり、贖罪として修道院に入れられます。そこで司祭と修道院長による拷問と屈辱を受けます。

テーマは宗教的抑圧と制度虐待で、ナンスプロイテーションの定番です。批評は少ないですが、ジャンルの代表として位置づけられます。

この映画は、修道女の苦難をエロティックに描き、教会批判を込めています。

アルカルダ 鮮血の女修道院/愛欲と情念の呪われた祭壇(1977年)

フアン・ロペス・モクテズマ監督のメキシコ製ホラー『アルカルダ 鮮血の女修道院/愛欲と情念の呪われた祭壇』は、悪魔憑きとヴァンパイア要素を融合します。少女アルカルダとジャスティンは修道院で出会い、悪魔の儀式を行い、憑依されます。十字架への磔や出血のエクソシズムが描かれ、修道院が崩壊します。

テーマは科学 vs 宗教、反教会で、レズビアン関係も含みます。メキシコでは不評ですが、国際的にカルト的人気で「最高の魔女映画」と称されます。

ナンスプロイテーションにホラー要素を加え、メキシコホラーの傑作です。

修道女の悶え(1978年)

ワレリアン・ボロフチク監督の『修道女の悶え』は、修道院内の修道女たちの秘密の生活を描きます。表面上は敬虔ですが、裏では性的乱れや欲求の爆発が起こります。厳格な規則に反するシーンが満載です。

テーマは性的抑圧と偽善で、エロティックな描写が中心です。批評はエクスプロイテーションとして扱われます。

この作品は、イタリアのナンスプロイテーションの典型で、閉鎖空間の緊張を活かします。

レイプ・ショック(1979年)

ジュリオ・ベルーティ監督の『レイプ・ショック』は、現代の病院で働く修道女ゲルトルードの物語。脳腫瘍手術後、薬物依存になり、患者虐待と殺人を犯します。実際のベルギー事件に基づきます。

テーマは宗教的抑圧と狂気で、レズビアン暗示もあります。批評は「ソフトコアの混在」とされ、ビデオ・ナスティとして禁じられました。

ナンスプロイテーションの現代版として、ジャンルを拡張しました。

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