靴フェティシズム

靴フェティシズム（Shoe fetishism）とは、性的嗜好の問題として、あるいはパートナーとの関係の代替物や補完物として、靴やその他の履物に魅力的な性的特質を帰属させること。性的フェティシズムの一種。

性的フェティシズムまたはエロティック・フェティシズムとは、ある物、身体の一部、または行為に性的な執着をもつこと。関心の対象はフェティッシュといい、フェティシズムをもつ人はフェティシストといいます。定義、診断、発症、語源などを解説しています。

レティフ・ド・ラ・ブルトンヌとしても知られるフランスの小説家ニコラ＝エドム・レティフ（1734〜1806年）が、それについて（おそらく彼自身の嗜好に基づいて）書いた小説『ファンシェットの足』（Fanchette’s Foot）にちなんで、レティフィズムとも呼ばれてきました。この嗜好や嗜癖は、当時、大流行とまではいかなくとも、少なくともその時代（革命前のフランス）のある程度重要な人物の10人以上が実践していたか、苦しんでいたことは知られていたようです。

靴フェティシズムの人は、女性用または男性用の靴にエロティックな興味をもつことがあります。例えば、ゲイのサブカルチャーの分野全体が、スニーカーやその他の運動靴のフェティシズムに捧げられています。

もう一つのフェティシズムは、靴フェティシズムと関連していると見られることもある、ブーツ・フェティシズム。

ブーツ・フェティシズム

ブーツ・フェティシズムとは、ブーツに焦点を当てた性的フェティシズムのこと。ブーツは一部の人々にとってフェティシズムに相当する性的魅力の対象であり、BDSMの場面や行為では標準的なアクセサリーとなり、MVではファッション・アクセサリーに。

靴は主流文化において性的な意味合いをもつように見えるかもしれませんが（例えば、女性用の靴は一般的にセクシーなものとして売られている）、この意見は民族学的または文化的な文脈を指しており、文字どおりに受け取られることを意図していない可能性が高いです。

有病率
大衆文化

有病率

さまざまなタイプのフェティシズム（フェチ）の相対的な有病率を調べるため、科学者たちはインターネット上の381のディスカッショングループから、全世界で少なくとも5,000人のサンプルを入手しました。そして、特定のフェティシズムに特化したグループの数、グループに参加している個人の数、交換されたメッセージの数に基づいて、相対的な有病率が推定されました。

これらの指標を用いると、足と靴が最も一般的な嗜好の対象であることがわかりました。これは、AOLの検索データスキャンダルのさいに偶然公開された、米国のユーザーによる何百万もの検索クエリの分析と一致しています。身体に関連する対象への嗜好をもつサンプル集団の64％が、靴、ブーツ、その他の履物を嗜好していました。

足フェティシズム

足フェティシズムは足パーシャリズムやポドフィリアとしても知られ、足に対する顕著な性的関心。性的でない物体や身体の部位に対する性的フェティシズムの最も一般的な形態。ここでは特徴、関連フェティシズム、感染症との関係、古典の記述などをご紹介。

大衆文化

19世紀、中央ヨーロッパの学生たちは、献身的な証として、女性の靴やブーツレットからワインやシャンパンを飲みました。この風習は、1882年のオペラ『Der Bettelstudent』でも描かれていて、シモンが結婚式でローラの靴からシャンパンを飲む場面があります。このロマンチックな風習を記念して、フランスの靴メーカー、ルブタンは2009年に女性の靴の形をしたグラスを発売し、ドイツの日刊紙『ディ・ヴェルト』によって酷評されました。

『セックス・アンド・ザ・シティ』のエピソード「男を求めるのは究極の痛み」では、靴フェチと足フェチの靴のセールスマンが登場し、彼はシャーロット・ヨークに様々なオープン・シューズの試着を手伝わせるだけで、高価な靴を無料で履かせ、その一方で彼女の足の状態を公然と褒め、フット・リフレクソロジーを提供しました。シャルロットは、彼に足を握らせることで割引を受けていたことを知り、さらに、その日6足目の試着を手伝っているときにセールスマンが明らかに絶頂を迎えたことに不快感を覚え、その関係は終わりを告げました。

映画『メリーに首ったけ』では、クリス・エリオット演じるメリーの元ボーイフレンド、ドム・ウーギー・ヴォガノウスキーが靴フェチ。メリーが接近禁止命令を出すほど執着した元恋人で、彼女の靴を盗もうとしました。