『ストリッパー殺人事件』（原題：Stripped to Kill、1987年）は、米国製作のアクション映画で、ストリップクラブを舞台にしたサスペンスとアクションが融合した作品。以下に、概要、女優の活躍、衣装・化粧・髪型、あらすじ、解説、キャスト、スタッフについて分かりやすく説明します。
基本情報
- 邦題：ストリッパー殺人事件
- 原題：STRIPPED TO KILL
- 公開年：1987年
- 製作国：米国
- 上映時間：89分
- ジャンル：アクション
概要
『ストリッパー殺人事件』（1987年）は、ストリップクラブで起こる連続殺人事件を追う刑事の物語。潜入捜査でダンサーとなり、危険な真相に迫る。アクションとサスペンスが魅力のB級映画。
あらすじ
ロサンゼルスのストリップクラブで、ダンサーたちが次々と殺害される事件が発生。ロサンゼルス市警察の女性刑事コディ・ハリス（ケイ・レンツ）は、事件の解決のため、クラブにストリッパーとして潜入する。コディはダンスを学び、舞台に立ちながら、客や同僚たちの裏の顔を探る。次第に、殺人犯の動機と正体が明らかになるが、彼女自身も命の危険にさらされる。コディは、相棒の刑事フランク（グレッグ・エヴィガン）とともに、事件の真相を暴き、犯人を追い詰めるため、知恵と勇気を振り絞る。緊張感あふれる展開と、ストリップクラブの華やかな舞台裏が交錯するスリリングな物語が展開される。
解説
『ストリッパー殺人事件』は、1980年代のアメリカB級映画の典型的な特徴を持つ作品で、低予算ながらもアクション、サスペンス、エロティシズムを融合させた娯楽映画。監督のケリン・T・コナリーは、女性の視点から描かれた本作で、単なるエクスプロイテーション映画を超えた人間ドラマと社会的なテーマを織り交ぜています。特に、ストリップクラブという男性的な空間で働く女性たちの強さと脆さ、そして刑事としてのコディの葛藤が描かれており、女性の主体性が強調されています。
当時のB級映画市場では、セックスとバイオレンスを売りにした作品が多かった中、本作はストーリー展開やキャラクター描写に一定の深みを持たせ、カルト的な人気を博しました。ストリップクラブの舞台設定は、華やかさと危険が共存する世界を効果的に表現し、観客に視覚的な刺激とともにサスペンスを提供します。また、1980年代のロサンゼルスの雰囲気や音楽、ファッションが色濃く反映されており、時代背景を感じさせる一本です。
Filmarksのレビューでも、視聴者が「古い映画ながら使われている技術が最先端に近い」と評価する声があり、舞台装置や撮影手法にも注目が集まっています。 ただし、現代の視点では、一部の描写がステレオタイプ的であると感じられる可能性もあります。それでも、B級映画の魅力である過剰なドラマ性と緊張感は、今なお楽しめる要素です。
女優の活躍
本作の主演を務めるケイ・レンツ（Kay Lenz）は、コディ・ハリス役として圧倒的な存在感を発揮しています。レンツは、1970年代からテレビや映画で活躍していた実力派女優で、本作では刑事としてのタフさと、ストリッパーとしてのセクシーさを両立させる難しい役どころを見事に演じ切りました。彼女のダンスシーンは特に印象的で、未経験ながらも振り付けを習得し、舞台上での自信と脆弱性を巧みに表現しています。レンツの演技は、単なるアクション映画のヒロインを超え、感情的な深みとリアリティを作品に与えています。Filmarksのレビューでも、「胸が熱くなる演技」と高く評価されています。
脇を固める女優陣も、ストリップクラブのダンサー役として個性的なパフォーマンスを見せます。ノーマン・フェルやピア・ザドラなど、脇役の女性キャストが演じるダンサーたちは、それぞれのバックストーリーや個性を活かし、物語に厚みを加えています。特に、ピア・ザドラは、短い出演時間ながらも独特の魅力で観客の目を引きます。
女優の衣装・化粧・髪型
本作の衣装は、1980年代のストリップクラブ文化を反映しており、きらびやかで大胆なデザインが特徴です。ケイ・レンツ演じるコディは、潜入捜査のために派手なステージ衣装をまとい、ビキニやスパンコール付きのドレス、レオタードなど、露出度の高い衣装で登場します。これらの衣装は、ボディラインを強調しつつ、ダンスパフォーマンスの動きやすさを考慮したものになっています。色使いは、赤、黒、ゴールドといった派手なカラーが中心で、クラブのネオンライトに映えるデザインが採用されています。
化粧は、濃いアイメイクと鮮やかなリップが特徴で、1980年代のトレンドを反映したグラマラスなスタイルです。アイシャドウはブルーやピンクの明るい色が使われ、長いつけまつげで目元を強調。リップは赤やフューシャピンクが多用され、ステージ上での存在感を高めています。髪型は、ボリュームのあるウェーブやカールが主流で、レンツのブロンドヘアはふわっとしたスタイルで、ダンサーとしての華やかさを引き立てています。他のダンサー役の女優たちも、個性的なウィッグやヘアアクセサリーを使用し、キャラクターの個性を表現しています。
これらの衣装やメイクは、物語の舞台であるストリップクラブの雰囲気を強調し、視覚的な魅力を高める一方で、コディの刑事としての内面とのギャップを際立たせる効果もあります。普段のコディはシンプルなシャツやジーンズで、化粧も控えめなナチュラルメイクに設定されており、潜入時の変身ぶりが際立ちます。
キャスト
- ケイ・レンツ（Kay Lenz）：コディ・ハリス役。潜入捜査を行う女性刑事。感情豊かな演技で、刑事としての使命感と人間的な葛藤を表現。
- グレッグ・エヴィガン（Greg Evigan）：フランク役。コディの相棒の刑事。彼女を支えつつ、事件解決に協力。
- ノーマン・フェル（Norman Fell）：レイ役。ストリップクラブのオーナーで、事件の鍵を握る人物。
- ピア・ザドラ（Pia Zadora）：ダンサー役。短い出演ながらも印象的なパフォーマンスを見せる。
その他、複数のダンサー役や脇役が登場し、クラブの雰囲気を盛り上げる。
スタッフ
- 監督・脚本：ケリン・T・コナリー（Katt Shea）。女性監督として、B級映画の枠を超えた人間ドラマを描く。低予算ながらも緊張感ある演出が評価される。
- 製作：ロジャー・コーマン（Roger Corman）。B級映画の巨匠として知られ、本作でも低予算での効果的な製作を実現。
- 撮影：ペタール・ヴルチェク（Peta Vrlalovic）。クラブのネオンライトや暗い路地を活かした映像美が特徴。
- 音楽：ジョン・オブライエン（John O’Brien）。1980年代のポップスやロックを基調としたサウンドトラックが、作品の雰囲気を高める。
- 編集：ザック・スタエンバーグ（Zach Staenberg）。後の『マトリックス』でアカデミー賞を受賞する編集者が、本作でもテンポの良い編集を担当。
まとめ
『ストリッパー殺人事件』は、1980年代のB級映画の魅力が詰まった作品。ケイ・レンツの熱演、派手な衣装とメイク、緊張感あるサスペンス展開が特徴で、ストリップクラブという独特な舞台設定が物語に深みを与えています。低予算ながらも、女性監督ケリン・T・コナリーの視点やロジャー・コーマンの製作手腕が光り、カルト映画としての地位を確立しています。Filmarksのレビューでも、その独特な魅力や技術面が評価されており、現代でもB級映画ファンに愛される一本です。
レビュー 作品の感想や女優への思い