『セダクション/盗撮された女』は1982年に公開された米国映画。エロティック・スリラーの要素が強い作品。ロサンゼルスの人気ニュースキャスター、ジェイミー・ダグラスは、異常な執着を持つカメラマン、デレクからストーキングされます。彼は彼女の恋人を殺害しますが、ジェイミーは反撃し、彼の無力さを暴いて逆転します。
プロフィール
- 邦題:セダクション/盗撮された女
- 原題:THE SEDUCTION
- 公開年:1982年
- 製作国・地域:アメリカ合衆国
- 上映時間:103分
- ジャンル:エロティック・スリラー
女優の活躍
モーガン・フェアチャイルドの役柄とパフォーマンス
モーガン・フェアチャイルドは、『セダクション/盗撮された女』で主人公のジェイミー・ダグラスを演じます。彼女は美しく成功したニュースアンカーとして描かれ、ストーカーの恐怖にさらされながらも、脆弱さから強い意志へ移行するキャラクターを体現します。フェアチャイルドの演技は、恐怖と決意のバランスが絶妙で、観客を引き込む魅力があります。特に、ストーカーの脅威が増す中での感情の変化が印象的です。
キーシーンでは、ライブ放送中にストーカーのメッセージがテレプロンプターに表示され、ジェイミーが助けを求める場面が挙げられます。ここでフェアチャイルドは、プロフェッショナルな顔の下に隠れた絶望を表現します。また、恋人ブランドンとホットタブで親密になるシーンでは、突然の殺人事件に直面し、恐怖に震える姿を熱演します。このシーンは、彼女の身体的な表現力が光ります。
さらに、ショットガンでデレクを脅す対決シーンや、ベッドルームでの最終対決では、フェアチャイルドの活躍がクライマックスを迎えます。彼女はデレクの服を脱がせて無力さを暴く大胆な行動を取り、被害者から加害者への逆転を力強く描きます。これらのシーンを通じて、フェアチャイルドは80年代のエロティック・スリラー女優として存在感を発揮します。批評では、彼女の演技が作品の中心でありながらも、脚本の弱さを指摘されることがあります。
他の女優の活躍
コリーン・キャンプはロビン・ダンラップ役で、ジェイミーの隣人でありモデルとして登場します。彼女の活躍は、ストーカーの脅威を共有する友人として、緊張感を高めます。特に、モールでの対峙シーンでジェイミーを支える姿が目立ちます。ウェンディ・スミス・ハワードはジュリー役で、デレクの同僚としてクライマックスに関与し、銃撃シーンで決定的な役割を果たします。ジョアンヌ・リンビルはドクター・ウェストン役で、心理的な解説を提供し、物語の深みを加えます。これらの女優たちは、フェアチャイルドの主演を補完する形で活躍します。
女優の衣装・化粧・髪型
モーガン・フェアチャイルド
モーガン・フェアチャイルドの衣装は、ニュースアンカーとしてのプロフェッショナルさとプライベートのセクシーさを強調します。職場シーンでは、タイトなブラウスやスカートスーツを着用し、エレガントなイメージを保ちます。自宅やホットタブシーンでは、シルクのローブやヌードに近い軽やかな衣装が登場し、80年代のグラマラスな魅力を発揮します。プールシーンでは、ウェットな状態の衣装が彼女のボディラインを際立たせます。
化粧は、洗練されたメイクアップが特徴です。アイシャドウやリップは大胆な色使いで、ニュース放送時はナチュラル寄りですが、プライベートシーンではスモーキーアイと赤いリップでセクシーさを増します。完璧なネイルも目立ち、フラワレスな肌質が強調されます。髪型は、80年代らしいビッグヘアで、ボリュームのあるウェーブやカールが多用されます。プールシーンでのウェットヘアは、ドラマチックなコントラストを生みます。全体として、彼女のスタイルは映画のエロティックな雰囲気を支えています。
他の女優
コリーン・キャンプの衣装は、モデルらしいファッショナブルなものが中心です。カジュアルなトップスやドレスで、日常的な魅力を演出します。化粧は自然体で、髪型はストレートや軽いウェーブです。ウェンディ・スミス・ハワードのジュリーは、シンプルなオフィスウェアを着用し、化粧は控えめで、髪はショートカット風です。これらのスタイルは、主人公の華やかさを引き立てる役割を果たします。
あらすじ
ロサンゼルスで人気のニュースアンカー、ジェイミー・ダグラスは、恋人のブランドンと幸せな生活を送っています。しかし、カメラマンのデレク・サンフォードが彼女に異常な執着を抱き始めます。最初は匿名電話や花束から始まるストーキングですが、次第にエスカレートします。デレクはジェイミーの電話番号を入手し、彼女の自宅や職場に侵入します。
ジェイミーはデレクの存在を無視しようとしますが、彼は彼女のドレッシングルームに現れ、キャンディーを渡します。彼女は同情しますが、デレクの行動は止まりません。彼はジェイミーの隣人ロビンにも接触し、モデル撮影現場で追い払われます。モールでジェイミーとロビンに遭遇したデレクは、拒絶され、ますます執着を強めます。
ブランドンは心理学者ドクター・ウェストンに相談し、デレクがエロトマニア(妄想性恋愛障害)だと診断されます。一方、デレクはジェイミーの家に忍び込み、クローゼットから彼女の入浴を覗き見ます。発見された彼は逃げますが、ジェイミーの恐怖は頂点に達します。ニュース取材の墓地でデレクの姿を見つけ、放送中に彼のメッセージがテレプロンプターに表示され、ジェイミーは生放送で助けを求めます。
その夜、ブランドンとホットタブでくつろぐジェイミーですが、デレクが現れ、ブランドンを刺殺します。ジェイミーは警察に連絡しますが、対応が遅れます。デレクは遺体を庭に埋めます。絶望したジェイミーはデレクを誘い、ショットガンで迎え撃ちますが、彼は逃げます。再び電話で誘惑し、デレクを引き寄せます。
デレクの同僚ジュリーは彼に愛を告白しますが、拒否されます。警察官マクスウェルがデレクを警告しますが、無視されます。デレクはジェイミーの家に侵入し、ナイフで脅します。ベッドルームで闘い、ジェイミーはデレクの服を脱がせて彼のインポテンスを暴きます。激怒したデレクが襲いますが、ジュリーが現れ、彼を射殺します。ジェイミーはようやく解放されます。
解説
作品の背景とテーマ
『セダクション/盗撮された女』は、1982年に公開されたエロティック・スリラー映画。ストーキングをテーマに、被害者の心理描写と加害者の異常性を描きます。当時の社会問題であるストーカー行為を反映し、女性の視点から恐怖を表現します。監督のデヴィッド・シュモラーは、ホラー要素を交え、緊張感を高めます。音楽のラロ・シフリンは、ドラマチックなスコアで雰囲気を支えます。
テーマとして、妄想恋愛とジェンダー・パワーバランスが挙げられます。デレクのエロトマニアは、心理的な深みを加え、ジェイミーの逆転がエンパワーメントを示します。しかし、脚本の非現実性や陳腐さが指摘されます。80年代の映画トレンドとして、『リップスティック』や『ザ・ファン』に似たストーカー映画の系譜に位置づけられます。
批評と受賞
批評は主に否定的です。ニューヨーク・タイムズのヴィンセント・キャンビーは、「非スリラーで滑稽」と評します。デトロイト・フリー・プレスのジャック・マシューズは、1つ星で、フェアチャイルドのヌードを売りにした陳腐さを批判します。ゴールデンラズベリー賞では、フェアチャイルドが最悪女優賞と最悪新人賞にノミネートされ、キャンプも最悪助演女優賞に選ばれます。
一方で、フェアチャイルドの魅力とスリラー要素は一部で評価されます。現代では、80年代カルト映画として再評価される声もあります。ストーキングのリアリティが不足し、娯楽性に偏重した点が弱点です。
文化的影響
本作は、エロティック・スリラーの先駆けとして、後の作品に影響を与えます。フェアチャイルドのイメージは、80年代のグラム女優の象徴です。ストーキング法の議論を促す側面もあり、社会的意義があります。ただし、暴力描写の過度さが論争を呼ぶことがあります。
キャスト
- モーガン・フェアチャイルド:ジェイミー・ダグラス
- マイケル・サラジン:ブランドン
- ヴィンス・エドワーズ:マクスウェル
- アンドリュー・スティーブンス:デレク・サンフォード
- コリーン・キャンプ:ロビン・ダンラップ
- ケヴィン・ブロフィー:ボビー
- ベティ・キーン:ミセス・カルソ
- ウェンディ・スミス・ハワード:ジュリー
- ジョアンヌ・リンビル:ドクター・ウェストン
- マリ・マク:リサ
スタッフ
- 監督:デヴィッド・シュモラー
- 脚本:デヴィッド・シュモラー
- 製作:ブルース・コーン・カーティス、アーウィン・ヤブランズ
- 撮影:マック・アールバーグ
- 編集:アンソニー・ディマルコ
- 音楽:ラロ・シフリン



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