Wonder Girls(원더걸스)は、2007年にJYPエンターテインメントからデビューした韓国の女性アイドルグループ。初期5人組で、「Tell Me」「Nobody」などのヒット曲でK-POPの第2世代を牽引。レトロな音楽性で「韓国のレトロクイーン」と称され、2017年に解散。
プロフィール
- グループ名:Wonder Girls(ワンダー・ガールズ)
- 出身地:韓国ソウル特別市
- ジャンル:K-POP
- 活動期間:2007年~2017年
- レーベル:KTミュージック、LOENエンターテインメント、DefSTAR Records
- 事務所:JYPエンターテインメント
- 旧メンバー:ユビン、イェウン、ソンミ、ヘリム
- 脱退メンバー:ソネ、ヒョナ、ソヒ
結成
Wonder Girlsは、JYPエンターテインメントの創設者パク・ジニョンにより2006年に結成され、2007年2月13日にシングル「The Wonder Begins」でデビューしました。初期メンバーはイェウン、ソニ、ソンミ、ヒョナ、ソヒの5人で、DCコミックスのキャラクター「ドナ・トロイ」にちなんで名付けられました。JYP初のガールズグループとして注目され、メンバーは厳しいオーディションを経て選抜。
デビュー曲「Irony」は11,454枚を売り上げるも大きな成功には至らず、苦戦しました。しかし、2007年7月にヒョナが健康問題で脱退し、新メンバーとしてユビンが加入。この変更がグループの方向性を大きく変えるきっかけとなりました。ユビンのラップが加わった「Tell Me」(2007年9月)は、ソヒの「オモナ」フレーズと簡単な振り付けで爆発的な人気を博し、韓国で「Tell Me症候群」を巻き起こしました。
展開
Wonder Girlsの人気は「Tell Me」の成功で急上昇し、2008年の「So Hot」「Nobody」で韓国トップガールズグループの地位を確立。「Nobody」は中毒性のあるレトロポップサウンドで、韓国音楽チャートを席巻し、ファンによるダンスカバー動画がネット上で拡散されました。2009年、グループは米国進出を果たし、ジョナス・ブラザーズのワールドツアーのオープニングアクトを務め、「Nobody」の英語版がBillboard Hot 100で76位を記録。これは韓国アーティストとして初の快挙でした。この時期、Wonder Girlsは英語での楽曲リリースやMTVのリアリティ番組「Wonder Girls」を通じて米国での認知度を高めました。
2010年、ソンミが学業に専念するため脱退し、新メンバーとしてヘリムが加入。「2 Different Tears」を日米韓でリリースし、MnetのM! Countdownで1位を獲得。2011年の2ndアルバム「Wonder World」のリード曲「Be My Baby」はメンバーの作詞・作曲参加が増え、音楽的成長を示しました。2012年にはTeenNickの映画「The Wonder Girls」に出演し、米国での活動を拡大。同年、日本デビューシングル「Nobody for Everybody」をリリースし、オリコンで好成績を収めました。しかし、2013年にリーダーのソニが結婚と妊娠を発表し、グループは活動休止に。2013年末、ソヒが女優業に専念するためJYPを退社しました。
2015年、ソニとソヒが正式に脱退し、ソンミが復帰。イェウン、ユビン、ソンミ、ヘリムの4人体制で再始動し、バンドコンセプトを取り入れた3rdアルバム「Reboot」をリリース。ユビンがドラム、ヘリムがギター、ソンミがベース、イェウンがキーボードを担当し、「I Feel You」が話題に。2016年のシングル「Why So Lonely」は韓国チャート1位を獲得し、バンドとしての評価を高めました。しかし、2017年1月26日、イェウンとソンミがJYPとの契約を更新せず、グループは解散を発表。10周年記念シングル「Draw Me」を2017年2月10日にリリースし、活動を終了しました。
近況
Wonder Girlsは2017年に解散後、メンバーはそれぞれの道を歩んでいます。
- ソンミはソロアーティストとして成功し、2013年の「24 Hours」や2017年の「Gashina」などヒット曲を連発。2022年には「Heart Burn」をリリースし、北米・欧州ツアー「Good Girl Gone Mad」を開催。彼女は「Showterview」のホストも務め、多才ぶりを発揮しています。
- ユビンは2020年にrrrエンターテインメントを設立し、ヘリムを所属アーティストとして迎えました。2022年にはSBSの恋愛リアリティ番組「Go Straight For Love!」のホストに就任。
- ヘリムは2020年にテコンドー選手と結婚し、2022年に長男を出産。現在は音楽活動を控え、子育てと学業に専念しています。
- イェウンはソロアーティスト「HA:TFELT」として活動し、2020年にアルバム「1719」をリリース。
- ソヒは女優として活躍し、ドラマ「ハートレスシティ」や映画で評価を得ています。
- ソニは宣教師としてハイチで活動後、2023年に芸能界復帰を発表し、音楽活動を再開。
- ヒョナは4Minute解散後、ソロやユニット「Triple H」で活躍し、2022年にPSYのPNationを退社後、自身のキャリアを模索中です。
メンバー間の絆は強く、2024年には「Tell Me」がショート動画チャレンジで再注目され、4~5世代のアイドルがカバーするなど、Wonder Girlsの影響力は今なお健在です。解散後もファンの「Wonderfuls」はSNSで交流を続け、グループの楽曲はK-POPのクラシックとして愛されています。 再結成の可能性は低いものの、メンバーの個々の活躍がWonder Girlsの遺産を継承し、K-POP第2世代の代表としてその名を刻んでいます。
まとめ
Wonder Girlsは2007年のデビューから「Tell Me」「Nobody」などのヒットでK-POPのグローバル化を牽引したパイオニアです。米国進出やバンドコンセプトへの挑戦など、革新的な試みで「レトロクイーン」として名を馳せました。2017年の解散後もメンバーの活躍は続き、K-POP史に大きな足跡を残しています。





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