『バフィー 恋する十字架』（Buffy the Vampire Slayer／別名：吸血キラー／聖少女バフィー）は、脚本家兼監督のジョス・ウェドンによって製作された米国の超自然ドラマ。すでにウェドンが脚本を担当した1992年公開の映画『バフィー・ヴァンパイア・スレイヤー』（原題：Buffy Vampire Slayer）を原作としていますが、両作品は別作品。1997年3月10日にWBで初放送され、2003年5月20日にUPNで放送終了。
この番組は、サラ・ミシェル・ゲラー演じるバフィー・サマーズを主人公とし、ヴァンパイア・スレイヤーズとして知られる若い女性たちの活躍を描写。スレイヤーズは、ヴァンパイアや悪魔などの闇の勢力と戦うために運命によって選ばれます。バフィーは普通の生活を望んでいましたが、番組が進むにつれて運命を受け入れることを学びます。これまでのスレイヤーズと同様、彼女を導き、教え、訓練するウォッチャーに助けられます。前任者たちとは異なり、バフィーはスクービーズという忠実な友人たちに囲まれています。番組のおもな舞台は、南カリフォルニアの小さな街サニーデールで、「地獄の口」と呼ばれる「この現実と次の現実の間の入り口」に位置し、神秘的なエネルギーが集まる場所という架空の設定。このため、善悪を問わず、超自然的な生物や不思議な力をもつ存在がサニーデールに引き寄せられたり、地下から上昇して街や世界を脅かします。
この番組は批評家からも人気者からも絶賛され、史上最高のTV番組に挙げられることもしばしば。4大ネットワーク（ABC、CBS、NBC、Fox）で成功した番組よりも視聴率は低かったのですが、比較的新しく小規模なWBテレビジョン・ネットワークにとっては成功でした。エミー賞の地上波部門ではほとんど無視されたにもかかわらず、この番組はアメリカン・フィルム・インスティチュート賞の年間ドラマ番組部門にノミネートされ、ゲラーはこの番組での演技でゴールデングローブ賞のTV番組ドラマ部門主演女優賞にノミネートされたほか、この番組はテレビ批評家協会賞に5回ノミネートされ、2003年にはテレビ批評家協会ヘリテージ賞を受賞しました。
番組の成功により、小説、コミック、ビデオゲームなど、何百ものタイアップ商品が生まれました。この番組はファンダム（ファン映画を含む）、パロディ、学問の分野でも注目され、他のテレビシリーズの方向性にも影響を与えています。バフィーは1990年代後半から2000年代前半にかけて、『チャームド』『Xena: Warrior Princess』『La Femme Nikita』『ダーク・エンジェル』『エイリアス』と並んで、強い女性キャラクターをフィーチャーしたTV番組の波の一部でした。
バフィー 恋する十字架
- 別名：吸血キラー／聖少女バフィー
- 原題：Buffy the Vampire Slayer
- ジャンル：超自然、ホラー、青春もの、青春ドラマ、コメディ・ドラマ、アクション、哲学
- 製作：ジョス・ウェドン、ショウランナー、マーティ・ノクソン
- 出演：サラ・ミシェル・ゲラー、ニコラス・ブレンドン、アリソン・ハニガン、カリスマ・カーペンター、アンソニー・スチュワート・ヘッド、デヴィッド・ボレアナズ、セス・グリーン、ジェームズ・マースターズ、マーク・ブルーカス、エマ・コーフィールド、ミシェル・トラクテンバーグ、アンバー・ベンソン（詳細はバフィー 恋する十字架 キャスト・登場人物）
- テーマ音楽作曲家：ナーフ・ハーダー
- 作曲家：ウォルター・マーフィー、クリストフ・ベック、ショーン・クレメント、ショーン・マレイ、トーマス・ワンダー、ロバート・ダンカン
- 製作国：米国
- 原語：英語
- シーズン数：7季
- エピソード数：144（エピソード一覧）
- 製作総指揮：ジョス・ウェドン、デヴィッド・グリーンウォルト、マーティ・ノクソン、デヴィッド・フューリー、フラン・ルーベル・クズイ
- カメラ設定：シングル・カメラ
- 上映時間42分～51分
製作会社
- ミュータント・エネミー・プロダクション
- サンドラ・テレビジョン
- クズイ・エンタープライズ
- 20世紀フォックステレビ
オリジナル・リリース
ネットワーク（The WBR）
- リリース：1997年3月10日～2001年5月22日
ネットワーク（UPN）
- リリース：2001年5月22日、2001年10月2日 – 2003年5月20日
関連作品
- バフィー・ザ・ヴァンパイア・スレイヤー（1992年製作の映画）
- バフィー・ザ・ヴァンパイア・スレイヤー シーズン8（コミック）
- エンジェル（スピンオフ映画）
登場人物
サラ・ミシェル・ゲラーが演じるバフィー・サマーズはスレイヤーであり、邪悪な力と戦うために運命によって選ばれた若い女性の一人。この神秘的な使命により、体力、持久力、敏捷性、治癒促進、直感力、予知能力（通常は予知夢）を劇的に高める力を与えられます。彼女は普通の生活を望む消極的なヒーローとして知られています。しかし、ヴァンパイア・スレイヤーとしての運命を受け入れることを学びます。
バフィーはウォッチャーであるルパート・ジャイルズ（アンソニー・スチュワート・ヘッド）から指導を受けます。ジャイルズはファーストネームで呼ばれることはほとんどなく（反抗的な若い頃はリッパーと名乗っていたことが後に明らかに）、スレイヤーズを訓練し導くことを仕事とする監視者評議会のメンバー。ジャイルズは、バフィーが立ち向かわなければならない超自然的クリーチャーを研究し、その起源を洞察し、倒し方をアドバイスし、戦いのフォームを維持するための訓練を手助けします。
バフィーはまた、サニーデール高校で出会った友人たちからも助けを受けます。ウィロー・ローゼンバーグ（アリソン・ハニガン）とザンダー・ハリス（ニコラス・ブレンドン）の二人から。ウィローはもともと勉強が得意な壁の花で、外向的な性格で学業成績があまり良くないバフィーとは対照的。二人は、人と違うこと、とくに特別な若い女性であることから来る社会的孤立を分かち合っています。シリーズが進むにつれ、ウィローは自己主張が強くなり、強力な魔女となり、自分がレズビアンであることに気づきます。対照的に、超能力をもたないザンダーは、コミカルなリリーフと地に足のついた視点を提供。バフィーとウィローは144話すべてに登場する唯一のキャラクターで、ザンダーは143話に登場します。
登場人物はシリーズを通して増えていきました。バフィーが最初にサニーデールに来たのは母親のジョイス・サマーズ（クリスティン・サザーランド）と一緒で、彼女はバフィーが超自然的な世界で果たす役割を知った後も、サマーズ一家の生活のなかで正常さの錨として機能しています（”Becoming, Part Two”）。バフィーの妹ドーン・サマーズ（ミシェル・トラクテンバーグ）は第5季で登場（”Buffy vs. Dracula”）。
魂を呪われたヴァンパイアのエンジェル（デヴィッド・ボレアナズ）は、最初の3季を通してバフィーの恋の相手でした。エンジェルはバフィーに普通の生活を与えることができないと悟り、バフィーのもとを去ります。その後、自身のスピンオフTV番組『エンジェル』で罪を償い、贖罪を求めます。エンジェルは残りのシーズンにも何度かゲスト出演し、最終エピソードにも登場。
サニーデール高校で、バフィーはウィローとザンダー以外にも、善のために彼女の戦いに参加しようとする数人の生徒と出会い、その非公式グループはやがてスクービー・ギャングまたはスクービーと呼ばれるようになります。典型的な浅はかなチアリーダーであるコーデリア・チェイス（カリスマ・カーペンター）は、しぶしぶ参加。
ダニエル・”オズ”・オズボーン（セス・グリーン）は、学生仲間でロックギタリストで狼男。サニーデールのコンピューター科学教師ジェニー・カレンダー（ロビア・ラモート）は、第1季でサイバースペースに閉じ込められた悪魔の破壊を手伝った後、グループに参加。アーニャ（エマ・コールフィールド）は、蔑まれた女性の仇を討つことに特化したアーニャンカと呼ばれる元復讐の悪魔で、力を失った後はザンダーの恋人となり、第4季でスクービーに参加します。
バフィーが高校3年生のとき、フェイス（ エリザ・ドゥシュク）と出会います。
フェイスは第2季でスレイヤーのケンドラ・ヤング（ビアンカ・ローソン）がヴァンパイアのドルシージャ（ジュリエット・ランドー）に殺されたときに呼び出されたもう一人のスレイヤー。当初はバフィーたちと共に善の側で戦っていましたが、後に誤って人間を殺してしまったリチャード・ウィルキンス市長（ハリー・グローナー）と手を組むようになります。復讐のために第4季に一時的に再登場し、エンジェルへ移って自らの意思で刑務所に入ります。フェイスはエンジェルたちを助けた後の第7季に再登場し、バフィーとともに第一の悪と戦います。
バフィーはシリーズを通して他の仲間を集めます。ヴァンパイアのスパイク（ジェームズ・マースターズ）はアンジェラス（エンジェル）の古い仲間で、シーズン初期にはバフィーの主要な敵の一人でしたが、後に彼とバフィーは同盟を結び、恋人同士に。やがて、第6季の最後でスパイクは魂を取り戻します。スパイクはビリー・アイドル風のパーオキサイド・ブロンドヘアと、以前のスレイヤー、ニッキー・ウッドから盗んだ黒革のコートで知られています。最終シーズンではニッキーの息子ロビン・ウッド（D・B・ウッドサイド）が仲間に加わります。タラ・マクレイ（アンバー・ベンソン）は第４季でウィローのウィッカ・グループの仲間になり、2人の友情はロマンチックな関係に発展。バフィーは、科学技術を駆使して悪魔を狩る「イニシアチブ」の軍事工作員ライリー・フィン（マーク・ブルーカス）と個人的にも仕事上でも関わるようになります。第7季と最終季では、当初はスクービーの捕虜／人質だったオタク系の悪党アンドリュー・ウェルズ（トム・レンク）がスクービー側につきます。
『バフィー』には、何十人もの主要およびマイナーなキャラクターも繰り返し登場しました。例えば、「ビッグ・バッド」（悪役）のキャラクターは少なくとも1季は登場し、グローリーは第5季の大部分にまたがる12話分に登場したキャラクター。同様に、グループに味方するキャラクターや、同じ機関に通うキャラクターが複数のエピソードに登場することもありました。
出演女優
ここでは950人を越える出演者のうち、このサイトでとりあげている美人女優に絞って紹介しています。
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