カーラ・デルヴィーニュ(Cara Delevingne)は英国ロンドン出身のモデル、女優、歌手。2009年にモデルとしてデビューし、2012年・2014年にブリティッシュ・ファッション・アワードでモデル・オブ・ザ・イヤーを受賞。『ペーパータウン』や『スーサイド・スクワッド』で女優としても活躍。以下、彼女の生い立ち・教育、経歴、私生活、出演作品をまとめていきます。
プロフィール
- 名前:カーラ・デルヴィーニュ(Cara Delevingne)
- 生年月日:1992年8月12日(32歳)
- 出身地:英国ロンドン
- 身長:173 cm
- スリーサイズ:83 – 67 – 88 cm
- SNSサイト:Instagram・X
生い立ち・教育
カーラ・ジョスリン・デルヴィーニュ(Cara Jocelyn Delevingne)は、1992年8月12日、イギリスのロンドン、ハマースミスに生まれました。彼女の父親チャールズ・ハマー・デルヴィーニュは不動産開発業者、母親パンドラ・アン・スティーヴンスは元ソーシャライトでセルフリッジズのパーソナルショッパーとして働いていました。彼女はロンドンの高級住宅地ベルグラビアで育ち、姉のポピー・デルヴィーニュ(モデル)とクロエ、そして父方の異母兄弟を持つ大家族の一員です。母方の祖父は出版業界の重鎮でイングリッシュ・ヘリテージの会長を務めたサー・ジョスリン・スティーヴンス、祖母ジェーン・シェフィールドはマーガレット王女の女官を務めた人物で、彼女の家系は英国貴族や政治家と深く結びついています。名付け親には女優ジョーン・コリンズやコンデナスト・インターナショナルの社長ニコラス・コールリッジが名を連ねるなど、華やかな人脈に囲まれていました。
カーラはロンドンのフランシス・ホランド・スクールで学び、16歳でハンプシャーのベダレス・スクールに転校し、演劇と音楽を専攻しました。しかし、彼女はディスプラクシア(発達性協調運動障害)を抱えており、学校生活は困難でした。15歳の時に重度のうつ病と不安障害に悩まされ、自己嫌悪から自傷行為に及んだこともあると、2015年の『ヴォーグ』インタビューで明かしています。この時期、彼女は治療のために半年間学校を休学しました。16歳でGCSE(英国の高校卒業資格試験)を終えた後、姉ポピーの足跡をたどりモデル業界に進むため学校を中退しました。
経歴
カーラ・デルヴィーニュのキャリアは、10歳の時に『ヴォーグ』イタリア版でのブルース・ウェーバー撮影のエディトリアルで始まりました。2009年、17歳でストーム・モデル・マネジメントと契約し、モデルとしての本格的な活動を開始。2011年にバーバリーの春夏キャンペーンに起用され、2012年にはマリオ・テスティーノ撮影のバーバリー春夏キャンペーンでエディ・レッドメインと共演し、一躍注目を集めました。彼女はロンドン、ニューヨーク、ミラノ、パリのファッションウィークで、シャネル、バーバリー、ドルチェ&ガッバーナ、フェンディ、ジェイソン・ウー、オスカー・デ・ラ・レンタなど、トップブランドのランウェイを歩き、2012年と2014年にブリティッシュ・ファッション・アワードでモデル・オブ・ザ・イヤーを受賞。『ヴォーグ』英国版や『Elle』など数々の雑誌の表紙を飾り、2013年にはヴィクトリアズ・シークレットのファッションショーに出演しました。彼女の特徴的な太い眉とユニークな個性は、ファッション界に新たなトレンドを生み出しました。
モデル業での成功の一方、カーラは早くから演技への情熱を抱いていました。2012年、ジョー・ライト監督の『アンナ・カレーニナ』で小さな役(ソロキナ王女)を演じ、映画デビューを果たします。2015年にはジョン・グリーンの小説を原作とした『ペーパータウン』でマーゴ・ロス・スピーゲルマン役を演じ、主演女優としての地位を確立。この役で、2016年のティーン・チョイス・アワードで「AnTEENcipated」映画女優賞を受賞しました。2016年の『スーサイド・スクワッド』ではエンチャントレス役を演じ、DCコミックスのスーパーヴィランとして注目を集めました。2017年にはリュック・ベッソン監督の『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』でローリーン役を演じ、SFアクション映画での存在感を示しました。
モデル業を2015年頃に縮小し、演技に注力するようになったカーラは、2016年の『タイム』誌のエッセイで、仕事への向き合い方が変わったと述べています。「仕事が全てではなく、成功には多くの形がある」と語り、演技や音楽など自分が愛する分野に時間を割くことで、より質の高い仕事ができるようになったと振り返っています。彼女はまた、歌手としても活動し、2013年にウィル・ハードとのデュエットで「Sonnentanz」のカバーを録音。テイラー・スウィフトの「Bad Blood」ミュージックビデオ(2015年)にも出演し、VEVOの24時間視聴記録を更新するなど、多才さを発揮しています。
カーラは慈善活動にも積極的で、LGBTQ+の権利やメンタルヘルス、野生動物保護を支援。2015年にはセシル・ザ・ライオンの殺害を受けて自身のタグ・ホイヤーの時計をオークションに出し、約18600ポンドを野生動物保護団体に寄付しました。

私生活
カーラ・デルヴィーニュはオープンリー・パンセクシュアルでジェンダーフルイドを公言しており、自身のセクシャリティについて率直に語っています。2015年に『ヴォーグ』でバイセクシュアルであることを明かし、後にパンセクシュアルとジェンダーフルイドを自認。2014年から2016年までアメリカのシンガーソングライター、アニー・クラーク(ステージ名:セント・ヴィンセント)と交際。2014年にはミシェル・ロドリゲスやジャック・オコンネルとの短期間の交際が報じられ、2012年にはハリー・スタイルズやジェイク・バグとも噂されました。2023年時点では、女優でモデルのアシュリー・ベンソンやミュージシャンのマディ・マソン(レア・マソン)との関係が注目されています。マソンとはベダレス・スクール時代からの知人で、12年後に再会し交際に発展したと『ヴォーグ』で語っています。
カーラはメンタルヘルス問題についても公に話し、うつ病や不安障害の経験を共有することで、若者への啓発に努めています。2023年の『ヴォーグ』インタビューでは、アルコール依存症からの回復についても語り、ソブラエティ(断酒)と自己ケアの重要性を強調。ロサンゼルスの自宅は、彼女の個性を反映した遊び心あふれるデザインで、赤いベルベットのポーカールームやデビッド・ボウイをテーマにしたバスルームなどが話題です。彼女はドラムやギターを演奏し、ビートボックスも得意で、40以上のタトゥーをもち、自身の人生の節目を刻んでいます。
出演作品
カーラ・デルヴィーニュの主な出演作品は以下の通りです。
- アンナ・カレーニナ(2012年)…ジョー・ライト監督の歴史ロマンス映画で、ソロキナ王女役として映画デビュー。キーラ・ナイトレイらと共演。
- ザ・フェイス・オブ・アン・エンジェル(2014年)…アマンダ・ノックス事件を基にした心理スリラーで、ケイト・ベッキンセイルと共演。
- ペーパータウン(2015年)…ジョン・グリーンの小説の映画化で、マーゴ・ロス・スピーゲルマン役を演じ、ティーン・チョイス・アワードを受賞。
- PAN ネバーランド、夢のはじまり(2015年)…ジョー・ライト監督のファンタジー映画で、人魚役として出演。ヒュー・ジャックマンらと共演。
- スーサイド・スクワッド(2016年)…DCコミックス原作のスーパーヴィラン映画で、エンチャントレス役を演じ、注目を集めた。
- ヴァレリアン 千の惑星の救世主(2017年)…リュック・ベッソン監督のSFアクション映画で、ローリーン役を演じ、国際的な評価を得た。
- カーニバル・ロウ(2019年~)…Amazon Prime Videoのファンタジーシリーズで、オーランド・ブルームと共演。
その他、テイラー・スウィフトの「Bad Blood」(2015年)のMVや、ゲーム『グランド・セフト・オートV』(2013年)でラジオDJの声を担当するなど、多岐にわたる活動を行っています。
まとめ
カーラ・デルヴィーニュは、モデルから女優、歌手へと多才なキャリアを築いたイギリスのスター。名門家系に生まれ、困難な青春期を乗り越え、ファッション界で成功を収めた後、演技の世界で新たな挑戦を続けています。メンタルヘルスやセクシャリティについて率直に語る姿勢は、若い世代に影響を与え、彼女の個性と才能は今後も注目されるでしょう。
レビュー 作品の感想や女優への思い