フィービー・トンキン(Phoebe Tonkin)は、オーストラリア出身の女優です。『H2O: Just Add Water』のクレオ・セルトリ役でブレイクし、『ヴァンパイア・ダイアリーズ』や『オリジナルズ』のヘイリー・マーシャル役で国際的な評価を得ました。AACTA賞受賞者で、ファッションアイコンとしても知られています。
プロフィール
- 名前:フィービー・トンキン(Phoebe Tonkin)
- 本名:フィービー・ジェーン・エリザベス・トンキン(Phoebe Jane Elizabeth Tonkin)
- 生年月日:1989年7月12日(35歳)
- 出生地:オーストラリア・ニューサウスウェールズ州シドニー
- 国籍:オーストラリア
- 職業:女優・モデル
- ジャンル:TV・映画
- 活動期間:2005~現在
生い立ち・教育
フィービー・トンキンは、1989年7月12日、オーストラリアのニューサウスウェールズ州シドニーで生まれ、モスマン地区で育ちました。両親のニコラス・トンキンとジェニファー・トンキンは、彼女の創造的な才能を早くから見出し、支援しました。4歳からクラシックバレエ、ヒップホップ、コンテンポラリーダンス、タップダンスを学び、表現力豊かな子ども時代を過ごしました。12歳になると、シドニーのウォーフ劇場でオーストラリア青少年劇場(Australian Theatre for Young People、ATYP)に参加し、シェイクスピア劇やミュージカル、クラウニング(道化師演技)を学び、演技の基礎を築きました。この時期、彼女はシェイクスピア祭で優勝するなど、早くも才能を発揮しました。
教育面では、シドニーの名門女子校、クイーンウッド・スクール・フォー・ガールズ(Queenwood School for Girls)に通い、演劇プログラムが充実した環境で学びました。また、ロレト・キリビリ校にも一時期在籍し、演技への情熱を深めました。2005年に高校を卒業後、モデル活動を始めつつ、演技のキャリアを本格的に追求しました。彼女は泳ぎが得意ではなかったものの、後の『H2O: Just Add Water』の役作りのために水泳技術を磨きました。
経歴
フィービー・トンキンの女優としてのキャリアは、2006年にオーストラリアの子ども向けテレビ番組『H2O: Just Add Water』でクレオ・セルトリ役を獲得したことから始まりました。このファンタジー・シリーズは、水に触れると人魚に変身する3人の少女の物語で、トンキンは主要キャストとして3シーズン出演。世界2500万人以上の視聴者を獲得し、2008年にオーストラリア映画協会(AFI)賞の最優秀女優賞にノミネートされるなど、高い評価を受けました。この作品では、共演者のクレア・ホルトやカリバ・ハインと親交を深め、後のプロジェクトでも再共演しています。
2010年、トンキンは映画デビュー作『トゥモロー 僕たちの国が侵略されたら』でフィオナ・マックスウェル役を演じました。このアクション映画は、ジョン・マースデンの小説に基づき、故郷を侵略者から守るティーンエイジャーたちの物語です。彼女の演じた裕福で気取った少女役は好評で、続編が計画されましたが、実現しませんでした。2011年1月、国際的なキャリアを目指してロサンゼルスに移住。同年3月、CWの超自然ドラマ『シークレット・サークル』でフェイ・チェンバレン役にキャスティングされ、秘密の魔女団に属する自由奔放な魔女を演じました。この役は批評家から絶賛され、バラエティ誌の「注目の新顔」やE! Onlineの「2011年のブレイクアウトTVスター」に選ばれました。しかし、シリーズは1シーズンで打ち切りとなりました。
2012年、トンキンはホラー映画『Bait 3D』でジェイミー役を演じ、津波でスーパーマーケットに閉じ込められた人々を描く作品で再びクレア・ホルトやカリバ・ハインと共演。同年、CWの『ヴァンパイア・ダイアリーズ』でヘイリー・マーシャル役を獲得し、シーズン4で werewolf として登場。彼女のキャラクターは人気を博し、2013年にスピンオフ『オリジナルズ』がスタート。トンキンは2013年から2018年まで全5シーズンで主要キャストとして出演し、ヴァンパイアと werewolf の複雑な関係を描くヘイリー役で世界的な名声を得ました。
2016年、トンキンは短編映画『Furlough』を監督し、初の監督作品を発表。2018年には、SBSのスリラーミニシリーズ『Safe Harbour』でエミー賞を受賞するなど、オーストラリアでの活動も続けました。2019年から2020年には、StanのSFドラマ『Bloom』で若きグウェン・リード役を演じ、2022年にはダミアン・シャゼルの映画『バビロン』に出演し、ハリウッドでの地位を確立。2024年には、Netflixの『Boy Swallows Universe』でフランシス・ベル役を演じ、2025年にAACTA賞最優秀女優賞を受賞。この作品は22のAACTAノミネートを記録し、トンキンの演技は原作者トレント・ダルトンから「真実で希望に満ちた」パフォーマンスと絶賛されました。同年、映画『Kid Snow』がシドニー映画祭で初公開され、AACTA最優秀女優賞にノミネートされました。
トンキンはモデルとしても活躍し、Teen Vogue、Vogue Australia、ELLE Australiaなどで撮影を行い、ChanelやTiffany & Co.とコラボレーション。2012年には、友人のテレサ・パーマーと健康サイト「YourZenLife」を立ち上げ、ファッションやウェルネスにも影響力を発揮しています。
私生活
フィービー・トンキンはプライベートでも注目を集めています。2013年から2017年まで、『ヴァンパイア・ダイアリーズ』で共演したポール・ウェズリーと交際しましたが、破局。過去には、俳優のエド・ウェストウィック(2011年)、ザビエル・サミュエル(2011年)、トム・フェルトン(2006~2008年)、ジョセフ・ゴードン=レヴィット(2012年)との交際が噂されました。2016年夏には妊娠の噂が流れましたが、トンキンはこれを否定し、プライバシーを重視しています。2023年現在、独身で結婚歴はありません。
トンキンは動物愛好家で、特に愛犬をソーシャルメディアで頻繁に紹介。環境保護や動物愛護の活動にも積極的で、2015年からプラン・インターナショナルのグローバルアンバサダーを務めています。フランス語が堪能で、幼少期にフランスに住んでいた経験から国際的な魅力を持ち、ファッションアイコンとしても知られ、Chanelのキャンペーンなどに参加。趣味としてヨガやハイキングを楽しみ、健康的なライフスタイルを提唱しています。2023年の時点で、純資産は約500万ドルと推定されています。
出演作品
以下は、フィービー・トンキンの主要な出演作品です。
TV
- H2O: Just Add Water(2006~2010年):クレオ・セルトリ役。人魚に変身する少女の物語で主演。
- Packed to the Rafters(2008年):レクシー役。ゲスト出演。
- Home and Away(2008年):ゲスト出演。オーストラリアの人気ソープオペラ。
- The Secret Circle(2011~2012年):フェイ・チェンバレン役。魔女の少女を演じ、ブレイク。
- ヴァンパイア・ダイアリーズ(2012~2013年):ヘイリー・マーシャル役。シーズン4で werewolf として登場。
- オリジナルズ(2013~2018年):ヘイリー・マーシャル役。スピンオフで主要キャスト。
- Stalker(2015年):ニコール・クラーク役。犯罪ドラマでゲスト出演。
- Safe Harbour(2018年):エミー賞受賞のスリラーミニシリーズ。
- Bloom(2019~2020年):グウェン・リード役。SFドラマ。
- Boy Swallows Universe(2024年):フランシス・ベル役。AACTA賞受賞。
映画
- Tomorrow, When the War Began(2010年):フィオナ・マックスウェル役。アクション映画。
- Bait 3D(2012年):ジェイミー役。ホラー映画。
- Billionaire Ransom(2016年):エイミー・ティルトン役。スリラー映画。
- The Ever After(2015年):メイベル役。ドラマ映画。
- The Place of No Words(2020年):ファンタジードラマ。
- Transfusion(2023年):アクション映画。
- バビロン(2022年):ジェーン・ソーントン役。ハリウッド黄金時代を描く。
- Kid Snow(2025年):ドラマ映画。AACTA賞ノミネート。
- Night Shift(2024年):ホラー映画。
- We Are Gathered Here Today(2025年):公開予定。
その他
- MV:マイルズ・フィッシャーの「Don’t Let Go」(2011年)。
- 広告:Vauxhall Motors、Smythson、Chanelのキャンペーン。
- 監督作品:短編映画『Furlough』(2016年)。
まとめ
フィービー・トンキンは、『H2O: Just Add Water』でのクレオ役でキャリアをスタートさせ、『The Secret Circle』や『オリジナルズ』で国際的な成功を収めたオーストラリアの女優です。演技だけでなく、モデル、監督、環境保護活動家としても活躍し、ファッションやウェルネス分野で影響力を持つマルチタレントです。『Boy Swallows Universe』での演技は特に高く評価され、彼女のキャリアは今後も進化を続けそうです。
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