『マックス&エリー 15歳、ニューヨークへ行く!』は1962年のアメリカを舞台に、母を亡くした少女エリーと親友マックスが、ニューヨークを目指す青春ロードムービー。仲間と共に3,000マイルの旅で夢を追い、成長する物語。
基本情報
- 邦題:マックス&エリー 15歳、ニューヨークへ行く!
- 原題:Dear Eleanor
- 公開年:2016年
- 製作国:米国
- 上映時間:89分
あらすじ
1962年、カリフォルニアの田舎町。母キャロライン(クレア・バン・ダー・ブーム)を亡くし、悲しみに暮れるエリー(リアナ・リベラト)は、怠惰な父ボブ(ルーク・ウィルソン)と幼い兄弟を残し、親友マックス(イザベル・ファーマン)と共に車でアメリカ大陸横断の旅に出る。二人の目的地は、憧れの元ファーストレディ、エレノア・ルーズベルトが住むニューヨーク。旅の途中、マックスの叔母でショーガールのデイジー(ジェシカ・アルバ)や脱獄囚のフランク(ジョシュ・ルーカス)と出会い、共に旅を続ける。それぞれが抱える夢や目的に向かって、4人は3,000マイルにわたる冒険を繰り広げる。時にユーモラスで時に困難な旅を通じて、エリーとマックスは友情を深め、人生の意味を見出していく。
解説
『マックス&エリー 〜15歳、ニューヨークへ行く!〜』(原題:Dear Eleanor)は、1960年代のアメリカを背景にした青春ロードムービーで、少女たちの成長と友情を描いた心温まる作品。ケヴィン・コナリー監督が手がけ、時代背景を活かしたレトロな雰囲気や音楽、ファッションが魅力。物語は、喪失感を抱えるエリーと冒険心旺盛なマックスが、社会の枠組みを超えて自由を求める姿を通じて、若者の自己発見と絆の大切さを伝えています。89分という短めの尺で、軽快かつ感動的なストーリーが展開され、観客に「ほっこりした気分」を与えると評されています。 特に、60年代のアメリカ文化や女性の自立というテーマが、現代の観客にも共感を呼びます。
女優の活躍
『マックス&エリー 15歳、ニューヨークへ行く!』の主演を務めるリアナ・リベラト(エリー)とイザベル・ファーマン(マックス)は、若手女優として注目を集めました。リアナ・リベラトは、『チャット 罠に落ちた美少女』(2010年)で主演を務め、感情豊かな演技で知られています。本作では、母の死による喪失感と内面的な葛藤を抱えるエリーを繊細に演じ、観客に深い共感を呼び起こしました。一方、イザベル・ファーマンは『エスター』(2009年)での強烈な印象から一転、マックス役では活発で勇敢な少女を自然体で表現。彼女のエネルギッシュな演技は、物語の推進力となっています。また、ジェシカ・アルバが演じるデイジーは、華やかなショーガールとしての存在感で物語に彩りを加え、コミカルかつ人間味あふれる演技で脇を固めました。彼女は『シン・シティ』(2005年)などでの経験を活かし、短い出番ながら印象的な役割を果たしています。
女優の衣装・化粧・髪型
『マックス&エリー 15歳、ニューヨークへ行く!』の衣装・メイクアップ・ヘアスタイルは、1960年代のアメリカを忠実に再現し、視覚的な魅力となっています。エリー(リアナ・リベラト)は、控えめで清楚なスタイルが特徴。彼女の衣装は、シンプルなワンピースやスカートにカーディガンを合わせた、典型的な60年代の少女らしい装い。淡いパステルカラーや花柄が多用され、彼女の内向的で優しい性格を反映しています。メイクはナチュラルで、薄いピンクのリップと軽いマスカラが中心。ヘアスタイルは、緩やかなウェーブのミディアムヘアで、時代感を出しつつも少女らしい柔らかさを強調。
マックス(イザベル・ファーマン)は、より大胆で冒険的な性格を反映し、ジーンズやチェック柄のシャツなど、カジュアルで動きやすい衣装が目立ちます。彼女のメイクはエリーより少し濃いめで、アイラインを強調した60年代風のキャットアイが特徴。ヘアスタイルはポニーテールやハーフアップで、活動的な印象を与えます。
デイジー(ジェシカ・アルバ)は、ショーガールらしい華やかなスタイルが際立ちます。スパンコール付きのドレスや鮮やかな色のスカーフ、大きなサングラスが彼女の衣装の特徴。メイクは濃いアイシャドウと鮮やかな赤いリップで、60年代のグラマラスな雰囲気を体現。ヘアスタイルはボリュームのあるアップスタイルやカールが強いロングヘアで、ショービジネスの世界を表現しています。これらの衣装・メイク・ヘアスタイルは、時代背景と各キャラクターの個性を強調し、物語の没入感を高めています。
キャスト
- マックス:イザベル・ファーマン(日本語吹き替え:喜多村英梨)
- エリー:リアナ・リベラト(日本語吹き替え:須藤祐実)
- ビリー:ジョエル・コートニー(日本語吹き替え:山下大輝)
- フランク:ジョシュ・ルーカス(日本語吹き替え:俊藤光利)
- ボブ:ルーク・ウィルソン(日本語吹き替え:松本保典)
- デイジー:ジェシカ・アルバ(日本語吹き替え:東條加那子)
- バッド:パトリック・シュワルツェネッガー(日本語吹き替え:落合福嗣)
その他、アイオン・スカイなどが出演。
スタッフ
- 監督:ケヴィン・コナリー
- 製作:チャック・パチェコ
- 製作総指揮:ロバート・エイブラモフ
- 音楽:アーロン・ジグマン
- 撮影:スティーヴン・フィアリン
- 編集:クリス・ペピケヴィン・コナリーは『きみに読む物語』(2004年)の俳優としての経験を活かし、本作で監督として軽快な演出を披露。
ほか、アーロン・ジグマンの音楽は、60年代のポップスやフォークを基調に、物語の情感を高めています。
総括
『マックス&エリー 15歳、ニューヨークへ行く!』は、60年代のアメリカを舞台に、少女たちの冒険と成長を描いた青春映画です。リアナ・リベラトとイザベル・ファーマンの瑞々しい演技、ジェシカ・アルバの華やかな脇役ぶりが光り、時代を反映した衣装やメイクが物語を彩ります。短い上映時間ながら、友情や夢、自己発見のテーマが丁寧に描かれ、観客に温かい余韻を残します。60年代のレトロな魅力と普遍的な青春の物語が融合した本作は、気軽に楽しめる一作としておすすめです。
レビュー 作品の感想や女優への思い