韓国ドラマ「ジャスティス 復讐という名の正義」(2019年)は、チェ・ジニョク主演の社会派サスペンス。復讐に燃える弁護士イ・テギョンが、巨大権力の闇と対峙。女優連続失踪事件を軸に、弟の死の真相を暴く。ソン・ヒョンジュ、ナナ共演。全16話。
基本情報
- 邦題:ジャスティス 復讐という名の正義
- 原題:저스티스
- 英題:Justice
- 公開年:2019年
- 製作国:韓国
あらすじ
イ・テギョン(チェ・ジニョク)は、司法試験合格を目前に控えた優秀な青年だったが、弟テジュが飲酒運転の事故で亡くなる。加害者は金と権力で軽い刑で済ませ、テギョンは正義を信じる心を失う。そんな彼に、ボムジュン建設の会長ソン・ウヨン(ソン・ヒョンジュ)が近づき、弟の復讐を条件に自分の弁護士になることを提案。テギョンは悪魔のような取引を受け入れ、上流階級専門の弁護士として成功を収めるが、心は空虚だ。7年後、テギョンはソン会長の依頼でさまざまな事件を弁護する中、元恋人で検事のソ・ヨナ(ナナ)と再会。彼女はテギョンの弟の死がソン会長と関連し、さらなる闇が隠されていると告げる。同時期、女優連続失踪事件が発生し、テギョンとヨナはそれぞれ真相を追う。事件の背後には、韓国社会のVIPたちの腐敗と権力の闇が広がっており、テギョンはソン会長の真意と自身の過去に向き合うことになる。復讐、正義、裏切りの間で揺れながら、テギョンは真実を暴けるのか?
解説
「ジャスティス 復讐という名の正義」は、チャン・ホの同名ウェブ小説を原作とした社会派サスペンスドラマです。韓国社会の階級格差や権力の腐敗を鋭く描き、復讐劇としての緊張感と心理描写の深さが特徴。初回から怒涛の展開で視聴者を引き込み、同時間帯視聴率1位を記録する人気を博しました。ウェブ小説原作ならではの緻密なストーリー構成と、登場人物の心理的な葛藤が丁寧に描かれており、犯罪スリラーの要素と社会問題への批評が融合しています。特に、主人公テギョンが正義を捨てて悪魔の手先となる過程や、ソン会長の裏の顔、女優失踪事件の真相が徐々に明らかになる展開は、視聴者に緊張感と考察の余地を与えます。
ドラマのテーマは「正義とは何か」「復讐は正しいのか」を問いかけ、権力者と庶民の対立を軸に展開。テギョンの復讐心とヨナの正義感が交錯し、互いに影響を与え合う姿は、物語に感情的な深みを加えています。また、韓国ドラマらしいスピーディな展開と逆転劇が連続し、視聴者を最後まで飽きさせません。原作の社会現象的な人気を背景に、ドラマも高い評価を受け、特にサスペンスや犯罪ドラマのファンに推奨される作品です。
女優の活躍
本作で主要な女性キャラクターを演じるのは、AFTERSCHOOLのメンバーであるナナが演じる検事ソ・ヨナ。ナナは本作で、アイドル出身とは思えないほどの演技力を見せつけ、視聴者から高い評価を受けました。ヨナは、正義感が強く、テギョンのかつての恋人として彼の過去と向き合う重要な役どころ。ナナは、ヨナの強い信念と感情の揺れを繊細に表現し、特にテギョンとの対立や協力を描くシーンで存在感を発揮。彼女の演技は、物語の重いテーマを支える一翼を担い、視聴者に強い印象を残しました。
ナナはこれまで「グッドワイフ~彼女の決断~」「キルイット~巡り会うふたり~」などに出演し、着実に女優としてのキャリアを築いてきましたが、本作ではさらに一歩進んだ演技を見せ、感情的なシーンでの表現力が高く評価されています。特に、テギョンとの再会や、事件の真相に迫る過程での葛藤を演じる場面では、視聴者の共感を誘う演技が光ります。
女優の衣装・化粧・髪型
ソ・ヨナ役のナナの衣装は、検事としてのプロフェッショナルなイメージを強調するものが中心。主にダークトーンのパンツスーツやタイトなスカートスーツが登場し、知的でクールな雰囲気を演出しています。スーツはシンプルながらもフィット感のあるデザインで、ナナのスタイルの良さを引き立てています。特に、裁判シーンではネイビーやブラックのスーツに白いシャツを合わせ、凛とした印象を与えるスタイリングが目立ちます。一方で、オフのシーンではカジュアルなニットやブラウスを着用し、ヨナの人間らしい一面を表現。
化粧は、検事らしい清潔感と信頼感を重視したナチュラルメイクが基本。薄めのファンデーションに、控えめなアイメイクとヌーディーなリップカラーが多く、ヨナの真面目な性格を反映しています。緊迫したシーンでは、汗や涙でメイクが崩れる演出もあり、リアリティを加えています。髪型は、ショートボブまたはミディアムレングスのストレートヘアが主で、検事としての落ち着いた印象を強調。シーンによっては軽くウェーブをかけたスタイルも登場し、柔らかさをプラスしています。ナナのビジュアルと相まって、ヨナのスタイルは視聴者に強い印象を与え、役柄の魅力を引き立てました。
キャスト
- イ・テギョン:チェ・ジニョク。弟の死をきっかけに復讐に燃える弁護士。正義を捨て、ソン会長と取引を交わす。
- ソン・ウヨン:ソン・ヒョンジュ。ボムジュン建設会長。テギョンに取引を持ちかけ、裏で暗躍する謎多き人物。
- ソ・ヨナ:ナナ(AFTERSCHOOL)。テギョンの元恋人で、正義感あふれる検事。女優失踪事件の真相を追う。
- タク・スホ:パク・ソンフン。巨大企業チョンジングループの副会長。事件に深く関与するキーパーソン。
スタッフ
- 演出:チョ・ウン。「私たちが出会った奇跡」などで知られる。緊張感ある演出でサスペンスを盛り上げる。
- 脚本:チョン・チャンミ。「恋するレモネード」を手掛けた脚本家。心理描写とストーリー展開の巧妙さが特徴。
- 原作:チャン・ホ。同名ウェブ小説の著者。社会問題を鋭く描いた原作がドラマの基盤。
まとめ
「ジャスティス 復讐という名の正義」は、復讐と正義の間で揺れる人間ドラマと、韓国社会の闇を暴く社会派サスペンスが見事に融合した作品です。チェ・ジニョクの迫真の演技、ナナの成長した演技力、ソン・ヒョンジュの重厚な存在感が物語を牽引。ナナのスタイリッシュな衣装とメイクも、役柄の魅力を引き立てます。権力と正義の対決、複雑な人間関係、予測不能な展開は、視聴者を最後まで引きつけるでしょう。サスペンスや社会派ドラマが好きな方におすすめの傑作です。
レビュー 作品の感想や女優への思い