ケイトリン・フィッツジェラルド（Caitlin FitzGerald）は米国の女優・映画製作者。『マスターズ・オブ・セックス』のリビー・マスターズ役や『スウィートビター』のシモーヌ役で知られる。メイン州カムデン出身で、ニューヨーク大学ティッシュ芸術学校やロンドン王立演劇学校で学び、映画やテレビで活躍。
プロフィール
- 名前：ケイトリン・フィッツジェラルド（Caitlin FitzGerald）
- 生年月日：1983年8月25日（42歳）
- 出生地：米国メイン州ノックス郡カムデン
- 職業：女優
- 活動期間：2008年〜
生い立ち・教育
ケイトリン・フィッツジェラルドは、1983年8月25日にアメリカ合衆国メイン州ノックス郡カムデンで生まれました。彼女の父親、デス・フィッツジェラルドはアイルランド系アメリカ人で、ContiGroupのContiSea部門の元CEOであり、Ducktrap River Fish Farm Inc.の創設者です。母親のパム・アレンは『Knitting for Dummies』の著者であり、毛糸会社Quince & Co.の創設者として知られています。芸術とビジネスの両方にルーツを持つ家庭で育ったケイトリンは、幼少期から演技に強い関心を抱いていました。地元のコミュニティ劇場や学校の演劇公演に参加し、早くから舞台に立つ喜びを知りました。
教育面では、マサチューセッツ州のコンコード・アカデミーに寄宿生として通い、2002年に卒業しました。その後、ニューヨーク大学のティッシュ芸術学校に進学し、ステラ・アドラー・スタジオ・オブ・アクティングで演劇を学びました。さらに、演技のスキルを磨くため、ロンドンの名門である王立演劇学校（Royal Academy of Dramatic Art）でも学び、国際的な視点から演技を深める機会を得ました。この多様な教育背景が、彼女の自然体かつ説得力のある演技スタイルの基盤となっています。
経歴
ケイトリン・フィッツジェラルドの俳優としてのキャリアは、2000年代後半から本格的に始まりました。初期には、テレビドラマ『LAW & ORDER：性犯罪特捜班』（2008年）や『ゴシップガール』（2008年）などの人気シリーズにゲスト出演し、注目を集めました。映画デビューは2009年の『恋するベーカリー』で、メリル・ストリープやアレック・ボールドウィンと共演。この作品で彼女は小さな役ながらも存在感を示しました。同年、アン・リー監督の『ウッドストックがやってくる!』にも出演し、ヒッピー文化を描いた作品で若々しいエネルギーを発揮しました。
彼女のブレイクは、2013年から2016年に放送されたShowtimeのドラマ『マスターズ・オブ・セックス』でのリビー・マスターズ役。このシリーズでは、性科学者のウィリアム・マスターズの妻を演じ、複雑な感情や家庭内の葛藤を見事に表現。批評家から高い評価を受け、彼女の名を一気に広めました。その後も、Starzのシリーズ『スウィートビター』（2018-2019年）でシモーヌ役を演じ、ニューヨークのレストラン業界を舞台にした青春ドラマで新たな魅力を披露しました。
映画では、2011年の『ダムゼル・イン・ディストレス』でグレタ・ガーウィグと共演し、独特のユーモアが光る作品で注目されました。2014年には『マンハッタンロマンス』や『アダルト・ビギナー』、2016年にはサスペンススリラー『ブラック・ビューティー』（Always Shine）に出演。さらに、2020年には『シカゴ7裁判』（ダフネ・オコナー役）や『ヒトラーを殺し、その後ビッグフットを殺した男』（マキシン役）など、多彩なジャンルの作品で活躍しています。これらの作品を通じて、彼女はコメディからドラマ、歴史劇まで幅広い役柄をこなす実力派女優としての地位を確立しました。
また、ケイトリンは女優業だけでなく、映画製作にも関心を持ち、インディペンデント映画の分野でプロデューサーとしても活動しています。彼女の多才な才能は、演技のみならずストーリーテリング全般に対する情熱を反映しています。
私生活
ケイトリン・フィッツジェラルドは私生活について比較的プライバシーを保つ傾向にあり、公の場で個人的な詳細を多く語ることはありません。しかし、彼女は俳優のエイダン・ターナー（『ホビット』シリーズや『Poldark』で知られる）との関係で知られています。二人は2018年に交際を始め、2020年に結婚したと報じられています。エイダンとは『ヒトラーを殺し、その後ビッグフットを殺した男』で共演しており、仕事を通じて親密な関係を築いたと考えられます。
ニューヨークを拠点に活動することが多く、都会の喧騒とメイン州の自然豊かな故郷とのバランスを大切にしているようです。また、母親が毛糸会社を経営している影響か、クラフトやデザインにも興味があるとされ、家族との絆も深いことが伺えます。彼女のSNSやインタビューからは、芸術や文化への愛情、そして社会問題に対する意識の高さが垣間見えます。
出演作品
以下はケイトリン・フィッツジェラルドの主な出演作品の一部です（映画とTVを中心に抜粋）。
映画
- 恋するベーカリー（2009）：メリル・ストリープ主演のロマンティックコメディで小さな役を演じる。
- ウッドストックがやってくる!（2009）：アン・リー監督のヒッピー文化を描いた作品。
- ダムゼル・イン・ディストレス（2011）：グレタ・ガーウィグと共演した風変わりなコメディ。
- アダルト・ビギナー（2014）：インディペンデント映画で人間関係の機微を描く。
- マンハッタンロマンス（2014）：ロマンティックな役柄で主演。
- ブラック・ビューティー（2016）：女優同士の嫉妬と狂気を描いたサスペンス。
- シカゴ7裁判（2020）：アーロン・ソーキン監督の歴史ドラマでダフネ・オコナー役。
- ヒトラーを殺し、その後ビッグフットを殺した男（2020）：エイダン・ターナーと共演した奇抜なアドベンチャー映画。
TV
- ウォーターフロント（2025年）：主役に対立する地元のライバル家族のメンバー。
- ライアーズ 私たちのウソ（2025年）：主役女子の母役で家族の複雑な力学を表現。
- LAW & ORDER：性犯罪特捜班（2008）：ゲスト出演。
- ゴシップガール（2008）：短期間の出演で注目を集める。
- マスターズ・オブ・セックス（2013-2016）：リビー・マスターズ役でブレイク。
- スウィートビター（2018-2019）：シモーヌ役でニューヨークのレストラン業界を描く。
- ブルーブラッド NYPD家族の絆（2010-）：ゲスト出演。
まとめ
ケイトリン・フィッツジェラルドは、メイン州の自然豊かな環境で育ち、ニューヨークやロンドンでの質の高い教育を受け、多才な女優として成長しました。『マスターズ・オブ・セックス』や『スウィートビター』での印象的な演技に加え、映画製作にも挑戦する彼女は、現代のアメリカ映画・テレビ業界で独自の存在感を放っています。私生活ではエイダン・ターナーとの結婚が話題となり、プライベートとキャリアの両立を図りながら、さらなる活躍が期待されます。彼女の出演作品は、コメディ、ドラマ、サスペンスと幅広く、その柔軟な演技力で観客を魅了し続けています。
レビュー 作品の感想や女優への思い