カミーユ・ラザ(Camille Razat)は仏国の女優・モデル。Netflixシリーズ『エミリー、パリへ行く』のカミーユ役で国際的に知られる。France 2のドラマ『The Disappearance』のレア・モレル役や、舞台デビュー作『Le Vieux Juif Blonde』でも評価された。オートガロンヌ県サン=ジャン出身。
プロフィール
- 名前:カミーユ・ラザ(Camille Razat)
- 本名:カミーユ・エミリー・ラザ(Camille Émilie Razat)
- 生年月日:1994年3月1日(7366歳)
- 出生地:仏国オクシタニー県トゥールーズ
- 職業:女優・モデル
- 身長:168cm
- SNSサイト:Instagram・Facebook・X
生い立ち・教育
カミーユ・エミリー・ラザ(Camille Émilie Razat)は、1994年3月1日、フランス南西部のオートガロンヌ県サン=ジャンに生まれました。父親はメカヘルス社のディレクターであるパトリック・ラザ、母親はソフロロジスト(出産やリラクゼーションをサポートする専門家)のカトリーヌ・カンテグレルです。トゥールーズで育ち、地元の名門校であるリセ・サン=セルナン(Lycée Saint-Sernin)で学業を修めました。この学校は、フランスの公立高校の中でも優れた教育環境で知られています。幼少期から芸術や表現に興味を示し、特に演技やファッションに惹かれていたとされています。16歳の頃からモデルとしてのキャリアをスタートさせ、早くから美貌と才能を活かして注目を集めました。後に、パリにある名門演技学校クール・フロラン(Cours Florent)で演技を学び、プロの女優としての基礎を築きました。この時期に、彼女は演技への情熱をさらに深め、モデル業と並行して本格的な女優の道を志すようになりました。
経歴
カミーユ・ラザのキャリアは、モデルとしての活動から始まりました。16歳でモデル業界に足を踏み入れ、ルイ・ヴィトン、カルティエ、セリーヌといった高級ブランドのキャンペーンに参加しました。彼女のエレガントで洗練されたルックスは、ファッション業界で高く評価され、2021年にはロジェ・ヴィヴィエの春夏ジュエリーコレクションの広告塔に選ばれました。また、同年にL’Oréal Parisの国際アンバサダーに就任し、ブランドの顔として活動しましたが、2023年に契約は終了しています。
女優としてのキャリアは、2015年にFrance 2で放送されたミニシリーズ『Disparue(The Disappearance)』でレア・モレル役を演じたことから始まりました。このドラマは、音楽フェスティバルの夜に失踪した少女を巡るサスペンスで、彼女の演技は批評家や視聴者から注目を集めました。同年、France 3のドラマ『Capitaine Marleau』のエピソード「Philippe Muir」でサロメ・ドゥレヴィーニュ役としてゲスト出演し、ジェラール・デパルデューと共演しました。これらの役を通じて、彼女はフランス国内での認知度を高めていきました。
2018年には、舞台デビュー作となるアマンダ・ステール作のモノローグ劇『Le Vieux Juif Blonde(老いたブロンドのユダヤ人)』に出演。パリのテアトル・デ・マチュランで、名監督フォルカー・シュレンドルフの演出のもと、彼女は一人芝居に挑戦し、批評家から高い評価を受けました。この舞台は、彼女の演技力の幅を示す重要な機会となりました。
国際的なブレイクは、2020年にNetflixで配信開始された『エミリー、パリへ行く(Emily in Paris)』のカミーユ役で訪れました。リリー・コリンズ演じる主人公エミリーの友人であり、ガブリエル(ルーカス・ブラヴォ)の恋人でもあるカミーユは、魅力的で複雑なキャラクターとして視聴者に愛されました。シーズン2、3にも続けて出演し、2024年までシリーズの主要キャストとして活躍。彼女の自然体で洗練された演技は、シリーズの成功に大きく貢献しました。
映画では、2017年の『Rock’n Roll』で小さな役を演じ、2018年には『The 15:17 to Paris』や『Girls with Balls』、2022年の『Mastemah』、2024年の『Waltzing with Brando』などに出演。また、2022年に自身の制作会社TAZAR PRODUCTIONSを設立し、短編映画『À la dérive』をプロデュースするなど、プロデューサーとしても活動を開始しました。2024年3月には、シリーズ『Les Disparues de la gare』と『Nero』の撮影に参加しています。
私生活
カミーユ・ラザはプライベートを比較的控えめに保つ傾向がありますが、いくつかの興味深いエピソードが公に知られています。彼女はエティエンヌ・バレ(Etienne Baret)という写真家と交際しており、2021年に婚約を発表。インスタグラムで、友人が花びらを投げる中でのロマンチックなキス動画を公開し、話題を集めました。彼女はインタビューで、演技以外の趣味としてボクシングやビデオゲーム(特に『World of Warcraft』)を楽しむことを明かしており、男性的なスタイルやスポーツへの愛を公言しています。
また、彼女はスキンケアにこだわりを持ち、毎月ヒアルロン酸を用いたマイクロニードリングを行うなど、パリジェンヌらしい美容ルーティンを大切にしています。モデル時代に身長が標準的なモデルよりも低かったため、多くの拒絶を経験したと語っており、努力と情熱でキャリアを築いた背景にはその強い意志が垣間見えます。かつては戦場ジャーナリストを目指していたこともある彼女ですが、演技の道に進んだことで自分らしい表現の場を見つけたと述べています。
出演作品
以下は、カミーユ・ラザの主な出演作品です。
TV
- 2015年:Disparue(The Disappearance) – レア・モレル役(France 2)
- 2015年:Capitaine Marleau – サロメ・ドゥレヴィーニュ役(エピソード「Philippe Muir」、France 3)
- 2020年~2024年:エミリー、パリへ行く(Emily in Paris) – カミーユ役(Netflix、シーズン1~3)
- 2024年:Les Disparues de la gare – 撮影中
- 2024年:Nero – 撮影中###映画
- 2014年:La Dernière Virée – サシャ役(短編映画)
- 2017年:Rock’n Roll – ナイトクラブの女役(カメオ出演)
- 2018年:Ami-Ami – ジュリー役
- 2018年:The 15:17 to Paris – 脇役
- 2018年:Girls with Balls – 脇役
- 2018年:L’amour est une fête – キトリー役
- 2021年:Menschliche Dinge(Human Things) – キトリー役
- 2022年:Mastemah – 主演
- 2024年:Waltzing with Brando – 脇役###舞台
- 2018年:Le Vieux Juif Blonde – 主演(テアトル・デ・マチュラン、パリ)
MV
- 2019年:ビッグフロ&オリ『Promesses』
プロデュース作品
- 2022年:À la dérive(短編映画、TAZAR PRODUCTIONS制作)
まとめ
カミーユ・ラザは、モデルから女優へと転身し、フランス国内だけでなく国際的に名を馳せる存在となりました。『エミリー、パリへ行く』でのカミーユ役は、彼女のキャリアの転機となり、ファッションと演技の両方でその魅力を発揮しています。自身の制作会社を立ち上げるなど、さらなる飛躍が期待される若手女優です。
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