『デッドプール2』(2018年)は、マーベルコミックスの異色ヒーロー、デッドプールが活躍するアクションコメディの続編。未来から来たケーブルと戦い、少年を救うためXフォースを結成。R15+指定で、過激なユーモアとアクションが魅力。
基本情報
- 邦題:デッドプール2
- 原題:Deadpool 2
- 公開年:2018年
- 製作国:米国
- 上映時間:120分
- ジャンル:アクション
- 配給:20世紀フォックス映画
あらすじ
元特殊部隊員で不死身のミュータント、デッドプールことウェイド・ウィルソン(ライアン・レイノルズ)は、恋人ヴァネッサ(モリーナ・バッカリン)と幸せな生活を送っていました。しかし、麻薬カルテルの襲撃によりヴァネッサが死に、絶望したウェイドは自殺を試みますが、治癒能力のため死ねません。X-MENのコロッサスに保護され、ミュータントの学校「恵まれし子らの学園」で新たな目的を模索します。初任務で、虐待を受けた少年ラッセル(ジュリアン・デニソン)と出会い、彼を守るため行動しますが、能力抑制装置を付けられ刑務所「アイスボックス」に収監されます。そこへ未来から来たサイボーグ戦士ケーブル(ジョシュ・ブローリン)がラッセルを殺すために現れ、ウェイドは彼を止めるため、運が良いドミノ(ザジー・ビーツ)らを集め「Xフォース」を結成。アクションとユーモア満載で、仲間と共に未来を変える戦いに挑みます。
解説
『デッドプール2』は、2016年の前作の成功を受け、過激なユーモアとアクションをさらにパワーアップさせた作品です。R15+指定の理由は、暴力的な描写や下ネタ、ブラックジョークがふんだんに盛り込まれている点にあります。マーベルコミックスの「X-MEN」シリーズの一作でありながら、従来のヒーロー映画の枠を超え、第四の壁を破るメタな演出やポップカルチャーへの言及が特徴です。監督のデヴィッド・リーチは、アクション監督としての経験を活かし、派手な戦闘シーンとコメディのバランスを絶妙に調整。家族や絆をテーマにしつつ、不謹慎なユーモアで観客を笑わせます。エンドクレジットでのタイムトラベルシーンは、過去の映画やライアン・レイノルズ自身のキャリアをネタにした遊び心が話題となりました。興行収入は約7億8500万ドルを記録し、批評家からも高い評価を受けました。
女優の活躍
モリーナ・バッカリン(ヴァネッサ役)
ウェイドの恋人で、物語の感情的な軸を担います。冒頭での温かいやり取りや、死後の幻としてウェイドを導くシーンで、物語に深みを与える重要な役割を果たしました。バッカリンの自然体な演技は、過激な作品の中で人間らしい温かさを表現し、観客の共感を呼びました。
ザジー・ビーツ(ドミノ役)
運を操るミュータントとしてXフォースの主要メンバー。ビーツのクールで自信溢れる演技は、アクションシーンでの華麗な動きと相まって魅力的。彼女のキャラクターは、物語に新しい風を吹き込み、特に女性ファンの支持を集めました。
ブリアナ・ヒルデブランド(ネガソニック・ティーンエイジ・ウォーヘッド役)
X-MENのメンバーとして、前作から続投。今回は恋人ユキオとの関係が描かれ、クールで不愛想ながらも仲間への忠誠心を見せる演技が光りました。アクションシーンでのエネルギー放出も印象的です。
忽那汐里(ユキオ役)
日本出身の女優で、ネガソニックの恋人でありX-MENメンバー。明るく人懐っこい性格を活かし、短い出番ながらも存在感を発揮。日本のファンにとって彼女のハリウッド映画出演は注目を集めました。
レスリー・アガムズ(ブラインド・アル役)
盲目の老婆でウェイドのルームメイト。コメディリリーフとして、独特のユーモアと毒舌で物語に彩りを加えました。アガムズのコミカルな演技は、シリアスな場面とのバランスを取る役割を果たしています。
女優の衣装・化粧・髪型
モリーナ・バッカリン(ヴァネッサ)
カジュアルな日常着が中心で、シンプルなTシャツやジーンズが登場。化粧はナチュラルで、柔らかいブラウンの髪を下ろしたスタイルが、親しみやすい雰囲気を強調。死後の幻では白いドレスでエーテリアルな印象を与えました。
ザジー・ビーツ(ドミノ)
黒を基調とした戦闘スーツで、機能的かつスタイリッシュ。白と黒のコントラストが特徴のメイク(目の周りの白い模様)が個性的で、ショートカットの髪型は活動的なキャラクターを表現。戦闘シーンでの動きやすさを優先したデザインが目立ちます。
ブリアナ・ヒルデブランド(ネガソニック)
前作の坊主頭から一転、肩までの黒髪で登場。黒いレザーの戦闘服はX-MENのユニフォームを思わせ、ダークなアイメイクがクールな印象を強化。彼女の反骨精神を反映したスタイルです。
忽那汐里(ユキオ)
ピンクの髪が特徴的で、明るい性格を反映。カジュアルなジャケットとパンツの組み合わせに、電撃を操る鎖をアクセサリーとして使用。化粧は控えめで、若々しさと活発さを強調したスタイルが印象的です。
レスリー・アガムズ(ブラインド・アル)
老女らしいラフな部屋着(ローブやスウェット)が中心。化粧はほとんどなく、グレイの髪を無造作にまとめたスタイルが、ユーモラスで親しみやすいキャラクター性を引き立てています。
キャスト
- ライアン・レイノルズ:ウェイド・ウィルソン/デッドプール
- ジョシュ・ブローリン:ケーブル
- モリーナ・バッカリン:ヴァネッサ
- ジュリアン・デニソン:ラッセル/ファイヤーフィスト
- ザジー・ビーツ:ドミノ
- T・J・ミラー:ウィーゼル
- レスリー・アガムズ:ブラインド・アル
- カラン・ソーニ:ドーピンダー
- ブリアナ・ヒルデブランド:ネガソニック・ティーンエイジ・ウォーヘッド
- 忽那汐里:ユキオ
- ステファン・カピチッチ:コロッサス(声)
- ジャック・ケシー:ブラック・トム
- エディ・マーサン:理事長
- ロブ・ディレイニー:ピーター
- ルイス・タン:シャッタースター
- ビル・スカルスガルド:ツァイトガイスト
- テリー・クルーズ:ベドラム
- ブラッド・ピット:バニッシャー(カメオ)
- マット・デイモン:レッドネック#2(カメオ)
- アラン・テュディック:レッドネック#1(カメオ)
スタッフ
- 監督:デヴィッド・リーチ
- 脚本:レット・リース、ポール・ワーニック、ライアン・レイノルズ
- 製作:サイモン・キンバーグ、ライアン・レイノルズ、ローレン・シュラー・ドナー
- 製作総指揮:スタン・リー、ジョナサン・コマック・マーティン、ケリー・マコーミック、イーサン・スミス、アディティア・スード、レット・リース、ポール・ワーニック
- 撮影:ジョナサン・セラ
- 美術:デヴィッド・ショイネマン
- 衣装:カート&バート
- 編集:ダーク・ウェスターベルト、クレイグ・アルパート、エリザベス・ロナルズドッティル
- 音楽:タイラー・ベイツ
- 音楽監修:ジョン・フーリアン
- 視覚効果監修:ダン・グラス
- キャスティング:メアリー・バーニュー、マリソル・ロンカッリ
レビュー 作品の感想や女優への思い