『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016年)はマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の13作目。ヒーロー間の対立を描くアクション大作。キャプテン・アメリカとアイアンマンがアベンジャーズの未来を賭け激突。また、スカーレット・ヨハンソン演じるブラック・ウィドウ(ナターシャ・ロマノフ)とエリザベス・オルセン演じるスカーレット・ウィッチ(ワンダ・マキシモフ)が印象的な活躍を見せます。
基本情報
- 邦題:シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ
- 原題:Captain America: Civil War
- 公開年:2016年
- 製作国:米国
- 上映時間:148分
- ジャンル:アクション
- 配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
女優の活躍
本作では、スカーレット・ヨハンソン演じるブラック・ウィドウ(ナターシャ・ロマノフ)とエリザベス・オルセン演じるスカーレット・ウィッチ(ワンダ・マキシモフ)が特に印象的な活躍を見せます。
ブラック・ウィドウは、アベンジャーズの分裂という難しい状況下で、自身の過去と信念を背景にしながら、チーム・アイアンマン側に立ちつつもキャプテン・アメリカへの共感を示す複雑な立場を演じます。ヨハンソンの演技は、ナターシャの冷静かつ感情的な内面を巧みに表現し、アクションシーンでも彼女の格闘技術が光ります。特に、空港での大規模な戦闘シーンでは、ホークアイとの一対一の戦いで彼女の身体能力と戦術的な思考が見事に描かれています。
一方、スカーレット・ウィッチは、自身の強大な力を制御しきれず、冒頭のラゴスでのミッションで民間人に被害を出してしまいます。この事件がソコヴィア協定の引き金となり、彼女の葛藤と成長が物語の重要な軸となります。オルセンの演技は、ワンダの脆さと力強さを両立させ、感情的な深みを加えています。エミリー・ヴァンキャンプ演じるシャロン・カーターも、CIAエージェントとして重要な役割を果たし、キャプテン・アメリカとの信頼関係を築くシーンで存在感を発揮します。彼女の冷静でプロフェッショナルな姿勢は、物語の緊張感を高めます。
女優の衣装・化粧・髪型
ブラック・ウィドウの衣装は、黒を基調とした戦術スーツで、機能性とスタイリッシュさを兼ね備えています。タイトなデザインは彼女の敏捷性を強調し、戦闘シーンでの動きやすさを考慮したものになっています。髪型は、赤みがかったブロンドのストレートヘアで、前作『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』から変化し、より洗練された印象を与えます。化粧は控えめで、ナチュラルなトーンが彼女のタフなキャラクターを引き立てます。
スカーレット・ウィッチの衣装は、赤と黒を基調としたコートとブーツの組み合わせで、彼女のミステリアスな雰囲気を強調。衣装は彼女の魔術的な力を視覚的に表現し、動きに合わせて流れるようなデザインが特徴です。髪型はダークブラウンのロングヘアで、緩やかなウェーブが彼女の感情的な不安定さを象徴しています。化粧は、淡いリップとスモーキーなアイメイクで、ワンダの内面的な葛藤を表現。シャロン・カーターの衣装は、CIAエージェントらしいシンプルかつ実用的なスーツで、プロフェッショナルな印象を与えます。ブロンドの髪はポニーテールにまとめられ、化粧は最小限で、彼女の真剣な性格を反映しています。
あらすじ
『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』は、2016年に公開されたマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の13作目であり、『キャプテン・アメリカ』シリーズの3作目です。物語は、アベンジャーズがラゴスでのミッション中にスカーレット・ウィッチの力の暴走により民間人に被害が出てしまうところから始まります。この事件をきっかけに、国連はヒーローの活動を政府の管理下に置く「ソコヴィア協定」を提案。トニー・スターク(アイアンマン)は協定を支持し、ヒーローの責任を重視しますが、スティーブ・ロジャース(キャプテン・アメリカ)は自由と個人の信念を優先し、反対します。この対立はアベンジャーズを二つの陣営に分裂させ、チーム・アイアンマンとチーム・キャプテン・アメリカとして衝突します。さらに、キャプテン・アメリカの旧友バッキー・バーンズ(ウィンター・ソルジャー)がテロ事件の容疑者として追われ、事態は複雑化。背後には、ヘルムート・ジモが暗躍し、アベンジャーズの結束を崩す策略を巡らせます。物語のクライマックスでは、空港での大規模なヒーロー同士の戦闘や、トニーとスティーブの感情的な対決が描かれ、アベンジャーズの絆と個々の信念が試されます。
解説
本作は、単なるスーパーヒーロー映画の枠を超え、倫理的・政治的なテーマを深く掘り下げた作品です。ソコヴィア協定を巡る対立は、現実世界の自由と安全保障のバランスという問題を反映しており、観客にどちらの側が正しいのかを考えさせます。トニー・スタークの視点は、過去の行動(特に『アイアンマン』や『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』での過ち)からくる責任感を強調し、スティーブ・ロジャースの視点は、個人の正義と信頼に基づく信念を象徴しています。この二人の対立は、単なる意見の相違ではなく、深い友情と過去の絆に基づく感情的な衝突として描かれ、物語に重みを加えています。
監督のルッソ兄弟は、アクションとドラマのバランスを見事に取り、空港での戦闘シーンはMCU史上最も壮大なシーンの一つとして評価されています。ジモのヴィランとしての役割も独特で、彼は従来の「世界征服」を目指す悪役ではなく、個人的な復讐心からアベンジャーズを内側から崩壊させようとする点で異彩を放ちます。また、本作はスパイダーマン(トム・ホランド)やブラックパンサー(チャドウィック・ボーズマン)のMCU初登場作でもあり、新キャラクターの導入が物語に新たな魅力を加えています。視覚効果、音楽、キャストの演技が一体となり、MCUの転換点となる作品として高い評価を受けました。
キャスト
- クリス・エヴァンス:スティーブ・ロジャース / キャプテン・アメリカ
- ロバート・ダウニー・Jr.:トニー・スターク / アイアンマン
- スカーレット・ヨハンソン:ナターシャ・ロマノフ / ブラック・ウィドウ
- セバスチャン・スタン:バッキー・バーンズ / ウィンター・ソルジャー
- アンソニー・マッキー:サム・ウィルソン / ファルコン
- ドン・チードル:ジェームズ・ローズ / ウォーマシン
- ジェレミー・レナー:クリント・バートン / ホークアイ
- チャドウィック・ボーズマン:ティ・チャラ / ブラックパンサー
- ポール・ベタニー:ヴィジョン
- エリザベス・オルセン:ワンダ・マキシモフ / スカーレット・ウィッチ
- トム・ホランド:ピーター・パーカー / スパイダーマン
- ダニエル・ブリュール:ヘルムート・ジモ
- エミリー・ヴァンキャンプ:シャロン・カーター
- ウィリアム・ハート:サディアス・ロス
スタッフ
- 監督:アンソニー・ルッソ、ジョー・ルッソ
- 脚本:クリストファー・マーカス、スティーヴン・マクフィーリー
- 製作:ケヴィン・ファイギ
- 撮影:トレント・オパロック
- 音楽:ヘンリー・ジャックマン
- 編集:ジェフリー・フォード、マシュー・シュミット
- 視覚効果監修:ジェイソン・バウアーズ
- 製作会社:マーベル・スタジオ
- 配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ
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