『SUPERGIRL/スーパーガール』は、DCコミックスのスーパーヒーロー「スーパーガール」を基にした米国のTV番組。2015年10月26日からCBSで放送開始され、シーズン2以降はThe CWに移行し、2021年11月9日まで全6シーズン、126話が放送されました。主人公のカーラ・ゾー＝エルがスーパーガールとして地球を守る姿を描き、アローバースの一作品としてクロスオーバーも展開。アクション、ドラマ、スーパーヒーロー要素が融合した人気作です。
基本情報
- 邦題：SUPERGIRL/スーパーガール
- 原題：SUPERGIRL
- 放送開始年：2015年
- 再生時間：44分
女優の活躍
『SUPERGIRL/スーパーガール』の主演を務めるメリッサ・ベノイストは、1988年10月4日生まれのアメリカ人女優で、コロラド州リトルトン出身。メリー・マウント・マンハッタン・カレッジで演劇を学び、2012年から2014年まで『グリー』でマーリー・ローズ役を演じて注目を集めました。『SUPERGIRL/スーパーガール』では、主人公カーラ・ゾー＝エル／カーラ・ダンバース／スーパーガール役を全6シーズンにわたり熱演し、クリプトン人の少女が地球でヒーローとして成長する過程を繊細に表現しました。
ベノイストの活躍は、単なる演技にとどまらず、身体的なトレーニングとアクションの自演に及びます。放送開始前の2015年1月に、数千人の候補者から最初にオーディションを受けた彼女は、飛行シーンや格闘を自らこなし、ワイヤーアクションやスタントをこなすための厳しい準備を積み重ねました。シーズン1では、力の覚醒と内面的な葛藤を、明るく純粋な表情と力強いボディランゲージで体現し、視聴者から「スーパーガールの理想像」と絶賛されました。Rotten Tomatoesでは「メリッサ・ベノイストがスーパーマンの元気な従妹として輝く」と評され、彼女の演技がシリーズの92%の批評家支持率を支えました。
シーズン2以降は、アローバースのクロスオーバーイベントで他のヒーローと共演し、存在感を発揮。『インベージョン！』や『クライシス・オン・インフィニット・アース』では、スーパーマン（タイラー・ホークリン）やフラッシュ（グラント・グスティン）と並ぶ堂々たるパフォーマンスを見せ、女性ヒーローのエンパワーメントを象徴しました。また、シーズン5第17話「Deus Lex Machina」では監督も務め、多才さを証明。2016年のサターン賞でブレイクスルー・パフォーマンス賞、2018年と2019年に最優秀女優賞を受賞するなど、キャリアの頂点を極めました。日本語吹替版では小松未可子さんが声を担当し、ベノイストの明るく強いキャラクターを忠実に再現。完結後も、彼女の活躍はアローバースの遺産として残り、女性視聴者に勇気を与え続けています。
女優の衣装・化粧・髪型
メリッサ・ベノイストの衣装は、シリーズのビジュアルアイデンティティを形成する重要な要素です。スーパーガールとしての衣装は、名デザイナーのコリーン・アトウッド（『アロー』や『フラッシュ』も手がけ）によりデザインされ、クラシックな原作を現代的にアップデートしたものです。初代コスチュームは、青いハイネックトップに赤いケープ、プリーツスカート、タイツ、レッドブーツを組み合わせ、ユーロジャージー生地のインナースーツで実用性を高めました。赤と青のコントラストが象徴的で、ベノイスト自身「短いスカートは挑戦的だが、ヒーローの一部」と語っています。Entertainment Weeklyは「過去を尊重したモダンな更新」と称賛しましたが、一部で「ハロウィン衣装のよう」との批判もありました。
シーズン5では、ベノイストの妊娠を考慮し、パンツスタイルに変更。より機能的で動きやすく、現代の女性像を反映しました。メイクは、ヒーローらしいクリアでヘルシーな肌を基調に、目元を強調したナチュラルメイク。戦闘シーンでは耐水性のものが用いられ、汗や血糊に耐久性があります。ヘアスタイルは、長いブロンドヘアをなびかせたクラシックなものから、シーズン5のバングス（前髪）スタイルへ移行。ベノイストのプライベートヘアカットが反映され、「自然な変化」と説明。カーラ・ダンバースの日常衣装は、シンプルなブラウスやスカート、眼鏡で地味さを演出し、メイクは薄く、髪はストレートやポニーテールで親しみやすさを強調。化粧全体は、DCの伝統を守りつつ、ベノイストの明るいイメージを活かしたものです。
- スーパーガール衣装：青トップ、赤ケープ、スカート（初期）/パンツ（後期）、ブーツ
- メイク：クリア肌、アイライン強調、耐久性素材
- ヘア：ロングブロンド（波打つ）、バングス（シーズン5）
- カーラ衣装：オフィスアテンション、眼鏡、シンプルメイク
あらすじ
『SUPERGIRL/スーパーガール』は、クリプトン星の崩壊から逃れた少女カーラ・ゾー＝エルが、地球でスーパーヒーローとして目覚める壮大な物語です。13歳のカーラは、両親ゾー＝エルとアルーラにより、幼い従弟カル＝エル（後のスーパーマン）を守るために宇宙船で地球へ送られます。しかし、船はファントム・ゾーンに迷い込み、24年間凍結状態に。地球到着時、カルは既に成長したスーパーマンとなっており、カーラは力を封印してダンバース家に養子入り。12年後、24歳のカーラはナショナル・シティでキャットコー・ワールドワイド・メディアの秘書として働き、養姉アレックス・ダンバースのDEO（超常異常事態対策局）での活躍を支えます。
転機は、アレックスの乗った飛行機事故。カーラは超人的な力で救出に成功し、「スーパーガール」として公のヒーローへ。DEO長官ハンク・ヘンショー（実態は火星人ジョン・ジョーンズ／マーシャン・マンハンター）と協力し、クリプトン脱走犯やエイリアン脅威と戦います。シーズン1では、母アルーラの姉アストラの反乱軍と対峙、ミリアド計画の洗脳を防ぎます。シーズン2では、ダクサム王子モン＝エルとの恋愛、人間とエイリアンの対立、キャドマス計画を巡る戦い。シーズン3では、未来から来たリージョンとレインの脅威、友人サマンサの変身。シーズン4では、反エイリアン勢力チルドレン・オブ・リバティとレックス・ルーサーの陰謀。シーズン5は、リバイアサンの暗躍とマルチバース危機。最終シーズン6では、ファントム・ゾーンからの脱出と第五次元妖精ニクスリーとの最終決戦。カーラは友情、恋愛、家族の絆を通じて成長し、地球の守護者となります。
解説
『SUPERGIRL/スーパーガール』は、DCユニバースの女性ヒーロー像を再定義した傑作です。開発者はアリ・アドラー、グレッグ・バーランティ、アンドリュー・クリーズバーグで、原作はオットー・バインダーとアル・プラスチノのコミック。CBSでのシーズン1はプロシージャルドラマとしてスタートし、視聴率1296万人を記録しましたが、予算面でThe CWへ移籍。そこではアローバース（『アロー』『フラッシュ』など）と統合され、クロスオーバーが魅力的に。例として、シーズン1第18話「フラッシュ」でのバリー・アレン来訪、シーズン2の「インベージョン！」、シーズン5の「クライシス・オン・インフィニット・アース」ではマルチバースの崩壊と再生を描き、シリーズのスケールを拡大しました。
テーマはエンパワーメントと社会的正義。カーラの「希望の象徴」としての成長は、女性の自己実現を促し、移民や差別問題をエイリアンアナロジーで扱います。シーズン4の反エイリアン運動は、2016年米大統領選の反映とされ、批評家から「タイムリーな社会派」と評価。一方、政治的メッセージの過剰さが「説教臭い」との声も。視覚効果は飛行や熱視線をリアルに再現し、ブレイク・ニーリーの作曲が感動を高めます。Rotten Tomatoesのシーズン平均80%以上支持、Metacritic75/100。視聴率は減少しましたが、ファン忠実度が高く、Saturn賞複数受賞。完結は2021年11月9日で、カーラの結婚と平和な未来が感動を呼び、女性ヒーロー時代の幕開けを象徴します。
キャスト
- メリッサ・ベノイスト as カーラ・ゾー＝エル／カーラ・ダンバース／スーパーガール：主人公のクリプトン人ヒーロー
- カイラー・リー as アレックス・ダンバース／センチネル：カーラの養姉、DEOエージェント
- デヴィッド・ヘアウッド as ジョン・ジョーンズ／マーシャン・マンハンター／ハンク・ヘンショー：DEO長官、火星人
- メカード・ブルックス as ジミー・オルセン／ガーディアン：キャットコーの写真家、ヴィジランテ
- ジェレミー・ジョーダン as ウィン・シュォット Jr.／トーマン：技術者、カーラの親友
- キャリスタ・フロックハート as キャット・グラント：キャットコー創業者、メディア界の女王
- クリス・ウッド as モン＝エル：ダクサム王子、カーラの恋人
- フロリアナ・リマ as マギー・ソーヤー：NCPD刑事、アレックスの恋人
- ケイティ・マクグラス as レナ・ルーサー：LコーポレーションCEO、レックスの妹
- オデット・アナブル as サマンサ・アリアス／レイン：シングルマザー、世界破壊兵器
- ジェシー・ラス as クエル・ドックス／ブレインイアック5：リージョン知性体
- サム・ウィットワー as ベンジャミン・ロックウッド／エージェント・リバティ：反エイリアン指導者
- ニコール・メインズ as ニア・ナル／ドリーマー：トランスジェンダー記者、夢予知ヒーロー
- アプライル・パーカー・ジョーンズ as ローレン・ヘイリー大佐：DEO軍人
- アジー・テスファイ as ケリー・オルセン：ジミーの妹、軍人カウンセラー
- アンドレア・ブルックス as イヴ・テスマッチャー：Lコーポレーション研究員、レックスのスパイ
- ジュリー・ゴンザロ as アンドレア・ロハス／アクラタ：オブシディアンCEO
- スタズ・ネアー as ウィリアム・デイ：潜入記者
- タイラー・ホークリン as カル＝エル／スーパーマン：カーラの従兄、ゲスト出演
- ヘレン・スレイター as エリザ・ダンバース：カーラの養母、元スーパーガール役者
- ディーン・ケイン as ジェレマイア・ダンバース：カーラの養父、元スーパーマン役者
ゲスト
- ドナ・ベネディクト：デオ・エージェント役
- エリアナ・ジョーンズ：ジョシー役
- トリスティン・メイズ：マックスウェル・ロードの助手役
- ローラ・ヴァンダーヴォート：インディゴ／ブレイニアック8役
- キャサリン・マクナマラ：ミア・スモーク役
- イタリア・リッチ：シボーン・スマイス／シルバー・バンシー役
スタッフ
- 開発・原作：アリ・アドラー、グレッグ・バーランティ、アンドリュー・クリーズバーグ（DCコミックス：オットー・バインダー、アル・プラスチノ）
- 製作総指揮：グレッグ・バーランティ、アリ・アドラー、アンドリュー・クリーズバーグ、サラ・シャクター、ジェシカ・クエラー、ロバート・ロヴナー
- エグゼクティブ・プロデューサー：ジェフ・ジョンズ、ジェシー・ワーン
- 監督（主なもの）：グレン・ウィンター（パイロット）、ケヴィン・スミス（複数エピソード）、チャド・ロウ、デヴィッド・ヘアウッド（キャスト兼）
- 脚本家（主なもの）：アリ・アドラー、グレッグ・バーランティ、ジェシカ・クエラー、ロバート・ロヴナー
- 作曲：ブレイク・ニーリー、ダニエル・ジェームズ・チャン
- 撮影監督：マイケル・バレット、デイビッド・ストックトン
- 編集：アンディ・アルマガニアン、バーbara・ジェラード
- 衣装デザイン：コリーン・アトウッド
- 視覚効果：ワーナー・ブラザース・ビジュアルエフェクト
- 製作会社：バーランティ・プロダクションズ、ワーナー・ブラザース・テレビジョン
- 放送局：CBS（シーズン1）、The CW（シーズン2-6）
レビュー 作品の感想や女優への思い