『クルエラ』(2021年)はディズニーアニメ「101匹わんちゃん」の悪役クルエラの誕生秘話を描いた実写映画。エマ・ストーンが主演し、華やかな衣装と音楽が魅力です。1970年代のパンクムーブメントが吹き荒れるロンドンを舞台に、ファッションデザイナーを夢見る少女エステラが、カリスマデザイナーのバロネスとの出会いをきっかけに、復讐心に満ちたクルエラへと変貌していく過程が展開されます。
基本情報
- 邦題:クルエラ
- 原題:Cruella
- 公開年:2021年
- 製作国・地域:アメリカ合衆国
- 上映時間:134分
- ジャンル:コメディ、クライム
- 配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
女優の活躍
エマ・ストーンは本作でエステラ/クルエラを演じ、少女からヴィランへの変貌を鮮やかに表現しています。彼女の演技は、幼少期の純粋さと復讐心の狂気を巧みに描き分け、批評家から高い評価を受けました。特に、クルエラの特徴的な笑い声を練習し、役に没入した点が注目されます。
ストーンはこれまでのキャリアで「ラ・ラ・ランド」でアカデミー賞主演女優賞を受賞しており、本作でもその演技力が発揮されています。彼女の存在感が映画の中心となり、ファッション業界の競争や復讐のドラマを支えています。共演者のエマ・トンプソンとの対峙シーンでは、緊張感あふれる演技が光ります。
ストーンの活躍は、ディズニー作品への初参加ながら、ヴィランの複雑な内面を深く掘り下げ、観客を引き込むものとなっています。彼女の表現力は、物語のテーマである創造性と破壊性を体現しています。
女優の衣装・化粧・髪型
エマ・ストーン演じるクルエラの衣装は、ジェニー・ビーヴァンがデザインし、合計47着が制作されました。これらは1970年代のパンクロックを基調とし、ヴィヴィアン・ウエストウッドやアレキサンダー・マックイーンの影響を受けています。赤いガウンやダルメシアン柄のコートが代表的で、華やかさと過激さを兼ね備えています。なお、米国の歌手ナンシー・シナトラがレコーディングした「にくい貴方」の一部が本作で使用されています。
衣装のハイライトは、ゴミ収集車から出てくるガウンで、5,060枚の手作り花びらを使用したものです。これらのデザインは、クルエラの反骨精神を象徴し、ファッションショーのようなシーンで観客を魅了します。バロネスとの対比で、クルエラの衣装はより革新的で破壊的な印象を与えます。
化粧はナディア・ステーシーが担当し、重い黒のウィングアイライナーと深い赤のリップが特徴です。顔に「the future」と書かれたメイクは、セックス・ピストルズのアルバムをオマージュしており、パンクの精神を反映しています。肌は淡いトーンで、劇的な表情を強調します。
髪型は半黒半白のツートーンがシグネチャーで、幼少期から続く遺伝的な特徴です。復讐時に赤く染めていた髪を元に戻し、ワイルドなスタイルに仕上げています。このヘアデザインは、クルエラの二面性を視覚的に表し、メイクアップ部門でアカデミー賞にノミネートされました。
あらすじ
エステラ・ミラーは、ファッションの才能に恵まれた少女ですが、半黒半白の髪と強い性格から学校でトラブルを起こします。母親のキャサリンに連れられロンドンへ向かう途中、バロネスが主催するパーティーで母親がダルメシアンに突き落とされ死亡します。孤児となったエステラは、ジャスパーとホーレスという浮浪児と出会い、髪を赤く染めて泥棒として生きていきます。
10年後、エステラはリバティ百貨店で清掃員として働きながら、ファッションデザイナーを夢見ます。酔った勢いでショーウィンドウを奇抜にデザインしたところ、バロネスにスカウトされ、彼女の下で才能を発揮します。しかし、バロネスが母親のネックレスを着けていることに気づき、母親の死がバロネスの仕業だと知ります。
復讐を決意したエステラは、クルエラに変身し、半黒半白の髪に戻して華やかな衣装でバロネスのイベントを妨害します。ジャスパーとホーレス、アーティの助けを借り、ダルメシアンを誘拐し、ネックレスを取り戻そうとします。やがて、バロネスが実母で、エステラを捨てさせた真相が明らかになります。
クライマックスで、クルエラはバロネスを崖から突き落とし、屋敷を継承します。エンドクレジットでは、ダルメシアンの子犬をロジャーとアニータに贈り、「101匹わんちゃん」へのつながりを示します。
解説
映画『クルエラ』はディズニーアニメ「101匹わんちゃん」のスピンオフとして、ヴィラン・クルエラの起源を描いています。1970年代のロンドンを舞台に、パンクロックのムーブメントを背景とし、ファッション業界の競争と復讐のテーマを融合させています。監督のクレイグ・ギレスピーは、ユーモアとダークさをバランスよく演出しています。
衣装デザインはアカデミー賞を受賞し、クルエラの47着とバロネスの33着が制作されました。これらはパンクの影響を受け、革新的な素材を使用しています。音楽はニコラス・ブリテルが作曲し、主題歌「Call me Cruella」はフローレンス・アンド・ザ・マシーンが担当しています。日本語版では柴咲コウが歌っています。
物語は、創造性と破壊の二面性を探求し、エステラの変貌を通じてアイデンティティの葛藤を描きます。ディズニーのヴィラン再解釈作品として、「マレフィセント」に続く成功作となり、興行収入も好調でした。続編の制作が決定しており、さらなる展開が期待されます。
撮影は2019年にロンドンで行われ、COVID-19の影響を受けつつ完成しました。視覚効果と実写の融合が、ファンタジー要素を高めています。
キャスト
- エマ・ストーン:エステラ/クルエラ
- エマ・トンプソン:バロネス・フォン・ヘルマン
- ジョエル・フライ:ジャスパー
- ポール・ウォルター・ハウザー:ホーレス
- エミリー・ビーチャム:キャサリン
- マーク・ストロング:ジョン
- カイヴァン・ノヴァク:ロジャー
- ジョン・マクリー:アーティ
- カービー・ハウエル=バプティスト:アニータ
- ジェイミー・デメトリウ:ジェラルド
- ティッパー・ザイフェルト=クリーブランド:12歳のエステラ
- ジギー・ガードナー:12歳のジャスパー
- ジョセフ・マクドナルド:12歳のホーレス
スタッフ
- 監督:クレイグ・ギレスピー
- 脚本:デイナ・フォックス、トニー・マクナマラ
- ストーリー原案:アライン・ブロッシュ・マッケンナ、ケリー・マーセル、スティーヴ・ジシス
- 製作:アンドリュー・ガン、マーク・プラット、クリスティン・バー
- 製作総指揮:エマ・ストーン、ミシェル・ライト、ジャリッド・ルボフ、グレン・クローズ
- 音楽:ニコラス・ブリテル
- 撮影:ニコラス・カラカツァニス
- 編集:タティアナ・S・リーゲル
- 衣装デザイン:ジェニー・ビーヴァン
- メイクアップ&ヘアスタイリング:ナディア・ステーシー、ナオミ・ドネ、ジュリア・ヴァーノン



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