映画「リプリー」は1999年に公開された米国のクライム・スリラー。原作はパトリシア・ハイスミスの小説で、貧しい青年トム・リプリーがイタリアで裕福な青年ディッキー・グリーンリーフの生活に憧れ、身分を偽って贅沢な世界を謳歌しようとする物語。マット・デイモン、ジュード・ロウ、グウィネス・パルトロー、ケイト・ブランシェットが出演し、1950年代の美しいイタリアを舞台に心理的な緊張と美しい映像が魅力。
基本情報
- 邦題:リプリー
- 原題:The Talented Mr. Ripley
- 公開年:1999年
- 製作国・地域:アメリカ合衆国
- 上映時間:140分
- ジャンル:ドラマ、クライム、スリラー
リプリー(1999年)予告編 #1 | Movieclips Classic Trailers
女優の活躍
グウィネス・パルトロー
グウィネス・パルトローは、マージ・シャーウッド役を演じています。彼女はディッキー・グリーンリーフの恋人で、物書きとして知的で穏やかな女性です。トム・リプリーの行動に徐々に疑問を抱き、物語の重要な転機を作り出します。パルトローは優しく愛情深い性格を自然に表現し、観客に感情移入を促します。
彼女の演技は、トムの嘘がもたらす悲劇性を強調します。ディッキーの失踪後、マージは独自に調査を進め、トムの二重生活を疑います。このような繊細な心理描写が、映画の深みを増しています。パルトローの安定した存在感は、批評家からも高く評価されました。
ケイト・ブランシェット
ケイト・ブランシェットは、メレディス・ローグ役で裕福な令嬢を演じています。彼女は船上でトムと出会い、トムをディッキーと信じて惹かれます。華やかで魅力的な演技が、映画に華を添えています。ブランシェットはトムの嘘に絡む悲劇的な要素を強調し、心理的な深みを加えました。
彼女の存在は、トムの二重生活の危険性を浮き彫りにします。英国アカデミー賞助演女優賞にノミネートされるなど、演技が高く評価されています。ブランシェットの洗練された魅力が、1950年代の社交界を生き生きと描き出しています。
女優の衣装・化粧・髪型
グウィネス・パルトローの衣装は、1950年代のイタリアらしい実用的でエレガントなスタイルです。白いシャツを腰で結んだり、花柄のミディスカート、シルクのスカーフ、ヘッドバンドを多用します。これらは実用的でありながら清楚で魅力的な印象を与えます。
Dress the Part: _The Talented Mr. Ripley_ | Vogue
https://www.vogue.com/article/dress-the-part-the-talented-mr-ripley
髪型はブロンドのウェーブヘアやアップスタイルが多く、ナチュラルな化粧で清楚さを強調します。ビキニやカジュアルな夏服も登場し、夏のリゾートライフを体現しています。
ケイト・ブランシェットの衣装は、夜会用の豪華なドレスやストラップレスのイブニングドレス、グローブを合わせたグラマラスなものです。ベルベットやレースの素材が使われ、社交界の華やかさを表現します。
髪型は洗練されたウェーブやボブスタイルで、赤いリップやパールネックレス、ヘッドバンドがアクセントです。化粧は洗練され、洗練された令嬢のイメージを完璧に仕上げています。
あらすじ
1950年代のニューヨークで、貧しく孤独な青年トム・リプリーはパーティでピアノを弾く代役を務めます。借りたプリンストン大学のジャケットのため、大富豪ハーバート・グリーンリーフに息子ディッキーの大学時代の友人と間違われます。
トムはとっさに友人を装い、グリーンリーフからディッキーをイタリアから連れ戻す依頼を受けます。報酬として1000ドルが約束されます。トムはディッキーの好みであるジャズを猛勉強してイタリアへ向かいます。
イタリアに着いたトムはディッキーに近づき、豪華なバカンスを共に過ごします。ディッキーの魅力的な生活にトムは憧れを抱き、強い絆を感じます。しかしディッキーは次第にトムを疎み、激しい言葉で別れを告げます。トムは発作的にディッキーを殺害してしまいます。
トムはディッキーになりすまし、二重生活を始めます。ディッキーのパスポートと財布を使い、悠々自適な生活を送ります。ディッキーの友人フレディ・マイルズが現れ、トムを怪しみます。トムはフレディを殺害し、事故に見せかけます。
ディッキーの自殺を偽装し、父親からの仕送りを受け取ります。マージはトムを疑いますが、父親は内密に処理します。トムはマージの友人ピーターと親密になりますが、船で出会ったメレディスとキスする姿をピーターに見られ、ピーターをも殺害します。
解説
「リプリー」は、身分詐称、嫉妬、アイデンティティのテーマを深く探求した心理スリラーです。トム・リプリーの才能ある詐欺師としての成長と道徳の崩壊が、観客に複雑な感情を抱かせます。原作小説に比較的忠実ながら、監督アンソニー・ミンゲラは視覚的に美しいナポリ湾や周辺(一部イスキア島)を舞台に、1950年代イタリアの風景を活用し、物語の緊張感を高めています。
クラス間の格差や同性愛的な含意、自己のアイデンティティへの渇望が描かれ、単なる犯罪物語を超えた深みがあります。マット・デイモンの曖昧で不気味な演技、ジュード・ロウの魅力的なディッキー像が際立ちます。
第72回アカデミー賞で脚色賞、助演男優賞、作曲賞、美術賞、衣裳デザイン賞にノミネートされました。ロジャー・イーバートをはじめ多くの批評家から知的なスリラーとして高評価を受け、Rotten Tomatoesで84パーセントの支持を得ています。原作の続編小説も存在し、映画はハイスミスの世界観を巧みにアレンジしています。
キャスト
- トム・リプリー : マット・デイモン
- ディッキー・グリーンリーフ : ジュード・ロウ
- マージ・シャーウッド : グウィネス・パルトロー
- メレディス・ローグ : ケイト・ブランシェット
- フレディ・マイルズ : フィリップ・シーモア・ホフマン
- ピーター・スミス=キングスリー : ジャック・ダヴェンポート
- ハーバート・グリーンリーフ : ジェームズ・レブホーン
- ロヴェリーニ : セルジオ・ルビーニ
スタッフ
- 監督・脚本 : アンソニー・ミンゲラ
- 原作 : パトリシア・ハイスミス
- 製作 : ウィリアム・ホーバーグ、トム・スターンバーグ
- 撮影 : ジョン・シール
- 音楽 : ガブリエル・ヤレド
- 編集 : ウォルター・マーチ
- 衣装デザイン : ゲイリー・ジョーンズ、アン・ロス




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