ニュージーランドは南太平洋に位置する島国で、北島と南島の二つの主要な島嶼から構成されています。面積は約268,000平方キロメートルで、オーストラリアの東南約1,600キロメートルにあります。人口は約510万人で、首都はウェリントン、最大都市はオークランド。
地形は多様で、南アルプス山脈の急峻な峰や火山、氷河湖、フィヨルド、砂浜が広がります。気候は温帯海洋性で、北部は亜熱帯、南部は涼しいです。経済は農業、酪農、観光業が基幹で、羊毛や乳製品の輸出が有名です。生物多様性が高く、キウィ鳥のような固有種が生息します。
多文化社会で、マオリとヨーロッパ系が主流です。政治は立憲君主制の議会制民主主義で、英国連邦の一員です。環境保護に積極的で、持続可能な発展を目指します。
歴史
ニュージーランドの人間史は比較的短いです。ポリネシア人の祖先であるマオリが1320年から1350年頃にハワイキからカヌーで到着し、独自の文化を発展させました。1642年、オランダの探検家アベル・タスマンが初めてヨーロッパ人として到達しましたが、短期間でした。
1769年、英国のジェームズ・クックが海岸を探索し、地図を作成しました。19世紀初頭、捕鯨者や宣教師が訪れ、英国の影響が増しました。1840年、ワイタンギ条約でマオリ首長と英国が合意し、英国領となりました。これにより土地紛争が生じ、ニュージーランド戦争が1860年代に起きました。
1893年、世界で初めて女性参政権を認めました。1907年自治領となり、1947年完全独立しました。二度の世界大戦で連合国側として参戦し、戦後は経済成長を遂げました。近年、マオリ文化の復興と多文化主義が進んでいます。
文化
ニュージーランドの文化はマオリの伝統とヨーロッパの影響が融合したものです。マオリ文化ではハカの儀式舞踊やタトゥー(タ・マコ)が重要で、ラグビーの試合で披露されます。マナキタンガ(もてなしの精神)が社会の基盤で、客人を温かく迎えます。言語は英語とマオリ語が公用語で、多くの地名がマオリ由来です。芸術では映画産業が活発で、ピーター・ジャクソンの作品が世界的に有名です。
食文化は新鮮なシーフードやラム肉、ワインが特徴で、ハンギ(地中蒸し料理)が伝統的です。スポーツはラグビー、クリケット、ネットボールが人気で、国民的アイデンティティを形成します。多文化主義が進み、アジアや太平洋諸島の影響も加わっています。環境意識が高く、アウトドア活動が日常的です。キウィ(国民の愛称)はリラックスした態度で知られます。
2011年のOECD加盟国の全世帯のうち、シングルペアレント世帯の割合は3~11%の範囲にあり、平均は7.5%。このうち、ニュージーランドは11%。
おもな教育機関
高等教育機関
ニュージーランドには8つの公立大学があり、世界ランキングで上位に入る質の高い教育を提供します。これらは研究と実践を重視します。
- オークランド大学:オークランドに位置し、1883年創立。総合大学で、工学、医学、芸術が強みです。
- オタゴ大学:ダニーデンにあり、1869年創立。医学と健康科学で有名です。
- カンタベリー大学:クライストチャーチに位置し、工学と科学が専門です。
- ウェリントン・ヴィクトリア大学:首都ウェリントンにあり、法学と人文科学が優れます。
- ワイカト大学:ハミルトンに位置し、教育と社会科学が特徴です。
- マッセー大学:パーマストン・ノースにあり、農業と獣医学が強みです。
- オークランド工科大学:技術とビジネスに焦点を当てます。
- リンカーン大学:農業と環境科学を専門とします。
映画演劇学校
映画と演劇の専門学校がいくつかあり、クリエイティブ産業を支えています。実践的なトレーニングが中心です。
- トイ・ファカアリ:ニュージーランド・ドラマ・スクール。ウェリントンにあり、演技、デザイン、プロダクションを教えます。
- サウス・シーズ・フィルム・アンド・テレビジョン・スクール:オークランドに位置し、映画制作と演技のディプロマを提供します。
- ユニテック・パフォーミング・アンド・スクリーン・アーツ校:演技とスクリーン・アクトの学士課程があります。
- アクターズ・プログラム:プロフェッショナルな演技トレーニングを専門とします。
- ヴィクトリア大学フィルム学部:フィルム制作と理論を学びます。
登場する映画
ニュージーランドを舞台にした映画は、自然の美しさと文化を描くものが多くあります。これらはマオリの伝統や社会問題を扱います。
- ピアノ・レッスン(1993年):ニュージーランドの海岸で、女性の自己発見を描きます。
- クジラの島の少女(2002年):マオリの少女が伝統に挑む物語。
- ハント・フォー・ザ・ワイルダーピープル(2016年):少年と叔父の冒険コメディです。
- ワンス・ウォリアーズ(1994年):マオリ家族の都市生活と暴力の問題を扱います。
- BOY ボーイ(2010年):1980年代の田舎で育つ少年の成長物語です。
- ヘブンリー・クリーチャーズ(1994年):少女たちの幻想と犯罪を描きます。
- ユートゥ(1983年):マオリの復讐戦争をテーマにします。
- ヴィジル(1984年):少女の喪失と成長を山岳地帯で語ります。
- ザ・ピアノ(1993年):再び登場しますが、邦題優先です。
- スマッシュ・パレス(1981年):家族崩壊のドラマ。
出身女優・モデル
ニュージーランド出身の女優とモデルは国際的に活躍しています。多くの人がハリウッドで成功を収めています。
- ルーシー・ローレス:Xena: Warrior Princess(1995-2001年、Xena)で有名。
- アンナ・パキン:ピアノ・レッスン(1993年、Flora)、トゥルー・ブラッド(2008-2014年、Sookie Stackhouse)。
- ローズ・マクアイヴァー:iZombie(2015-2019年、Liv Moore)、Once Upon a Time(2012-2018年、Tinker Bell)。
- キーラ・キャッスル=ヒューズ:クジラの島の少女(2002年、Paikea)。
- レイチェル・ハンター:モデルとして活躍し、Sports Illustrated Swimsuit Issueに出演。
- カイリー・バックス:モデルで、ヴォーグやハーパーズ・バザーのカバー。
- アンナ・ハッチソン:Spartacus(2010年、Laeta)、Underworld: Rise of the Lycans(2009、Selene’s Sister)。アクシデント すべてを失った女(2019年、ミーガン・マイヤーズ)、ザ・マーダー 連続殺人事件(2018年、ディアナ)。
- メラニー・リンスキー:Two and a Half Men(2003-2015年、Rose)、The Informant!(2009年、Ginger Whitacre)。
- ジョージア・ファウラー:モデルで、ヴィクトリアズ・シークレット・ファッションショーに出演。
- エミリー・バークレー:Suburban Mayhem(2006年、Christine)。
- キルステン・リンドホルム:デンマーク・オデンセ生まれの元モデル・女優。ハマー・ホラー映画に多く出演。ニュージーランドで育ち、1960年代後半から1970年代初頭にかけて活躍。
- ミラバイ・ピーズ:2013年にTV番組でデビュー。2023年のホラー映画『死霊のはらわた ライズ』でのテレサ役で国際的な注目を集めました。
- アンジェラ・チョウ:中国系ニュージーランド人の女優・脚本家。1992年に中華人民共和国の広東省広州で誕生。幼少期をオークランドで過ごしました。2010年代半ばにアメリカ合衆国のTV番組『Hell on Wheels』でデビュー。
- アンナ・パキン:『トゥルーブラッド』や『X-MEN』シリーズで知られます。2010年の「Give a Damn」キャンペーンでバイセクシュアルであることを公表。
- チャン・チンチュー:北京第二外国語学院で英語を学び、ニュージーランドで英語留学を経験。
- ロゼ(BLACKPINK):1997年生まれ、ニュージーランド出身でメインボーカル。独特の歌声と穏やかな性格が特徴。SAINT LAURENTやTiffanyのアンバサダー。
- タンディ・ライト:長寿ソープオペラ「ショートランド・ストリート」のキャロライン・バクストンナース役で一躍脚光を浴びました。
- トーマシン・マッケンジー:ウェリントン出身の女優。2021年にスリラー映画『オールド』とサイコホラー映画『ラストナイト・イン・ソーホー』に主演。
ちなみに、2025年10月、ヴィクトリアズ・シークレットはオークランド空港にフルフォーマットの店舗を2026年1月にオープンすると発表。
出身女性アスリート
ニュージーランドの女性アスリートは国際的に優れた成績を上げています。多くの人がオリンピックでメダルを獲得します。
- リサ・キャリントン:カヌー選手で、東京2020で金メダル3つ、合計オリンピックメダル9つ。
- ポーシャ・ウッドマン:ラグビー選手で、ワールドカップ優勝、オリンピック金メダル。
- ヴァレリー・アダムズ:砲丸投げで、オリンピック金メダル2つ、世界選手権4連覇。
- ゾイ・サドウスキ=シンノット:スノーボードで、北京2022金メダル、X Games複数優勝。
- エリース・アンドリュース:自転車トラックで、パリ2024金メダル。
- サラ・ウォーカー:BMXで、東京2020銀メダル。
- アリス・ロビンソン:アルペンスキー、世界ジュニア優勝。
- ダニエル・アイチソン:パラアスリートで、パリ2024銀メダル(200m T36)。
- ステイシー・ミケルセン:ホッケーで、オリンピック出場。
- ジョージア・ポンソンビー:ラグビーで、ワールドカップ貢献。


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