クレア・ホルト

クレア・リノン・ホルト（Claire Rhiannon Holt）はオーストラリア出身の米国女優。『H2O: Just Add Water』のエマ・ギルバート役や、『ヴァンパイア・ダイアリーズ』とそのスピンオフ『オリジナルズ』、『レガシーズ』のリベッカ・ミカエルソン役で知られ、映画『47 Meters Down』でも高い評価を受けました。

生い立ち・教育
経歴
私生活
出演作品
まとめ

生い立ち・教育

クレア・リノン・ホルトは、1988年6月11日、オーストラリアのクイーンズランド州ブリスベンに生まれました。父親のジョン・ホルトは医師、母親のアン・ホルトはイギリス出身で、クレアは4人兄弟の次女として育ちました。姉のレイチェル（1987年生）、弟のデビッド（1989年生）、妹のマデリン（1992年生）がいます。父親には9人の兄弟がおり、クレアには40人のいとこがいる大家族です。

幼少期から多才で、スポーツと芸術に親しみました。スイミング、バレーボール、ウォーターポロを楽しみ、テコンドーでは黒帯を取得するほどの腕前でした。また、学校の合唱団に参加し、歌やピアノ、ギター演奏にも才能を発揮しました。学業にも熱心で、当初は医者を目指していましたが、経済的な理由から演技の仕事を始め、後にその魅力に引き込まれました。

2005年にブリスベンのトゥーウォンにある名門女子校、ストゥアートホルム・スクール（Stuartholme School）を卒業しました。演技への興味を深めるため、私立の演技学校で学び、プロの女優としての基礎を築きました。

経歴

クレア・ホルトの女優としてのキャリアは、2006年にオーストラリアの子ども向けテレビ番組『H2O: Just Add Water』でエマ・ギルバート役を獲得したことから始まりました。このファンタジーシリーズは、3人の少女が水に触れると人魚に変身するという物語で、クレアは主要キャストとして2シーズン出演し、Logie AwardやNickelodeon Australia Kids’ Choice Awardを受賞するなど高い人気を博しました。しかし、新たな挑戦を求めて第3シーズン前に降板し、インディアナ・エヴァンス演じるベラに役が引き継がれました。

2008年、ホルトは映画デビュー作となる『Messengers 2: The Scarecrow』の撮影のためブルガリアのソフィアへ渡りました。このホラー映画は2007年の『The Messengers』の続編で、ノーマン・リーダスらと共演し、2009年にDVDでリリースされました。

2011年、米国でのキャリアを本格化させ、TV映画『Mean Girls 2』でチャスティティ・メイヤー役を、ミステリードラマ『プリティ・リトル・ライアーズ』のシーズン1と2でサマラ・クック役を演じました。同年、CWの超自然ドラマ『ヴァンパイア・ダイアリーズ』でリベッカ・ミカエルソン役に抜擢され、ブレイクを果たしました。この役は、オリジナル・ヴァンパイアの一人で、シリーズのスピンオフ『オリジナルズ』（2013～2018年）および『レガシーズ』（2021～2022年）でも継続して演じ、ティーン・チョイス・アワードにノミネートされるなど高い評価を受けました。『オリジナルズ』ではシーズン1でレギュラーを務めた後、ゲスト出演を続け、2018年の最終回にも登場しました。

2015年から2016年には、NBCの時代犯罪ドラマ『Aquarius』でシャルマン・タリー役を演じ、1960年代の社会・政治的背景を研究して役作りに臨みました。2017年には、ホラー映画『47 Meters Down』でケイト役を演じ、マンディ・ムーアやマシュー・モディーンと共演。海中でサメに囲まれるスリリングなストーリーで、批評家から好評を得ました。また、同年、ABCのスリラードラマ『Doomsday』の主演カイラ役を務めましたが、シリーズはパイロット版で終了しました。

2021年には、ホラーコメディ映画『Untitled Horror Movie』に出演し、製作総指揮も務めました。また、ブランド「Andie Swim」とコラボレーションして水着コレクションをデザインするなど、演技以外の分野でも活躍しています。2024年には、VEE Collectiveとコラボしてバッグのデザインを手がけ、ファッション業界での影響力を拡大しました。さらに、2023年に自身のウェブサイトを開設し、メイクアップやファッション、マタニティに関するコンテンツをファンに提供しています。

私生活

クレア・ホルトは私生活でも注目を集めています。2015年7月、テレビプロデューサーのマット・カプランと婚約し、2016年4月28日に結婚しました。しかし、2017年4月27日にカプランが「和解しがたい相違」を理由に離婚を申請し、ホルトも5月2日に応じ、姓をカプランからホルトに戻すことを求めました。

2017年6月から不動産エグゼクティブのアンドリュー・ジョブロンと交際を始め、同年12月3日に婚約を発表。2018年3月、インスタグラムで流産を経験したことを公表し、多くのファンから支持を受けました。同年8月18日にジョブロンと結婚し、2019年に長男ジェームズ、2020年に娘エル、2023年に次男を出産し、3児の母となりました。2023年5月、カンヌ映画祭で3度目の妊娠を発表しました。

ホルトは2019年11月に米国市民権を取得し、オーストラリアと米国の二重国籍を保持しています。趣味としてスキューバダイビングを楽しみ、動物愛護やメンタルヘルス啓発に積極的に取り組んでいます。また、絵画の才能を持ち、ソーシャルメディアで作品を公開しています。2024年11月には、Maybellineと提携してニューヨークシティマラソンに参加し、3度目のマラソン完走を果たしました。

出演作品

以下は、クレア・ホルトの主要な出演作品です（テレビと映画に分けて記載）。

TV

H2O: Just Add Water（2006～2008年）：エマ・ギルバート役。オーストラリアのファンタジーシリーズで、少女が人魚に変身する物語。
プリティ・リトル・ライアーズ（2011年）：サマラ・クック役。シーズン1と2でゲスト出演。
ヴァンパイア・ダイアリーズ（2011～2014年）：リベッカ・ミカエルソン役。オリジナル・ヴァンパイアとして主要キャストに。
オリジナルズ（2013～2018年）：リベッカ・ミカエルソン役。シーズン1でレギュラー、以降はゲスト出演。
Aquarius（2015～2016年）：シャルマン・タリー役。1960年代を舞台にした犯罪ドラマ。
レガシーズ（2021～2022年）：リベッカ・ミカエルソン役。スピンオフで2エピソードに出演。
Doomsday（2017年）：カイラ役。ABCのパイロットドラマ（未放送）。

映画

Messengers 2: The Scarecrow（2009年）：リンジー・ロリンズ役。ホラー映画の主演。
Mean Girls 2（2011年）：チャスティティ・メイヤー役。テレビ映画。
Blue Like Jazz（2012年）：ペニー役。コメディドラマ。
47 Meters Down（2017年）：ケイト役。サメをテーマにしたサバイバルホラーで主演。
The Divorce Party（2019年）：スーザン役。ロマンティックコメディ。
A Violent Separation（2019年）：アビー役。ドラマ映画。
Untitled Horror Movie（2021年）：ケリー役。ホラーコメディで主演兼製作総指揮。

その他

MV：The Madden Brothersの「We Are Done」（2014年）、ダスティン・リンチの「Small Town Boy」（2017年）。
広告：Dreamworld、Sizzler、Queensland Lifesavingのキャンペーンに出演。

まとめ

クレア・ホルトは、オーストラリア出身の女優として『H2O: Just Add Water』でデビューし、『ヴァンパイア・ダイアリーズ』や『オリジナルズ』でのリベッカ・ミカエルソン役で国際的な名声を得ました。映画『47 Meters Down』や『Aquarius』での演技も高く評価され、幅広いジャンルで活躍しています。私生活では、家族を大切にし、慈善活動やファッション分野でも影響力を発揮。スポーツや芸術への情熱を持ち続ける多才な人物です。