『デリシャス』(原題:Delicious)は、ネレ・ミューラー・シュテーフェン(Nele Mueller-Stöfen)の監督デビュー作。ドイツの裕福な一家が、夏休みにプロヴァンス地方で若い女性を家事手伝いとして雇いますが、その後、一家の生活は徐々に変化し、劇的な結末を迎えます。
『パノラマ2025』に選ばれた本作は、2025年2月18日に第75回ベルリン国際映画祭でプレミア上映されました。2025年3月7日からNetflixでストリーミング配信され、全世界で公開。
デリシャス
- 原題:Delicious
- 公開年:2025年
- 製作国:ドイツ
- 上映時間:102分
- 撮影地:仏国プロヴァンス
- 製作会社:カクタス・フィルム、コンプリゼン・フィルム
- 配給会社:Netflix
- 公式サイト:komplizenfilm.de
- 視聴:netflix.com
予告編はこちら。
見どころ
- ヴァレリー・パフナー、ファーリ・ヤルディム、カルラ・ディアス出演。
- 階級間で高まる緊張関係を描く心理サスペンス。
あらすじ
プロヴァンス地方にあるフランスの別荘でのどかな夏を過ごしていたドイツ人一家は、田舎道で若い女性を誤ってはねてしまい、その女性を引き取ります。最初は親切そうに見えた家族も、やがてそれぞれの隠された動機が明らかになり、その女性とは違う何かを求めるようになります。この過ちは、最終的に家族全員の人生を一変させる、予期せぬ結末へとつながっていくのです…。
感想
オープンな結末、憎むべきか好きになるべきかわからないキャラクター、突然の展開が好きな人は、この映画『デリシャス』を気に入るかもしれません。
テーマは決して目新しいものではないし、冒頭からこの先が見えてくるのですが、対立しているにもかかわらず、両者を理解させる緊張感があり、この人たちを観察し続けたいと思わせるのに十分な不安と痒みがあるため、私は楽しいと感じました。
最後には突然のジャンル転換があり、すべてが隠喩的になり、さらに興味をそそります。もっとも隠喩の破壊力が足らないので傑作という結論には至らないのですが、Netflixの多くの作品に比べれば、忘れられない作品であることは確か。私はNetflixで観た作品のタイトルをリストアップしていますが、1週間後にはもうそのタイトルが何だったのか思い出せないことがよくあります(;^ω^) この映画の場合、そのようなことは起こりそうにありません。
解説
撮影は2023年11月24日にフランス・プロヴァンス=アルプ=コート・ダジュールで終了しました。本作はコンプリツェン・フィルムがNetflixのために製作。『デリシャス』は2025年2月18日、第75回ベルリン国際映画祭のパノラマ部門でワールドプレミア上映されました。本作は2025年3月7日よりNetflixにて全世界でストリーミング配信されています。
裕福なドイツ人家族、母エスターと父ジョン、そして2人の子供アルバとフィリップは、南フランスの別荘で夏休みを過ごします。すべてが完璧に思えます。しかしある晩、田舎道での事故をきっかけに、一家は若い女性テオドラを引き取り、メイドとして雇うことになりました。一家は当初、喜んで手助けをしようとしていたのですが、やがて別の動機が浮かび上がってきます。テオドラには彼女なりの意図があったです…。
キャスト
登場人物 | 出演者 |
---|---|
ヨハネ | ファハリ・ヤルディム |
エステル | ヴァレリー・パクナー |
テオドラ | カルラ・ディアス |
アルバ | ナイラ・シューベルト |
フィリップ | キャスパー・ホフマン |
ルシアン | ジュリアン・ド・サンジャン |
アンバー | メロディ・カスタ |
コーラ | シーナ・マルテンス |
プリンス | ミヴェック・パッカ |
エリック | ヨープ・パッデンブルク |
アキ | ジョン・オブ・ブロー |
エステル | ニーナ・ゼム |
スタッフ
- セット衣装:ジュリエット・ル・スーディエ
- ヘアスタイル/メイクアップ:ユリア・ベーム
レビュー 作品の感想や女優への思い