エミリア・クラーク(Emilia Clarke)はイギリスを代表する女優。ロンドン出身で、身長158cmの小柄な体躯ながら、力強い演技と魅力的な表情で世界中の観客を魅了しています。
特に、HBOの大人気ファンタジードラマシリーズ『ゲーム・オブ・スローンズ』(2011年~2019年)で演じたデナーリス・ターガリエン役が彼女の名を一躍有名にしました。この役により、プライムタイム・エミー賞に4度ノミネートされるなど、高い評価を得ています。
キャリアの初期はテレビや舞台からスタートし、徐々にハリウッドの大作映画へ進出。アクション、恋愛、コメディ、SFと幅広いジャンルをこなし、声優や製作総指揮も手がけています。2019年には脳動脈瘤の経験を公表し、慈善団体「SameYou」を設立。2024年には大英帝国勲章(MBE)を受章するなど、社会貢献でも注目されています。彼女の演技は、脆弱さと強靭さを併せ持つキャラクターを巧みに表現する点で称賛され、TIME誌の「世界で最も影響力のある100人」にも選出されました。
プロフィール
- 名前:エミリア・クラーク(Emilia Clarke)
- 生年月日:1986年10月23日(39歳)
- 出生地:イングランド ・ロンドン
- 身長:158cm
- 職業:女優
- 活動期間:2009年~
- SNSサイト:Instagram・X
生い立ちと教育
エミリア・クラーク(Emilia Clarke)は1986年10月23日、イングランドのロンドンで生まれました。幼少期をオックスフォードシャー州のバークシャーで過ごし、芸術的な家庭環境で育ちました。父親のピーター・クラーク氏は劇場の音響エンジニアとして活躍し、母親のジェニファー氏はビジネスウーマンで、後に慈善活動にも携わっています。兄のベネット氏は『ゲーム・オブ・スローンズ』のカメラ部門で働いており、家族の絆が強いことがうかがえます。3歳の時にミュージカル『ショー・ボート』を観劇したことがきっかけで演技に興味を持ち、10歳頃にはオーディションを受け始めました。教育面では、私立のライ・セント・アントニー校とセント・エドワーズ校で学び、2005年に卒業。保守的な校風の中で「場違い」と感じることもありましたが、演劇への情熱を育みました。卒業後、王立演劇学校(RADA)やロンドン音楽演劇アカデミー(LAMDA)への入学は叶わず、アルバイトや旅行を経験した後、2009年にドラマ・センター・ロンドンを卒業。在学中は『十二夜』や『ウエスト・サイド・ストーリー』などの学生劇に出演し、基礎を固めました。この教育が、後の多様な役柄を演じる基盤となっています。
- 1986年10月23日:ロンドン生まれ
- 幼少期:バークシャー育ち、父親の影響で演劇に興味
- 学校:ライ・セント・アントニー校、セント・エドワーズ校(2005年卒業)
- 大学:ドラマ・センター・ロンドン(2009年卒業)
経歴
エミリア・クラークのキャリアは2009年にBBCの医療ドラマ『ドクターズ』でのゲスト出演から本格的に始まりました。翌2010年にはSyfyのテレビ映画『タイム・パニック』で主演を務め、注目を集めます。転機となったのは2011年の『ゲーム・オブ・スローンズ』。パイロット版の再撮影でタムジン・マーチャント氏の後任としてデナーリス役を獲得し、8シーズン62エピソードにわたり演じきりました。この役でエミー賞ノミネートを繰り返し、1エピソードあたり約200万ポンドの報酬を得るトップ女優に。2013年にはブロードウェイデビュー作『ティファニーで朝食を』でホリー・ゴライトリー役を演じ、ヌードシーンにも挑戦。映画界では2015年の『ターミネーター:新起動/ジェニシス』でサラ・コナー役を熱演し、アクション女優としての地位を確立。2016年の『世界一キライなあなたに』では恋愛ドラマで涙を誘い、2018年の『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』でキーラ役、2019年の『ラスト・クリスマス』で主演とヒットを連発。2023年にはマーベル作品『シークレット・インベージョン』でガイア役を務め、MCUデビュー。舞台では2020年と2022年に『かもめ』でニーナ役を演じ、COVID-19禍でもオンライン公演を実現。声優として『天才ねこモーリスとゆかいな仲間たち』(2022年)やコミック執筆も手がけ、多才ぶりを発揮しています。2024年にはアニメ『The Night Before Christmas in Wonderland』の製作総指揮を務め、将来性豊かなキャリアを続けています。
- 2009年:テレビデビュー『ドクターズ』
- 2011-2019年:『ゲーム・オブ・スローンズ』ブレイク
- 2013年:ブロードウェイ『ティファニーで朝食を』
- 2015年:『ターミネーター:新起動/ジェニシス』
- 2023年:MCU『シークレット・インベージョン』
私生活
エミリア・クラークはロンドンのイズリントンに住み、以前はカリフォルニアのヴェニス・ビーチに家を持っていましたが2020年に売却しました。プライベートを大切にしつつ、健康問題を積極的に公表しています。2011年、24歳の時にジムでのトレーニング中にクモ膜下出血を起こし、脳動脈瘤と診断。緊急手術を受け、集中治療室で一時言語障害や記憶喪失に苦しみ、「死なせてほしい」と懇願するほど絶望しました。2013年には2度目の瘤を手術。リハビリを乗り越え、2019年に経験をエッセイで明かし、脳損傷後のリハビリ支援団体「SameYou」を母親と設立。2024年にMBE受章。恋愛では2012-2013年にセス・マクファーレン氏、2018-2019年にチャーリー・マクダウェル氏と交際。2016年に父親をがんのため亡くし、悲しみをバネに活動。インド系祖母の血筋を誇り、「戦士の歴史」と語ります。COVID-19禍では病院支援の募金やオンラインイベントを主催。趣味は読書で、「本棚より大きいテレビの人は信用しない」と父の言葉を引用。ドラゴンタトゥーも『ゲーム・オブ・スローンズ』記念です。
- 健康:2011年・2013年脳動脈瘤手術
- 慈善:SameYou設立、MBE受章
- 家族:2016年父死去
- 恋愛:過去にマクファーレン氏ら
出演作品
映画
- 2010年:タイム・パニック…サバンナ役(テレビ映画)
- 2012年:スパイク・アイランド…サリー・ハリス役
- 2013年:ドム・ヘミングウェイ…エヴリン役
- 2015年:ターミネーター:新起動/ジェニシス…サラ・コナー役
- 2016年:世界一キライなあなたに…ルイーザ・クラーク役
- 2017年:ボイス・フロム・ザ・ストーン…ヴェレーナ役
- 2018年:ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー…キーラ役
- 2019年:ラスト・クリスマス…ケイト役
- 2019年:エージェント・スミス…スーザン・スミス役
- 2022年:天才ねこモーリスとゆかいな仲間たち…マリシア役(声優)
- 2023年:ポッド・ジェネレーション…レイチェル役(製作総指揮)
- 2024年:The Night Before Christmas in Wonderland…ハートの女王役(声優・製作)
- 2025年:The Twits…ピッパ役(声優、予定)
テレビシリーズ
- 2009年:ドクターズ…サスキア役(1エピソード)
- 2011-2019年:ゲーム・オブ・スローンズ…デナーリス役(62エピソード)
- 2013年:フューチュラマ…マリアン役(声優、1エピソード)
- 2016年:ロボット・チキン…ブリジット役(声優)
- 2017年:アニマルズ…ランピー役(声優)
- 2023年:シークレット・インベージョン…ガイア役(6エピソード)
舞台
- 2013年:ティファニーで朝食を…ホリー・ゴライトリー役
- 2020/2022年:かもめ…ニーナ役



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