「ワイルド・スピード／スーパーコンボ」（2019年）は、「ワイルド・スピード」シリーズのスピンオフ。元FBI捜査官ホブスと元MI6エージェントのショウが手を組み、殺人ウイルス「スノーフレーク」を巡るテロ組織との戦いに挑む。ドウェイン・ジョンソン、ジェイソン・ステイサム主演で、アクションとユーモアが融合したバディムービー。監督はデヴィッド・リーチ。以下では、女優の活躍、女優の衣装・化粧・髪型、あらすじ、解説、キャスト、スタッフについて説明。
基本情報
- 邦題：ワイルド・スピード／スーパーコンボ
- 原題：Fast & Furious Presents: Hobbs & Shaw
- 公開年：2019年
- 製作国：アメリカ
- 上映時間：134分
- ジャンル：アクション配給：東宝東和
見どころ
マッスルカー軍団が爆走するという趣とは違ってきている“ワイスピ”だが、以前より“ファミリー”は強調。曲芸級のバイクアクションはスリリング＆スタイリッシュ。
あらすじ
イギリス・ロンドン。MI6エージェントのハッティ・ショウ（ヴァネッサ・カービー）は、テロ組織が運搬中の殺人ウイルス「スノーフレーク」を奪還する任務に就くが、サイボーグ化されたテロリスト、ブリクストン（イドリス・エルバ）に襲撃される。ハッティはウイルスを自身に注入して逃亡するが、ブリクストンに追われる身となる。一方、元FBI特別捜査官ルーク・ホブス（ドウェイン・ジョンソン）と、元MI6エージェントでハッティの兄デッカード・ショウ（ジェイソン・ステイサム）は、互いに犬猿の仲ながら、政府からハッティの保護とウイルスの回収を命じられる。
二人はハッティを救うため協力し、彼女をロシアの秘密施設へ連れて行くが、ブリクストンと科学テロ組織「エティオン」の陰謀が明らかに。ウイルスが人類の半分を滅ぼす兵器であることを知ったホブスとショウは、ハッティを守りつつ、故郷サモアで家族や仲間と共に最終決戦に挑む。アクションとユーモアが交錯する中、家族の絆と信頼を取り戻す戦いが繰り広げられる。
解説
「ワイルド・スピード／スーパーコンボ」は、「ワイルド・スピード」シリーズのスピンオフとして、メインシリーズの主人公ドミニク・トレット（ヴィン・ディーゼル）を登場させず、ホブスとショウのバディムービーとして新たな方向性を打ち出した作品です。監督のデヴィッド・リーチは、『デッドプール2』や『ジョン・ウィック』で知られるアクション演出の名手であり、本作でもその手腕が存分に発揮されています。シリーズの特徴であるカーチェイスは控えめながら、肉弾戦やスパイアクション、SF要素が強調され、従来のファンに加え、新たな観客層を引き込む試みがなされています。
本作の魅力は、ホブスとショウの対照的なキャラクターとその掛け合いです。ホブスはアメリカ出身の筋骨隆々の元捜査官で、家族思いの温かみのある性格。一方、ショウはイギリス出身のクールで皮肉屋の元エージェント。二人のいがみ合いながら協力する姿は、典型的なバディムービーの構造を踏襲しつつ、ユーモアとアクションのバランスが絶妙です。また、家族の絆というシリーズのテーマは本作でも健在で、ホブスのサモアの家族やショウの妹ハッティとの関係性が物語に深みを加えています。
興行的には、全世界で約7億6000万ドルの興行収入を記録し、批評家からはアクションシーンと主演二人のケミストリーが高く評価されました。一方で、カーチェイスが少ない点や、シリーズのメインキャスト不在による違和感を指摘する声もありました。それでも、スピンオフとしての挑戦は成功を収め、続編の可能性も示唆されています。
女優の活躍
本作では、ヴァネッサ・カービー、ヘレン・ミレン、エイザ・ゴンザレスの3人の女優が重要な役割を果たしています。特にヴァネッサ・カービー演じるハッティ・ショウは、ストーリーの鍵を握るキャラクターとして際立っています。
ヴァネッサ・カービー（ハッティ・ショウ）
ヴァネッサ・カービーは、MI6エージェントでデッカード・ショウの妹ハッティを演じ、アクションと感情表現の両方で存在感を発揮。『ミッション：インポッシブル／フォールアウト』（2018）での好演で注目を集めた彼女は、本作でさらにアクション女優としての地位を確立しました。ハッティはウイルスを体内に注入し、時間との戦いの中でホブスとショウを導く役割を担います。カービーは、格闘シーンや銃撃戦で身体能力の高さを見せつつ、兄との再会や家族の絆を取り戻す場面では繊細な演技を披露。観客からは「強く、かっこよく、かつ愛らしい」と高評価を受け、特に女性ファンから「新たなアクションヒーロー」として称賛されました。
ヘレン・ミレン（マグダレーン・ショウ）
ヘレン・ミレンは、デッカードとハッティの母マグダレーンを演じ、短い出番ながら圧倒的な存在感を示します。『ワイルド・スピード ICE BREAK』（2017）に続き再登場したミレンは、犯罪一家の母親としての威厳とユーモアを兼ね備えた演技で、物語に深みを加えました。彼女のシーンは、家族の絆やショウ兄妹の背景を補完する重要な役割を果たし、観客に強い印象を残します。ミレンの貫禄ある演技は、若手俳優陣との対比で際立ち、批評家からも「短い時間で作品の質を高めた」と称賛されました。
エイザ・ゴンザレス（マルガリータ／マダムM）
エイザ・ゴンザレスは、終盤に登場する謎の武器商人マルガリータ（マダムM）を演じます。彼女の出番は限られていますが、スタイリッシュなアクションと魅力的なキャラクター造形で印象を残します。ゴンザレスの登場は物語に新たなスパイスを加え、続編でのさらなる活躍が期待される役割でした。
女優の衣装・化粧・髪型
女優たちの衣装、化粧、髪型は、キャラクターの個性や物語のトーンを反映し、視覚的な魅力となっています。
ヴァネッサ・カービー（ハッティ・ショウ）
ハッティの衣装は、MI6エージェントとしての実用性と女性らしさを兼ね備えています。冒頭のロンドンでの任務では、黒を基 baselineskip 1.2 トーンとした戦術的な装備に身を包み、動きやすさを重視したデザインが特徴。タイトなジャケットやパンツは、アクションシーンでの機敏さを強調しつつ、彼女の強さを引き立てます。ロシアやサモアでのシーンでは、カジュアルながらも機能的な衣装に変化し、ダークカラーのトップスやブーツが登場。化粧はナチュラルで、戦闘時の汗や汚れを活かしたリアルな表現が施されています。髪型は、任務中はタイトなポニーテールで動きやすさを確保しつつ、物語後半では少しゆるめたスタイルで柔らかさを演出。カービーの自然美が際立つスタイリングは、アクション映画のヒロインとして理想的でした。
ヘレン・ミレン（マグダレーン・ショウ）
ヘレン・ミレンの衣装は、犯罪一家の母らしい威厳とエレガンスを強調。刑務所でのシーンでは、シンプルながらも上品なダークカラーのドレスを着用し、彼女の貫禄を際立たせます。化粧は控えめで、年齢を重ねた美しさを引き出す自然なメイクが施されています。髪型は、短めのボブスタイルで、洗練された印象を与えつつ、キャラクターのタフな一面をさりげなく表現。ミレンのスタイリングは、短い出番でも観客の注目を集めるものでした。
エイザ・ゴンザレス（マルガリータ／マダムM）
エイザ・ゴンザレスの衣装は、派手でセクシーな要素を取り入れつつ、武器商人としてのミステリアスな雰囲気を強調。レザージャケットやタイトなパンツ、ブーツを組み合わせたスタイルは、アクションシーンでの動きやすさとファッション性を両立。化粧は大胆なアイラインとリップで、強い女性像を表現。髪型はロングでウェーブのかかったスタイルで、華やかさを加えています。ゴンザレスのスタイリングは、短い登場時間ながら強い印象を残すものでした。
キャスト
- ドウェイン・ジョンソン（ルーク・ホブス）：元FBI特別捜査官。家族思いのタフガイ。
- ジェイソン・ステイサム（デッカード・ショウ）：元MI6エージェント。クールで皮肉屋。
- イドリス・エルバ（ブリクストン）：サイボーグ化されたテロリスト。圧倒的な強さを持つ。
- ヴァネッサ・カービー（ハッティ・ショウ）：MI6エージェントでショウの妹。ウイルスを巡る鍵を握る。
- ヘレン・ミレン（マグダレーン・ショウ）：ショウ兄妹の母。犯罪一家の中心。
- エイザ・ゴンザレス（マルガリータ／マダムM）：武器商人。物語後半で登場。
- クリフ・カーティス（ジョナ・ホブス）：ホブスの兄。サモアでの戦いで協力。
- ライアン・レイノルズ（ロック）：CIAエージェント。ユーモアを添えるカメオ出演。
- ケヴィン・ハート（ディンクリー）：航空保安官。コミカルな役割で登場。
スタッフ
- 監督：デヴィッド・リーチ『デッドプール2』や『ジョン・ウィック』のアクション演出で知られ、本作でもダイナミックなアクションを展開。
- 脚本：クリス・モーガン、ドリュー・ピアースモーガンはシリーズの主要脚本家で、ピアースは『アイアンマン3』などで知られる。
- 製作：ドウェイン・ジョンソン、ジェイソン・ステイサム、ハイラム・ガルシア、クリス・モーガン主演二人が製作にも関与し、作品の方向性を主導。
- 撮影：ジョナサン・セラロンドンやサモアの風景を活かしたダイナミックな映像。
- 編集：クリストファー・ラウズテンポの良いアクションシーンを構築。
- 音楽：タイラー・ベイツアクションを盛り上げる壮大なスコアを提供。
まとめ
「ワイルド・スピード／スーパーコンボ」は、アクションとユーモア、家族の絆を融合させたスピンオフ作品として、シリーズに新たな風を吹き込みました。ヴァネッサ・カービーやヘレン・ミレンらの女優陣の活躍は、物語に深みと魅力を加え、衣装やスタイリングもキャラクターの個性を際立たせています。デヴィッド・リーチ監督のアクション演出と、ドウェイン・ジョンソン、ジェイソン・ステイサムのケミストリーが光る本作は、シリーズファンだけでなく、アクション映画愛好者にもおすすめの一作です。
レビュー 作品の感想や女優への思い