2019年に米国で公開されたTV映画『シスターズ 異常な愛情』で母モニカが二人目の娘ベス(主人公ライリーの妹)に対して行っていた介護は、母自身が代理ミュンヒハウゼン症候群に罹患していたことを示しています。
自己に課せられた虚偽性障害(ミュンヒハウゼン症候群)
- その他の名称:ミュンヒハウゼン症候群
- 専門分野:心理学、精神医学
FDIS(Factitious disorder imposed on self/自己に課せられた虚偽性障害)とは、ミュンヒハウゼン症候群と呼ばれ、注目、同情、身体的ケアなど、何らかの心理的妥当性を得るために病気の患者を演じる複雑な精神疾患(虚偽性障害)。この疾患にはいくつかの危険因子と徴候があり、治療は通常、精神療法の形で行われますが、特定の状況によって異なることもあります。診断は通常、以下のように真の病気を除外した後に、特定のDSM-5基準を満たすことによって決定されます。
自己(A)に課せられた虚偽性障害は、他者(B)に課せられた虚偽性障害と関連しており、これは加害者(A)が注目や同情を引くために他者(B)を虐待することを指します。これは「代理ミュンヒハウゼン症候群」といわれ、被害者のために症状を作り出そうとする衝動が、不必要で費用のかかる診断や矯正処置をもたらすことがあります。
他者に課せられた虚偽性障害(代理ミュンヒハウゼン症候群)
代理ミュンヒハウゼン症候群とも呼ばれる他者に押し付ける虚偽性障害は、何らかの心理的満足を得るために、他者に症状を誘発したり、病気を装ったりする場合に起こります。
これは、子供の親や保護者、あるいはペットの飼い主によくみられます。大人は自分の子供が何らかの病状になるように仕向けるので、子供は治療で苦しみ、青春のかなりの部分を病院で過ごすことになります。さらに、親や保護者によって、子どもに病気が引き起こされることもあります。
この代理ミュンヒハウゼン症候群は、子供虐待の典型例であり、日本でも稀に虐待死の一因となっています(こども家庭庁「こども虐待による死亡事例等の検証結果等について」111頁)。
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