フローレンス・ピューのマーベル・キャラクター決定の顛末

『ブラック・ウィドウ』を観ると、なぜこの作品がフェーズ4に延期されたのか理解できます。

この映画は何よりも、ひとりのウィドウから次のウィドウへと聖火が受け継がれていく様を描いています。ナターシャ・ロマノフ(スカーレット・ヨハンソン)から妹のイェレナ・ベロヴァ(フローレンス・ピュー)へ。フローレンスはその後、Disney+シリーズの『ホークアイ』にイエレナ役で出演し、2025年の『サンダーボルト』では他のマーベルのアンチヒーローたちとともにヘッドライナーを務めます。

どちらかというとフローレンスはドラマ俳優かもしれませんが、どんなマーベル超大作でも浮かないだけのカリスマ性とコメディ・スキル(即興の一面あり)をもっています。しかし、彼女はマーベルが最初に選んだイエラナではなかったのです。

ポッドキャスト「The Town with Matthew Belloni」に出演したレポーターのジャスティン・クロールが語ったところによれば、マーベルがイエラナに起用したかったのはアイルランド人女優のシアーシャ・ローナン。クロールは、マーベルがローナンの “趣味 “ではないと言っており、シアーシャ自身も(最近のDeadlineのインタビューで)”マーベルをやっている自分を見ることはできない “と認めています(他方、ジェームズ・ボンドは…)。

マーベルがシアーシャを『ブラック・ウィドウ』に出演させたかった理由は、ジョー・ライト監督の『ハンナ』のはず。

『ハンナ』はシアーシャにとって初めてブレイクした役のひとつで、CIAから逃亡する子供のスーパー・ソルジャーを演じました。「ハンナ』は『ブラック・ウィドウ』とよく似ていいます(映画もキャラクターも)。フローレンスとシアーシャは、グレタ・ガーウィグ監督の2019年作『Little Women』でマーチ姉妹の2人を演じたこともあります。彼女は『Little Women』と『Black Widow』の恋敵ローリーの両方で、シアーシャのバックアップ・オプションだったようです。

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シアーシャ・ローナンもマーベルのスカーレット・ウィッチ役に接近

シアーシャ・ローナンを起用しようとしたマーベルのプロジェクトは『ブラック・ウィドウ』だけではありません。アベンジャーズ』の開発中、シアーシャは脚本家ジョス・ウェドンの “プロトタイプ”(原型)でした。

『エイジ・オブ・ウルトロン』の開発中、シアーシャは脚本家ジョス・ウェドン監督のワンダ・マキシモフ/スカーレット・ウィッチの “プロトタイプ”(=脚本を書きながら彼が思い描いた人物)でした。

明らかに、その役は2014年から2022年まで(そしてそれ以降も)マーベル映画/TVで主演を務めたエリザベス・オルセンに引き継がれました。

シアーシャは2013年、当時続いていたキャスティングの噂についてメアリー・スーの取材に応じ、興味を示しました。

「私はジョスが大好きで、これらの作品が大好きだし、彼の手腕とこの種のスーパーヒーローの描き方が大好き。他の誰とも違う作品だと思う。だから、ぜひ出演したい」。

もちろん、10年で大きく変わることもあります。シアーシャの以前の役柄(『ハンナ』、SFエイリアン侵略ロマンス『ザ・ホスト』)を見ると、彼女はもともと、自分のキャリアがもっとアクション・スター的な方向に進むとみていたか、あるいは単にマーベル映画がブレイクすると考えていたのでしょう。現在、彼女はドラマ・スターとして確固たる地位を築いている一方、マーベル・スタジオは企業的で均質化された映画製作の代名詞となっています。

シアーシャ・ローナンはこの10年間、超大作やアクション映画には1本も出演していません。彼女は小規模なドラマやコメディを手がけ、監督も望んでいます。今、彼女にとって、マーベルとの契約とその厳しいスケジュールは、価値ある事以上に厄介事に思えるかもしれません。

フローレンス・ピューについては、「サンダーボルト』とその成功が、彼女がブラック・ウィドウとして長期的に出演するかどうかを教えてくれるはず。「サンダーボルト」は2025年5月2日に劇場公開予定。

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なむ

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