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ゴールデンラズベリー賞

ゴールデンラズベリー賞(Golden Raspberry Award、通称:ラジー賞)はアメリカ合衆国の映画賞で、毎年アカデミー賞授賞式の前夜に「最低」の映画や演技を選んで表彰するユーモアに満ちたイベント。この賞は、映画業界における失敗作や期待外れの作品を皮肉と笑いをもって取り上げることを目的としており、「ラズベリー」という名称は英語のスラング「blowing a raspberry」(ブーイングの意味)に由来します。

受賞者はゴールデンラズベリー賞財団の会員による投票で決定され、一般の映画ファンも少額の会費(2013年時点で40ドル)を支払えば投票に参加できます。トロフィーは金色に塗られたゴルフボールサイズのラズベリーが特徴で、制作費は約4.97ドルとされています。この賞はジョークとしての性格が強く、受賞者が授賞式に出席することは稀ですが、ユーモアを持って受け入れる俳優や監督も存在します。

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賞の種類

  • 最低映画賞:その年の最も評価の低い映画に贈られます。
  • 最低男優賞:主演男優の中で最も印象に残らない演技に贈られます。
  • 最低女優賞:主演女優の中で最も評価の低い演技に贈られます。
  • 最低助演男優賞:助演男優の中で最も印象に残らない演技に贈られます。
  • 最低助演女優賞:助演女優の中で最も評価の低い演技に贈られます。
  • 最低監督賞:その年の最も評価の低い監督に贈られます。
  • 最低脚本賞:最も出来の悪い脚本に贈られます。
  • 最低スクリーンカップル/コンボ賞:最も相性の悪いカップルやコンビネーションに贈られます。
  • 最低前日譚・リメイク・盗作・続編賞:期待外れの続編やリメイクなどに贈られます。
  • 名誉挽回賞:過去にラジー賞を受賞した人物がその後の活躍で名誉を挽回した場合に贈られる特別賞です。
  • その他特別賞:その年特有のテーマに基づく一時的な部門(例:最低3D効果賞など)が設けられることもあります。

歴史

ゴールデンラズベリー賞は、1981年にUCLAの映画学部卒業生で映画広報宣伝に携わっていたジョン・J・B・ウィルソンによって創設されました。初回の授賞式は彼の自宅のリビングルームで開催され、こぢんまりとしたイベントでした。当初はB級映画が主な受賞対象でしたが、近年では期待値の高かった大作映画や著名な俳優が残念な役柄を演じた場合も対象となる傾向があります。授賞式はアカデミー賞の前夜に開催され、映画業界にユーモアを添える存在として定着しました。過去には、シルヴェスター・スタローンが1980年代の最低男優賞や20世紀最低主演男優賞を受賞するなど、著名な俳優が複数回ノミネートや受賞を経験しています。一方で、ハル・ベリーやベン・アフレックのように、ラジー賞受賞後にアカデミー賞やゴールデングローブ賞を受賞し、名誉挽回賞を獲得するケースもあります。2025年の第45回では、『マダム・ウェブ』が最低映画賞や最低女優賞など複数部門で受賞しました。

おもな受賞女優一覧(最低女優賞・最低助演女優賞)

以下は、ゴールデンラズベリー賞の最低女優賞および最低助演女優賞の主な受賞者を抜粋した一覧です。完全なリスト(後述)は膨大であるため、代表的な受賞者を紹介します。

最低女優賞

  • 1980年:ブルック・シールズ(『ブルーラグーン』)
  • 1984年:ボー・デレク(『ターザン』)
  • 1987年:マドンナ(『上海サプライズ』)
  • 1993年:マドンナ(『ボディガード』)
  • 2001年:マライヤ・キャリー(『グリッター きらめきの向こうに』)
  • 2004年:ハル・ベリー(『キャットウーマン』)
  • 2011年:アダム・サンドラー(『ジャックとジル』、女性役として)
  • 2017年:タイラー・ペリー(『ブー! 2 ア・メイド・ハロウィン』、女性役として)
  • 2024年:ダコタ・ジョンソン(『マダム・ウェブ』)

最低助演女優賞

  • 1980年:エイミー・アーヴィング(『忍冬の花のように』)
  • 1981年:ダイアナ・スカーウィッド(『愛と憎しみの伝説』)
  • 1986年:ドム・デルイーズ(『ホーンテッド・ハネムーン』、女性役として)
  • 1996年:メラニー・グリフィス(『トゥー・マッチ』)
  • 2002年:マドンナ(『007 ダイ・アナザー・デイ』)
  • 2008年:パリス・ヒルトン(『レポ! ザ・ジェネティック・オペラ』)
  • 2018年:ケリーアン・コンウェイ(『華氏119』、ドキュメンタリー出演として)
  • 2022年:ジュディ・デンチ(『キャッツ』)

受賞女優一覧

以下は、ゴールデンラズベリー賞(ラジー賞)の最低女優賞および最低助演女優賞の全受賞者を網羅した一覧です。1980年から2024年までの受賞者を年ごとにまとめています。複数受賞やタイの場合、または男性俳優が女性役で受賞した場合などの特記事項も記載しています。この賞は映画の「最低」の演技をユーモアを持って表彰するものですので、受賞は必ずしも名誉を損なうものではありません。

最低女優賞(Worst Actress)

  • 1980年:ブルック・シールズ(『The Blue Lagoon』)
  • 1981年:ボー・デレク(『Tarzan, the Ape Man』)、フェイ・ダナウェイ(タイ)(『Mommie Dearest』) – タイの場合
  • 1982年:ピア・ザドーラ(『Butterfly』)
  • 1983年:ピア・ザドーラ(『The Lonely Lady』)
  • 1984年:ボー・デレク(『Bolero』)
  • 1985年:リンダ・ブレイア(『Night Patrol』、『Savage Island』、『Savage Streets』) – 複数作品
  • 1986年:マドンナ(『Shanghai Surprise』)
  • 1987年:マドンナ(『Who’s That Girl』)
  • 1988年:リサ・ミネリ(『Arthur 2: On the Rocks』、『Rent-a-Cop』) – 複数作品
  • 1989年:ヘザー・ロックリア(『The Return of Swamp Thing』)
  • 1990年:ボー・デレク(『Ghosts Can’t Do It』)
  • 1991年:ショーン・ヤング(『A Kiss Before Dying』)
  • 1992年:メリニエ・グリフィス(『Shining Through』、『A Stranger Among Us』) – 複数作品
  • 1993年:マドンナ(『Body of Evidence』)
  • 1994年:シャロン・ストーン(『Intersection』、『The Specialist』) – 複数作品
  • 1995年:エリザベス・バークリー(『Showgirls』)
  • 1996年:デミ・ムーア(『The Juror』、『Striptease』) – 複数作品
  • 1997年:デミ・ムーア(『G.I. Jane』)
  • 1998年:スパイス・ガールズ(『Spice World』) – グループ受賞
  • 1999年:ヘザー・ドナヒュー(『The Blair Witch Project』)
  • 2000年:マドンナ(『The Next Best Thing』)
  • 2001年:マライヤ・キャリー(『Glitter』)
  • 2002年:マドンナ(『Swept Away』)、ブリトニー・スピアーズ(タイ)(『Crossroads』) – タイの場合
  • 2003年:ジェニファー・ロペス(『Gigli』)
  • 2004年:ハル・ベリー(『Catwoman』)
  • 2005年:ジェニー・マッカーシー(『Dirty Love』)
  • 2006年:シャロン・ストーン(『Basic Instinct 2』)
  • 2007年:リンジー・ローハン(『I Know Who Killed Me』) – 2役演技
  • 2008年:パリス・ヒルトン(『The Hottie and the Nottie』)
  • 2009年:サンドラ・ブロック(『All About Steve』)
  • 2010年:キム・キャトラル、クリスティン・デイヴィス、シンシア・ニクソン、サラ・ジェシカ・パーカー(『Sex and the City 2』) – グループ受賞
  • 2011年:アダム・サンドラー(『Jack and Jill』) – 男性俳優の女性役
  • 2012年:クリステン・スチュワート(『Snow White and the Huntsman』、『The Twilight Saga: Breaking Dawn – Part 2』) – 複数作品
  • 2013年:タイラー・ペリー(『A Madea Christmas』) – 男性俳優の女性役
  • 2014年:キャメロン・ディアス(『ダメ男に復讐する方法』、『SEXテープ』) – 複数作品
  • 2015年:ダコタ・ジョンソン(『Fifty Shades of Grey』)
  • 2016年:レベッカ・ターナー(『Hillary’s America: The Secret History of the Democratic Party』) – ヒラリー・クリントン役
  • 2017年:タイラー・ペリー(『Boo 2! A Madea Halloween』) – 男性俳優の女性役
  • 2018年:メリッサ・マッカーシー(『The Happytime Murders』、『Life of the Party』) – 複数作品
  • 2019年:ヒラリー・ダフ(『The Haunting of Sharon Tate』)
  • 2020年:ケイト・ハドソン(『Music』)
  • 2021年:ジアナ・デ・ワール(『Diana: The Musical』)
  • 2022年:ゴールデンラズベリー賞財団(—) – 自身への受賞、未成年ノミネート撤回による
  • 2023年:ミーガン・フォックス(『Johnny & Clyde』)
  • 2024年:ダコタ・ジョンソン(『Madame Web』)

最低助演女優賞(Worst Supporting Actress)

  • 1980年:エイミー・アーヴィング(『Honeysuckle Rose』)
  • 1981年:ダイアナ・スカーウィッド(『Mommie Dearest』)
  • 1982年:アイリーン・クイン(『Annie』)
  • 1983年:シビル・ダニング(『Chained Heat』、『Hercules』) – 複数作品
  • 1984年:リン・ホリー・ジョンソン(『Where the Boys Are ’84』)
  • 1985年:ブリジット・ニールセン(『Rocky IV』)
  • 1986年:ドム・デルイーズ(『Haunted Honeymoon』) – 男性俳優の女性役
  • 1987年:ダリル・ハンナ(『Wall Street』)
  • 1988年:クリスティ・マクニコル(『Two Moon Junction』)
  • 1989年:ブルック・シールズ(『Speed Zone』)
  • 1990年:ソフィア・コッポラ(『The Godfather Part III』)
  • 1991年:ショーン・ヤング(『A Kiss Before Dying』) – 双子の役
  • 1992年:エステル・ゲティ(『Stop! Or My Mom Will Shoot』)
  • 1993年:フェイ・ダナウェイ(『The Temp』)
  • 1994年:ロージー・オドネル(『Car 54, Where Are You?』、『Exit to Eden』、『The Flintstones』) – 複数作品
  • 1995年:マドンナ(『Four Rooms』)
  • 1996年:メリニエ・グリフィス(『Mulholland Falls』)
  • 1997年:アリシア・シルヴァーストーン(『Batman & Robin』)
  • 1998年:マリア・ピティロ(『Godzilla』)
  • 1999年:デニス・リチャーズ(『The World Is Not Enough』)
  • 2000年:ケリー・プレストン(『Battlefield Earth』)
  • 2001年:エステラ・ウォーレン(『Driven』、『Planet of the Apes』) – 複数作品
  • 2002年:マドンナ(『Die Another Day』)
  • 2003年:デミ・ムーア(『チャーリーズ・エンジェル フルスロットル』)
  • 2004年:ブリトニー・スピアーズ(『Fahrenheit 9/11』) – ドキュメンタリー出演
  • 2005年:パリス・ヒルトン(『House of Wax』)
  • 2006年:カーメン・エレクトラ(『Date Movie』、『
  • 』) – 複数作品
  • 2007年:エディ・マーフィー(『Norbit』) – 男性俳優の女性役
  • 2008年:パリス・ヒルトン(『Repo! The Genetic Opera』)
  • 2009年:シエナ・ミラー(『G.I. Joe: The Rise of Cobra』)
  • 2010年:ジェシカ・アルバ(『The Killer Inside Me』、『Little Fockers』、『Machete』、『Valentine’s Day』) – 複数作品
  • 2011年:デイビッド・スペード(『Jack and Jill』) – 男性俳優の女性役
  • 2012年:リアーナ(『Battleship』)
  • 2013年:キム・カーダシアン(『Temptation: Confessions of a Marriage Counselor』)
  • 2014年:ミーガン・フォックス(『Teenage Mutant Ninja Turtles』)
  • 2015年:ケイリー・クオコ(『Alvin and the Chipmunks: The Road Chip』、『The Wedding Ringer』) – 複数作品
  • 2016年:クリステン・ウィグ(『Zoolander 2』)
  • 2017年:キム・ベイシンガー(『Fifty Shades Darker』)
  • 2018年:ケリーアン・コンウェイ(『Fahrenheit 11/9』) – ドキュメンタリー出演
  • 2019年:レベル・ウィルソン(『Cats』)
  • 2020年:マディ・ジーグラー(『Music』)
  • 2021年:ジュディ・ケイ(『Diana the Musical』)
  • 2022年:ファン・ビンビン(『The 355』、『The King’s Daughter』) – 複数作品
  • 2023年:ミーガン・フォックス(『Expend4bles』)
  • 2024年:エイミー・シューマー(『Unfrosted』)

この一覧は2024年までの受賞者を基にしています。2025年の授賞式はまだ開催されていないため、含まれていません。受賞者は投票によるもので、ユーモラスな側面が強い賞です。

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洋画好き(字幕派)。だいたいU-NEXTかNetflixで、妻と2匹の猫と一緒にサスペンスやスリラーを観ています。詳細は名前をクリックしてください。猫ブログ「碧眼のルル」も運営。

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