ジュリエス・レストレポ(Julieth Restrepo)はコロンビア出身のモデル・女優・プロデューサー。映画『At the End of the Spectra』でデビューし、Netflix『Griselda』や『The Residence』で国際的に活躍。多彩な役柄で知られ、Blue Rabbit Filmsを運営。
プロフィール
- ジュリエス・レストレポ(Julieth Restrepo)
- 生年月日:1986年12月19日(38歳)
- 出生地:コロンビア、メデジン
- 職業:モデル、女優
生い立ち・教育
ジュリエス・レストレポ(Julieth Restrepo Correa)は、1986年12月19日にコロンビアのメデジンで生まれました。父親はタクシー運転手、母親は秘書として働き、経済的に恵まれない環境で育ちました。内気な性格だった彼女にとって、演技は自己表現の場であり、13歳の時に演劇への情熱を見出しました。この頃からメデジンの大学であるアンティオキア大学(Universidad de Antioquia)で演劇を学び始め、演技の基礎を築きました。高校卒業後、さらに演技のスキルを磨くため、地元のテアトロ・ポピュラール・デ・メデジン(Teatro Popular de Medellín)で2年間学びました。この時期に受けた厳格なトレーニングが、彼女の後年の成功の基盤となりました。彼女の生い立ちは、経済的困難を乗り越え、情熱と努力で夢を追い求める姿勢を象徴しています。
経歴
ジュリエス・レストレポの俳優としてのキャリアは、2006年のコロンビアのホラー映画『Al final del espectro(At the End of the Spectra)』でのデビューから始まりました。この初主演作で彼女は注目を集め、以降、映画、テレビ、舞台と幅広いメディアで活躍しました。彼女の演技は、宗教的な役から娼婦まで多岐にわたり、コロンビアの新聞『La Opinión』に「多才な女優」と評されるほど、その表現力が高く評価されています。
テレビでは、2009年の『Verano en Venecia』や2010年の『A mano limpia』、2013年の『Comando élite』、2015年の『Laura, la santa colombiana』や『Lady, la vendedora de rosas』など、数多くのテレノベラやシリーズに出演。『A mano limpia』と『Comando élite』では最優秀助演女優賞を、『Laura, la santa colombiana』ではコロンビア版エミー賞とも称されるプレミオス・インディア・カタリーナ(Premios India Catalina)で最優秀主演女優賞を受賞しました。また、映画では『Estrella del Sur』(2013年)、『La semilla del silencio』(2015年)、『Malcriados』(2016年)に出演し、コロンビア映画芸術科学アカデミーのプレミオス・マコンド(Premios Macondo)で最優秀助演女優賞を受賞するなど、国内での地位を確立しました。
国際的なキャリアも顕著で、2017年にはハビエル・バルデム主演の『Loving Pablo(Escobar: la traición)』でパブロ・エスコバルの妻役を演じ、2018年の『Tuya, mía, te la apuesto』にも出演。2023年にはNetflixのミニシリーズ『Griselda』でソフィア・ベルガラと共にマルタ・オチョア役を演じ、2024年に公開された同作で世界的な注目を集めました。さらに、2025年初頭に公開予定のNetflixシリーズ『The Residence』(ションダ・ライムズのShondaland製作)では、ホワイトハウスを舞台にした殺人ミステリーでエルシー・チェイル役を演じ、ウゾ・アドゥバやジャンカルロ・エスポジートらと共演。英語圏の作品にも進出し、スペイン語から英語のプロジェクトへの移行をスムーズに果たしています。
また、彼女は俳優業だけでなく、プロデューサーとしても活動しています。自身の制作会社ブルー・ラビット・フィルムズ(Blue Rabbit Films)を設立し、2023年の映画『Unidentified Objects』ではエグゼクティブ・プロデューサーを務め、同作は世界64の映画祭で上映され、Amazon Primeで配信中です。その他、短編映画『Rodrigo Branquias』や『Kisses to Kevin』、ウェブシリーズ『The Real Mune』など、複数のプロジェクトでプロデューサー、脚本家、監督、編集者として関わっています。近日中のプロジェクトには、彼女が共同脚本・主演・共同プロデュースを務める長編映画『Broken in Pieces』や、ミニシリーズ『Las Malcriadas』、短編『Miedo』などがあります。
2023年と2024年にはSXSW映画祭で『Deadland』(2023年、ボーダーガード役)と『Switch Up』(2024年、ロマンティック・コメディの主演)を連続上映し、国際的な評価をさらに高めました。彼女のキャリアは、コロンビアの舞台からハリウッドへと広がり、演技とプロデュースの両方で多様なストーリーテリングを追求しています。
私生活
ジュリエス・レストレポは、セバスティアン・ズレタ(Sebastian Zuleta)と結婚しています。彼女はメデジン出身ですが、現在はキャリアを追求するためロサンゼルスに居住しています。2025年のインタビューで、彼女は母としての経験がハリウッドでのキャリアに新たな視点をもたらしたと語り、仕事と家庭のバランスを取ることの重要性を強調しました。内気だった幼少期を振り返り、演技を通じて自己表現の場を見つけた彼女は、自身のルーツや文化的背景を大切にしながら、国際的な舞台でラティーナの物語を再定義することに情熱を注いでいます。彼女の制作会社を通じて、多様な視点や物語を世に送り出すことで、社会的な影響力も発揮しています。
出演作品
以下はジュリエス・レストレポの主要な出演作品の一部です。
映画
- Al final del espectro(At the End of the Spectra)(2006年):初主演作となるコロンビアのホラー映画。プレミオス・マコンド最優秀助演女優賞受賞。
- Estrella del Sur(2013年):コロンビア映画。プレミオス・マコンド最優秀助演女優賞受賞。
- La semilla del silencio(2015年):コロンビア映画。プレミオス・マコンド最優秀助演女優賞受賞。
- Malcriados(2016年):コメディ映画。
- Loving Pablo(Escobar: la traición)(2017年):パブロ・エスコバルの妻役でハビエル・バルデムと共演。
- Tuya, mía, te la apuesto(2018年):コロンビア映画。
- Deadland(2023年):SXSWで上映されたスリラー映画で、ボーダーガードのサロメ・ベラクルス役。Amazon Primeで配信中。
- Switch Up(2024年):SXSWで上映されたロマンティック・コメディで、カサンドラ役として主演。
- Estimados Señores(Dear Gentlemen)(2024年):コロンビアの女性参政権運動家エスメラルダ・アルボレダ・カダビッド役。
- Do Not Lose:英語での初の短編映画。
TV
- Verano en Venecia(2009年):テレノベラ。
- A mano limpia(2010年、2013年):TV y Novelas最優秀助演女優賞受賞。
- La promesa(2012年):プレミオス・インディア・カタリーナ最優秀主演女優賞ノミネート。
- Comando élite(2013年):TV y Novelas最優秀助演女優賞受賞。
- Laura, la santa colombiana(2015年):ラウラ・デ・サンタ・カタリナ役。プレミオス・インディア・カタリーナ最優秀主演女優賞受賞。
- Lady, la vendedora de rosas(2015年):テレノベラ。
- Griselda(2024年):Netflixミニシリーズでマルタ・オチョア役。ソフィア・ベルガラと共演。
- The Residence(2025年):Netflixの殺人ミステリーシリーズでエルシー・チェイル役。ションダ・ライムズ製作。
プロデュース作品
- Unidentified Objects(2023年):エグゼクティブ・プロデューサー。64の映画祭で上映、Amazon Primeで配信中。
- Rodrigo Branquias(2025年):短編映画、プロデューサー。
- Kisses to Kevin:短編映画、プロデューサー。
- La Vía Láctea:短編映画、プロデューサー兼出演。
- The Real Mune:YouTubeウェブシリーズ、クリエイター・出演・編集・プロデューサー。
- Broken in Pieces(近日公開):長編映画、共同脚本・主演・共同プロデューサー。
- Las Malcriadas(近日公開):ミニシリーズ、共同クリエイター・主演・共同プロデューサー。
- Miedo(近日公開):短編映画、脚本・監督・出演・プロデューサー。
まとめ
ジュリエス・レストレポは、コロンビアのメデジン出身の才能溢れる女優・プロデューサーであり、国内外で多様な役柄を演じ、高い評価を受けてきました。13歳から演劇を学び、2006年の映画デビュー以来、映画やテレビで数々の受賞歴を誇ります。Netflixの『Griselda』や『The Residence』での活躍により、国際的な認知度も上昇。自身の制作会社を通じて多様な物語を世に送り出し、母としての視点もキャリアに取り入れています。彼女の情熱と多才さは、今後も多くの観客を魅了し続けるでしょう。
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