小田かおるは日本の女優、ポルノ女優、AV女優。山梨県出身で、本名は小尾薫。1980年代に日活ロマンポルノの人気シリーズ『セーラー服百合族』で山本奈津子とコンビを組み、ボーイッシュな魅力で注目を集めた。TV番組や映画にも出演し、活躍の幅を広げたが、1999年頃に活動を休止。以降、私生活の苦難を乗り越えながら、シングルマザーとして娘を育てる。キャリアを通じて、グラビアモデルからAVまで多岐にわたり、波乱万丈の人生を送った。
プロフィール
- 名前:小田かおる
- 本名:小尾薫
- 別名義:小田薫
- 生年月日:1961年4月1日(64歳)
- 出生地:日本国山梨県
- 血液型:AB型
- 職業:女優
- ジャンル:TV・映画
- 活動期間:1983年-1999年
生い立ち・教育
小田かおるは、1961年4月1日、山梨県の自然豊かな土地に生まれました。幼少期はごく普通の家庭で育ち、穏やかな子供時代を過ごしたとされています。山梨県の風土が育んだ明るく活発な性格は、後年の女優業に活かされる基盤となりました。家族構成については詳細が明かされていませんが、父親が連帯保証人となる出来事から、家族の絆が強いことがうかがえます。
教育面では、地元の山梨県立甲府第一高等学校に進学し、無事卒業しました。この高校は県内有数の進学校として知られ、そこで学んだ基礎知識と規律正しい生活習慣が、上京後の厳しい芸能界で彼女を支えたでしょう。高校時代は特に目立った活動はなかったものの、ボーイッシュな容姿と魅力的な笑顔が周囲を惹きつけ、将来の可能性を予感させる存在でした。卒業後、すぐに上京を決意し、印刷会社に就職。地元を離れ、東京での新しい生活をスタートさせました。この時期の経験は、後のグラビアモデルへの転身を後押しする重要なステップとなりました。
上京当初は、地方出身者特有の不安を抱えながらも、持ち前の明るさで周囲と溶け込みました。印刷会社の仕事は地味でしたが、そこで得た忍耐力と社会人としてのマナーは、女優としてのプロフェッショナリズムを養う基盤となりました。知人の勧めでグラビアモデルを始めるまで、彼女の人生はまだ静かな流れを保っていました。しかし、この転機が、華やかな芸能界への扉を開くことになります。生い立ちから教育期にかけての彼女は、控えめながらも内なる情熱を秘めた少女として描かれ、後の成功の原動力となったのです。
経歴
小田かおるの経歴は、1981年の上京から始まります。印刷会社に勤めながら、知人の紹介でグラビアモデルとしてデビュー。1983年、日活ロマンポルノの映画『セーラー服 百合族』で本格的な女優デビューを果たしました。この作品で山本奈津子とコンビを組み、百合族シリーズの人気を二分する存在となりました。ボーイッシュな魅力と大胆な演技が評価され、瞬く間にロマンポルノ界のスターとなりました。当時の月収は500万円に達し、「バブリーかおる」と呼ばれるほどの人気ぶりでした。
1980年代中盤には、にっかつロマンポルノに移籍し、『OL百合族19歳』などの作品で活躍。シリーズ作品を中心に11本以上の映画に出演し、ファンを魅了しました。この頃、テレビのバラエティ番組や一般ドラマにも進出。『夢千代日記』や『笑っていいとも!』などの出演で、幅広い視聴者に認知されました。不倫スキャンダルも報じられ、火野正平との関係が週刊誌を賑わせましたが、それがかえって彼女の注目度を高めました。1985年頃には、谷隼人との不倫が話題となり、芸能界の華やかな一面を象徴する存在となりました。
しかし、1990年代に入り、突然の引退を発表。理由は公表されていませんが、私生活の変化が影響したとされています。1995年、村西とおる監督の復帰作『実録・若奥様 小田かおる』でAVデビュー。初の本番行為を披露し、話題を呼びました。以降、1996年から1999年にかけ、AV2本、ポルノ映画1本、エロス系Vシネマ2本に出演。『貴婦人O嬢の悦楽』では蜂巣真那子役を演じ、成熟した魅力を見せつけました。1999年頃に活動をフェードアウトし、芸能界から姿を消しました。
引退後も、2006年に山本奈津子とのヘアヌードグラビアが週刊誌に掲載され、再び注目を集めました。2015年の『爆報!THE フライデー』出演で、壮絶な人生を告白。経歴全体を通じて、彼女はロマンポルノの女王からAV女優へ、そして一般社会への復帰という波乱の道を歩みました。女優としての才能とタフネスが、彼女のキャリアを支え続けています。
私生活
小田かおるの私生活は、華やかな経歴とは対照的に、数々の苦難に満ちています。32歳の時、5歳年上の舞台俳優と結婚し、娘を出産。幸せな家庭を築きましたが、2003年、夫の事業失敗により6000万円の借金を背負うことに。夫は蒸発し、連帯保証人だった父親の退職金が全額取り立てられ、自宅も差し押さえられました。シングルマザーとして娘を養うため、町工場の鉄材研磨などの過酷な労働に就きましたが、限界を迎え、2005年に自己破産を申請。残債100万円を返済できず、人生のどん底を味わいました。
娘との関係は、借金問題で一時的に崩壊の危機に陥りました。娘に手をかけそうになるほどの精神的苦痛を経験しましたが、娘の理解を得て乗り越えました。現在は山梨県甲府市のアパートで娘と2人暮らし。娘は大学生となり、母の過去を理解し支えています。2014年頃、隠れ脳梗塞が発覚し、2016年には左半身麻痺の後遺症が残り、入院生活を送りました。月収12万円のドラッグストア店員として働きながら、病と闘っています。
不倫スキャンダルも私生活を彩りました。1980年代後半、火野正平や谷隼人との関係が報じられ、芸能界から干される一因となりましたが、彼女はこれを乗り越え、家族の絆を最優先に生きてきました。2006年のグラビア復帰は、経済的苦境からの脱却を試みたものでしたが、根本的な解決には至りませんでした。私生活の苦難は、彼女の強靭な精神力を象徴し、娘への愛が最大の支えとなっています。波乱の人生を通じて、彼女は静かに日常を大切にしています。
出演作品
小田かおるの出演作品は、主に1980年代のロマンポルノを中心に、多岐にわたります。以下に主なものを挙げます。
- セーラー服 百合族(1983年、日活ロマンポルノ)
- OL百合族19歳(1984年、日活ロマンポルノ)
- 初夜の海(1984年、日活ロマンポルノ)
- 夢千代日記(1985年、映画)
- 神の左手 悪魔の右手(1985年、映画)
- コミック雑誌なんかいらない!(1986年、映画、レポーター役)
- 団鬼六 緊縛卍責め(1986年、映画)
- 実録・若奥様 小田かおる(1995年、AV)
- 貴婦人O嬢の悦楽(1995年、ポルノ映画、蜂巣真那子役)
- 女ざかり(1999年、写真集関連作品)
これらの作品以外にも、テレビドラマやバラエティ番組に多数出演。ロマンポルノシリーズでは山本奈津子とのコンビが特に人気を博しました。AV期の作品は本番行為を初披露し、ファンに衝撃を与えました。総じて、彼女の演技力と魅力が光るラインナップです。
レビュー 作品の感想や女優への思い